229.警視庁のキャラクター『ピーポーくん』を使用して、警視庁に真っ向から喧嘩を売った海賊版があった~
1.料理人・神田川俊郎さんの名前が無断で使用された

2009年8月27日。外国産牛肉を国産として偽り販売した大阪の食品加工販売会社「ランコム・ジャパン」の経営者ら5人が逮捕された。
この会社は2008年、通販カタログでサイコロステーキの商品名に、料理人・神田川俊郎さんの名前と顔写真を無断で使い販売していたことがわかった。
問題の商品は「神田川流和牛ステーキ」という商品で、大阪の通販業者発行のカタログ『四季の香り』2008年度版に掲載した。そのサイコロステーキの写真の隣に神田川さんの顔写真を入れ「神田川俊郎考案の二種類の醤油ベースの和風焼き肉のタレでお楽しみください」と宣伝していた。
もちろん、神田川さん自身は全く知らず、サイコロステーキに関わったこともなく、考案した覚えもないという。
さらに何も許可していない。
こんなことがまだまだ世の中まかり通ってしまう。有名人が写真入りで紹介されれば、ほとんどの人は信じてしまう。
いったい消費者は何を信じればよいのでしょう?
2.警視庁のマスコット『ピーポーくん』が撃たれた事件
2008年5月8日のこと。
警視庁のマスコットキャラクターで有名な『ピーポーくん』に酷似したマスコットを図案に使い、Tシャツを販売した疑いで、千葉県松戸市の男性会社員3人を警視庁新宿警察署は商法違反の疑いで東京地方検察庁に書類送検した。

この3人は2007年11月26日の夜、西新宿中央公園の路上に止めていた乗用車に、ピーポーくん撃たれるという内容のイラストの入ったTシャツ15枚を販売する目的で所持していたという。
この3人は、「バックのブランドを立ち上げるための資金作りの一環として偽ピーポーくんTシャツを企画」した。
当所は1枚3150円で販売していたが、実際にはなかなか売れず、最終的には無料で配ってしまったという。
つまり、予想していた売り上げにはまったく及ばなかった。
バックのブランドをピーポーくんTシャツの収益で立ち上げることは、夢の中のもくずとなった。わずかな利益は3人の飲み代で消えてしまったという。
商標法に違反した場合、懲役5年以下、罰金500万円以下の刑が確定される。
また、そのTシャツを購入した者がネット等などのオークションに出品したら、それでも商標法違反となる。
それにしても、『ピーポーくん』を使用するなど警視庁に真っ向から喧嘩を売っているのと同じこと。
バックのブランドを立ち上げようという夢があるのなら、オリジナルで勝負すればいいのに…。


3.ラストエンペラー・傅儀(ふぎ)の著作権
2009年6月8日。清朝最後の皇帝・愛新覚羅傅儀 (ふぎ)の日記の出版をめぐって中国上海で著作権訴訟が行われた。
提訴したのは、吉林省社会科学院の研究員、王慶祥氏。
彼の言い分は、日記を整理し、出版にこぎつけたのだから、著作権は自分にあると主張している。
しかし、傅儀の遺族側は「著作権は遺族のもの」と反論。
そもそも、この日記は傅儀の妻、李淑賢氏 (故人)から王氏が傅儀の日記を預かり、関係者への調査や取材を加えて、1994年に「愛新覚羅・傅儀日記」を日本で出版し、1996年には中国でも出版した本だ。
ところが、2007年に北京の出版社が傅儀著作として、傅儀の弟傅任が許可した「私の前半生・付十年日記」を出版したことがきっかけとなり、王氏は「傅儀日記が流用され、損出と精神的苦痛をこうむった」として、15万元(約2百万円) の賠償を求めていた。
傅儀の日記を引用した出版物は以前から出版されていたこともあり、このときは、傅儀の姪と名乗る女性が著作権侵害で提訴。
出版社側は「日記に著作権はない」と主張し、現在も裁判は続いている。
しかし、著作権は遺族のものだと思うのだが、傅儀の弟傅任氏が許可した出版物に対して、王氏は著作権裁判を起こした。王氏に日記の原文以外の著作権があったとしても、原文は傅儀遺族に権利があるものだ。
日記を整理したから自分に著作権があるという言い分はおかしい。
今後の裁判の結果をしばらく正視して見ようと思う。

※注 この著作権noteは1999年からの事件を取り上げ、2000年、2001年と取り上げ続け、現在は2002年に突入。今後はさらに2003年から2020年~2022年に向けて膨大な作業を続けています。その理由は、すべての事件やトラブルは過去の事実、過去の判例を元に裁判が行われているからです。そのため、過去の事件と現在を同時進行しながら比較していただければ幸いでございます。時代はどんどんとネットの普及と同時に様変わりしていますが、著作権や肖像権、プライバシー権、個人情報なども基本的なことは変わらないまでも判例を元に少しずつ変化していることがわかります。
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