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農園ログ|2026.05-06

色白美白農家を目指している筆者、最低限ではありますが日焼け止めとスキンケアは怠ることなく取り組んでおりました。

ですが夏の日差しや紫外線には全く歯が立ちません。
積年の癖で、服やタオルでゴリゴリ汗を拭ってしまうため、せっかく塗った日焼け止めも余すことなく、きれいに落ちてしまいます。
アームカバー(廉価なもの)装着しておりましたが、日々のハードワークに耐え抜ける強靭な肉体を作り上げるため、筋力トレーニングを習慣化している結果、腕周りが逞しくなり、上腕三頭筋のあたりがガバガバで使い物にならなくなりました(安物は駄目だ…)。おかげで腕と顔はすっかりこんがりコーティング。からあげだったら、ちょうど食べごろです。
冬にかけて落ち着くのですが、年中色白でありたいものです。

今年はぶどうの生育が早い気がします。『農園ログ』は月間作業日記であるため、少なくとも毎月1本以上は投稿したいところでしたが、忙しさでそれどころではなく、5月の作業をまとめようと思っていると、6月も半ばを過ぎていましたので、急遽5・6月はまとめて執筆しようと思った次第です。

というよりこの2か月間はほぼ同じ作業をしておりますので、まとめて書く方が理にかなっている気がします(模範的「正当化」です)。

ではでは5・6月の振り返りです。


令和8年5・6月作業記録

〇大粒ぶどう花穂整理・花穂整形・花房整理
▶ぶどうのダイエット。まずはごっそりカラダを絞る

〇デラウェア・大粒ぶどうのジベレリン処理(1回目・2回目)
▶種無しぶどう作るための魔法の作業

〇大粒ぶどう摘粒
▶ダイエットしたカラダを仕上げていく、本格的ボディメイク。作業的には一番鬼門。

〇外周ビニール撤去、防鳥ネット設置
▶ハウスを夏仕様へ衣替え。

〇梨摘果・袋がけ
▶店頭に並ぶ候補者を決めていくオーディション。通過したものはドレスアップして外敵から身を守る。

〇トマト、きゅうり収穫・販売
▶当園不動の一番隊。直売所の先陣をきる。

〇メロン定植・わき芽整理・誘引・交配、傘かけ
▶メロンの一生。縁結びのキューピットははたらきバチ。美メロン目指して夏対策。

雑記

冒頭にも書きましたが、今年はぶどうの生育が例年に比べて早い気がします。作業記録を振り返っても、これほど急ピッチで進めていることはないような…。
なお、今回は各作業のイメージを膨らましてもらえるように、ひとこと解説を追加してみました。

花穂整理と整形は、ぶどう栽培においてとても大切な作業になります。
『農園ログ|2026.04』でも書きましたが、ぶどうは原則1枝1房にします。

放っておくと1枝に複数の花穂をつけてしまい、養分が分散されるのを防ぐためにこちらで花穂の数を管理します。

花穂整理で1枝1房にしたのち、花穂を3.5cmに整形したもの。

また、房を1つにしても、そのままにしていては粒を大量に残してしまい養分が行き渡りません。そのため、まずはごっそりと不要な粒(花蕾)を捨て、花穂をダイエットさせます。品種にもよりますが、大体3.5~5㎝くらいまで切り詰めます。写真は3.5㎝にしたものです。
もうすこしあとの作業にはなりますが花房整理(摘房)もまとめて書きます。
どうしても出来の悪い房はできてしまいますし、樹勢が弱い(長さが短く細い)枝にも房がついている場合、心を鬼にして房を切り落とします。また、黒系や赤系のぶどうは、着果過多だと着色が進まないため、同様に摘房します。

花房整理(摘房)によって切り落とした花房の一部。
着色不良や糖度不足とならないよう、泣く泣く切り落としている。

余談になりますが、ぶどう農家の使用するハサミには必ず目盛りが印字されており、慣れてくれば間隔でジャストサイズにすることも可能ですが、最初は目盛りと合わせながら花穂の大きさを調整します。

