49.note記事の場合「私的使用と著作権」どこまでを私的使用と考えればよいでしょう。
質問62・「私的使用と著作権」どこまでを私的使用と考えればよいでしょう。
著作権法三十条一項「個人的又は家庭内、その他に準じる限られた範囲内で使用することを目的とする場合には、使用者は著作物を複製できる‥‥」としています。
この規定は著作隣接権に関しても同じ、実演家の権利も同じです。著作権者の許諾を得なくても個人的な使用ならば自由にできます。
しかし、ここでいう「個人的または家庭内」とはどの程度のことをいうのでしょう。これは読んで字のごとく、「個人的」とは使用する者が、自らの学習や趣味、娯楽のため、「家庭内」とは、家族で楽しむため。
家庭内が家族ではなく、友人の場合はどうなるのかということで、「これに準じる限られた範囲内」としています。
つまり、わずかな人数、特定少数、プライベートな範囲に限られていることを指しています。
また、会社などのプレゼンテーションや検討用に複製する場合には、この「個人的な使用の範囲」には含まれませんので、必ず著作者の許諾が必要となります。
非営利上映と著作権
質問63・営利を目的としなければ、ビデオやレーザーディスクなどの上映会を開催してもよいとされているようですが、注意点は?
非営利・無料であれば著作権者の許諾は必要ありません。
著作権法第三十八条一項では、①営利を目的とせず ②聴衆または、観衆から料金を受け取らない場合。③実演家または口述を行う者に報酬が支払われない。という三つの条件があります。
これら「非営利」「無料」「無報酬」の三条件をクリアしてあれば、著作権者の許諾を得なくても著作物を利用できることになっていますが、利用方法には限定があります。
それは、「上演」「演奏」「上映」「口述」の四つに限られています。これらは、それぞれ一定の会場で開催する場合で、インターネットで送信することや、公衆送信する場合は、三十八条一項の対象からはずれます。
児童と著作権
質問64.・児童がつくった作文やイラスト(漫画を含む)を記念に小冊子にまとめて出版したいと考えていますが、何か問題はありますか?
著作権法では「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されているように、この定義を満たすすべての著作物に該当します。
特定の学術的、経済的な価値にかかわらず、小さな子どもたちの創作したものであっても著作権が発生しています。
また、子どもたちが著作権者だからといって、子どもたちの許諾を受けることはもちろんのことですが、判断力がなければ、やはり、父母の許諾が必要となります。
コンクールと著作権
65・コンクールなどの著作物に関して、「著作権は主催者に帰属する」と記述していますが、注意点は?
最近、雑誌や新聞等のコンクールに「応募された著作権は主催者に帰属する」と書いてあるケースが目立つようになってきました。
しかし、各主催団体とも右にならえの状況で、この著作権の帰属問題をどのように考えているのかという部分には疑問を感じます。
本来、著作権は著作物を創作したものに自動的に帰属しているものです。しかし、その著作者が、第三者に譲渡すれば、著作権者が変わります。
しかし、その著作権を譲渡した著作者には著作者人格権が残っています。著作者人格権は譲渡することのできないもので、その内容には、「氏名表示権」「公表権」「同一性保持権」があり、たとえ著作権は譲渡しても、この著作者人格権には注意と敬意を払わねばなりません。
ところが、主催団体のほとんどが、「著作者は主催者に帰属する」「応募した現行の所有権と著作権は当社に帰属する」と応募要項に書いています。
この要項はおかしなもので、入賞作品や当選作品は何らかの賞金、または景品をもらえるわけですから、ある意味著作権が主催者側に帰属してもやむを得ないと思いますが、落選した作品はどうなってしまうのでしょうか。
苦労して創作した作品の所有権はもちろん、著作権まで失ってしまうため、その作品を別の何らかに利用する、または自らが利用することは一切できなくなってしまいます。
したがって、本来は「入選作品及び一部作品に関しては主催団体に帰属する」という文面が正しく、主催団体が落選した著作物を何らかの形で利用しようと考えている場合は別ですが、おそらく倉庫に眠るか、大半が処分されてしまいます。
これでは結果として、その主催団体に優れた作品が集まらなくなる恐れもあるわけです。
また、主催団体に著作権が帰属しているのだから自由に勝手に利用できると考えていたとしたなら、最終的には著作者人格権侵害で訴えられるという爆弾を抱えているようなものです。
また、入選作を二次的、三次的に勝手に使用することも、この著作者人格権にひっかかります。このように、主催者に著作権が帰属していたとしても、正式に利用するものは、本来の著作物を創作した著作者にしっかりとした許諾を契約によって定めておくことが大切な注意点となるはずです。

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