筆者が使用するハサミ。メモリが印字されている(上の方は消えかかっている)。右の房は藤稔。当初3.5cmだったがここまで生長する。

デラウェア・大粒ぶどうどちらもジベレリン処理を行いました。
昨今人気があるのは「種無し」で「皮ごと食べることができる」ぶどうです。
この種無しぶどうをつくるのに欠かせないのがジベレリン処理(1回目)になります。
2回行うのには理由があり、それぞれ目的が異なります。
1回目の処理は種無し化、2回目の処理は果粒の肥大(粒を大きくする)を狙うものになります。

左がジベレリン処理済みの粒。右が未処理。
未処理の粒は種が混入し、果粒の肥大も遅れている。

詳細は別記事でまとめますが、ジベレリンは植物ホルモンの一種です。ジベレリンを溶かした液体を、満開を迎えた花穂に浸すことで種無しぶどうが出来上がります。我々ぶどう農家が重宝する魔法の薬です。
花穂にジベレリンが浸透するには、液体が乾燥しないよう湿度も重要になってきます。この時期のぶどう農家は誰よりも天気に詳しい国民になっていると言っても過言ではないくらい天候を気にしながら作業をしています。

わたしたちぶどうを栽培している農家が毎年悲鳴を上げる作業があります。「摘粒」です。テキリュウと読みます。大事なので2度言います、テキリュウです。
前述しましたが、ぶどうは放っておくと大量に粒をつけてしまうので、まずは一気にカラダを絞り上げます(花穂整形)。そこからさらに美しいカラダを目指して、ボディメイクしていく(不要な粒を間引き、房全体のバランスを整えていく)作業が摘粒です。
ぶどうは1房として同じものがありませんので、1房1房真剣に向き合う必要があります。最も労力のかかる作業であると同時に、わたしたちが一人前のぶどう農家を名乗るには避けて通れない作業です。
当然粒を間引いてあげると、残った粒も肥大してくるので、それをさらに間引いてバランスのよい美しい房を作ってあげる必要があります。
適期にできるといいのですが、作業が後手後手に回ってしまう当園ではギチギチムチムチぶどうの処理が多くなってしまい、中には粒同士ぶつかり稽古の結果、負けた果梗が脱落してしまいみっともない房になってしまうこともあります。

摘粒前の状態。粒の間に隙間がなく、房の形も悪い。
摘粒後の状態。粒間が確保され、房の形も美しくなった。
作業が遅れた結果、粒同士でスマブラして花梗ごと脱落した房。

日に日にぶどうは太っていくので、摘粒はとにかく時間との勝負!!
誰の手でも借りたいところ、筆者の義弟が仕事の休みの日に助っ人で来てくれました。妹よ、本当にいい男と結婚したな。

ぶどうと向き合う義弟。目元は隠したがなかなかのイケメン。摘粒姿も様になっている。
ちなみに左の白シャツが最高の男を射止めた妹。当園で一番摘粒が上手。

ぶどうの美しさは粒や房の大きさとバランスで訴えてくるので、どちらかと言えば美しい房というのは、マッチョな房になると思います。細マッチョなんて生ぬるい。ゴリゴリに肩の張りあがった、ガチムチの房こそ美しいのです。ドウェイン・ジョンソンさんみたいなぶどうが理想ですね。

外周を被覆していたビニールを外し、天井も含めて防鳥ネットを設置しました。
ビニールだと風が通らないので多湿状態となり病気が蔓延します。梅雨に入ると最悪なので、その前に衣替え。小さな虫以外侵入不可能な網で周りを囲い、天井は鳥が入らないよう、防鳥ネットを取りつけます。
美味しい果物を狙う野生生物たちとの、絶対に負けられない戦いが始まります
またもや脱線しますが、絶対に負けられない戦いと言えば、ワールドカップ日本代表の試合、痺れました。個人的には田中選手、佐野選手が好きでした。レベル上がってるな~。
わたしのサッカー熱が一番熱かったのは、2006年ドイツW杯。“無敵艦隊”ことスペイン代表がめちゃくちゃかっこよくて、
GKカシージャス
DFプジョル、セルヒオ・ラモス
MFシャビ、イニエスタ、セスク、シャビ・アロンソ
FWトーレス、ビジャ、ラウール
懐かしいメンバー。伝わる人いるかな~。ウイニングイレブンでめちゃくちゃ使ったこのチーム!最高!…とにかく手をかけた農産物が食べられないよう対策することはとても大切で、ネット設置はそれくらい欠かせない作業だということです。

梨摘果は『農園ログ|2026.04』で摘蕾(テキライ)という作業で一次選考を突破し、実を結んだ果実のなかで、最終選考に残るものを決めていきます。

摘果前。実が5玉ついている。
摘果後。最終候補玉のみ生き残る。

見事最終選考に残った候補者は、ドレスアップして害虫から身を守ります。
服を着る(袋がけする)ことで防御力が高まり、虫や鳥から身(実)を守ることができます。

摘果して複数玉から1玉になった幸水。
袋がけして病害虫から身(実)を守る
梨汁ドリンクバーに群がるカブトムシ

急がねば、というのは最近はカブトムシが梨園に飛来しまくっております。たくさん採集できます。梨への被害が拡大しないように、近場に来たやつらは一旦捕獲しています。Instagramにも書きましたが、誰か欲しい人取りに来ませんか??

当園のInstagramアカウントになります。
生き物の投稿は筆者の趣味全開ですが、拙いながらも現場の声をお届けできるよう更新しておりますので、よろしければフォロー、いいねやコメントをお願いしますm(._.)m

トマトときゅうりの販売を始めました。5・6月は直売所の掃除が追い付かず、予約販売のみの営業となってしまいましたが、今年もしっかり実ってくれてます。

収穫直後の完熟大玉トマト。酸味が少なくジューシー。

当園の無農薬完熟トマトは、ぜひともお手に取っていただきたい。真っ赤になってから収穫するので、あまり日持ちはしませんが、全く酸味はありません(むしろ甘い)。わたしは毎日最低3玉は食べてます。予約販売で購入されたお客様からもらった方がわざわざ買いに来てくれることもあり、感謝感謝です。
ECはなく、完熟のため発送は出来かねますので、お近くの方のみにはなりますが、7月半ばまでは販売していると思いますので、ぜひお買い求めいただければと思います。

定植前のメロン苗。

物心ついたころから、わたしのGW仕事がメロンの定植です。
メロンもぶどう同様1株1果で着果させます。

株が育ってきたら主枝を誘引する。着果は側枝(わき芽)にする。

はたらきバチがハウス内のいたるところで愛を育んでくれるので、放っておくと、1株に複数個の実を着果させてしまうため、整理も必要になります。

花粉を纏うはたらきバチ。

着果したものでネットが出てきたものから、筆者と同じく美白でいるために日傘をします。当園では新聞紙を傘に使用しています。
通常お盆時期に食べごろになるよう調整するのですが、5月の気温が高くハウス内温度も上昇し、生育が早まりました。例年より早めの食べどきとなるかもしれません。

網目が出てきたアールスメロン。蔓の部分から新聞を被せる。

一般的に「農家が一番忙しいのは収穫時期だ」と思われがちですが、実は違います。 収穫が始まってしまえば、あとは適期のものを見極めて採るだけなので、むしろ楽ちんです。本当に目が回るほど忙しいのは、「準備段階」のこの5月・6月です。
一人一人の頑張りはもちろん、助っ人の方々にも助けられようやく、大幅な遅れから、若干の遅れまで追いつけました。

5・6月は本格的にお店を開けず、予約販売を中心に営業しておりましたが、ご購入いただいたお客様からは
“食べると元気が出る”
“ここの野菜を食べるとスーパーで買えなくなった”
“待っていた甲斐がある”

とのお声をいただきます。
生産者冥利に尽きる、本当に素敵なお客様ばかりだなと感じます。

お客様から差し入れでいただいた手作りシフォンケーキと総菜パン。料理上手なお客様が多いので、いつも当園の農産物をおいしく調理していただいてます。

期待を裏切らないよう、明日からも頑張ります。
“cultivate myself”

P.S. 最近撮影したケロちゃんズを載せます。癒されてください。


マルチ鏡面反射ケロ
突如トマトハウスケロ
ビニールのうえでひとやすみケロ
ぶどうの葉に張り付くケロ
プリンスメロン畑のケロ
一輪車で寝るケロ
手乗りケロ
腕乗りケロ
消毒についてきたケロ

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