27.note記事など投稿した作品の著作権は誰のもの?応募作品は主催者に帰属してしまうの?
質問⑲写真コンテストの応募条件の中に必ず記載されていることがあります。それは、「応募作品の著作権は主催者に帰属する」という一文です。これではボツになった作品は二度と自由に使用できず、お蔵入りとなってしまいます。撮影者の努力、著作権まで封じこまれているようで、どうしても納得できません。
もちろん入選者に選ばれたのであれば何も問題はないのですが…
はい、おっしゃる通りです。写真やイラストなどのコンテストのほとんどは「応募作品の著作権は主催者に帰属する」と記載されていますが、不思議な表現です。
正しくは「応募作品の入選作品は主催者に帰属する」という表現が良いと思います。なぜなら、すべての応募作品が主催者に帰属したからといって、主催者はその応募作品を勝手に自由に利用はできないからです。
たとえば、応募作品をパンフレット等またはホームページ等に掲載するためには、著作権が主催者に帰属していなければ、後で確認、承諾を取るのが大変だからという理由もあるかもしれませんが、それでもその応募作品を著作者の許可なくホームページ等に掲載することは、著作権侵害はもちろん「著作者人格権侵害」になる恐れもあります。
これは写真やイラストのコンクールだけでなく、音楽や作詞、作曲、詩、俳句、短歌、エッセイや小説等の分野でも同じような珍現象が起きています。
コンクール等を開催する主催者側が、他のコンクールの応募要項をそのまま「右に習え」ということで、規約として表示しているに過ぎない気がします。
しかし、これは応募者の著作権を軽んじる考え方で、逆に応募者は「主催者に帰属する」というコンクールには出品しないことが自分の作品を大切にすることに繋がります。
最近では、このような考え方のコンクール主催団体には著作者自らが応募しなくなっているのが現実です。
そのためか、応募要項を注意してみると、「入選作品等に関しての著作権は主催者に帰属します。ただし著作者人格権は著作者に帰属しています。」という正しい要項になりつつあります。
この「主催者側の帰属」の意味は、主催者が入選作品を自由に扱いたい、または商品化して販売したい、その他で利用されたくない、と様々な分野で活用したいという思いがあり、入選作品の賞品、賞金内容によっては、「著作権譲渡」の意味合いも含まれています。
ただし、賞品、賞金を入選者に差し上げたからといっても「著作権の譲渡契約」等がなければ著作権は移動していないことになります。
「主催者に帰属する」という条文があったとしても、それは「帰属」であり、「譲渡」ではありません。結果、「帰属」していたとしても著作者の許可なく、確認なく、利用することはできませんので、主催者、応募者にとって互いにメリットがあるものではありません。
一般社団法人日本写真著作権協会(JPCA)のホームページに記載のコンクール等の応募要項があります。一般的には、「当会に著作権は帰属する」「主催者に著作権は帰属する」などという表現が目立ちますが、それではすべての応募作品は著作者が自由に再利用等ができなくなる、という誤解を与えています。
その中で一般社団法人日本写真著作権協会(JPCA)は著作者、著作権者を大切にしていることがわかりますね。
とても明確で正しい募集要項ですので、ここでご紹介させていただきます。
応募作品の著作権は、撮影者に帰属*します。
*著作権法上、著作権は著作者に帰属するのが原則であり、写真の場合は、撮影者に帰属することが原則です。何らの対価もなく、一方的にこれを主催者に帰属させることは著作権法の精神に反しますし、近時は、「炎上」と呼ばれる事態に発展することも少なくありません。
入賞作品の撮影者は、主催者に対し、主催者が催す展覧会での展示のほか、制作する作品集、パンフレットなどに掲載する目的で、入賞作品を●年●月●日より○年間*利用することを許諾します。お預かりしたデジタルデータまたはプリント等は上記期間満了後、速やかに削除・廃棄します。このほか、入賞作品は本コンテストの広報活動に必要な範囲で、新聞、雑誌、テレビ、ホームページなどで利用することがあります。入賞作品の利用にあたっては撮影者の氏名表示*を行います。
*利用期間を記載してください。通常の利用期間としては2年程度、アーカイブ(過去の受賞作品や受賞歴などの紹介に限る)については5-8年程度が目安です。
なお、アーカイブは公開のみで、ポスターや展示などで使用する場合は別途撮影者にご連絡ください。
Copyright © 一般社団法人日本写真著作権協会(JPCA)より

特非)著作権協会です。みなさまおつきあいありがとう!
最近は、公募雑誌、応募雑誌、その他ネット上でのコンクールなどを見ると、必ず「応募した作品は、主催者に帰属する」「コンクール(投稿)作品に関しては「当会に帰属」する、という言葉が横行していますが、とても不自然です。別に著作権を主催者に譲渡したわけではないのですから強制力のある帰属ではありません。主催者側のある意味の防衛手段(他に利用されたくない)、又は管理目的だけの問題です。
しかし、誤解を招く内容ですね。
ここでいう「帰属」というのは所属みたいな意味合いです。「帰」という字には「帰る」という意味合いだけでなく「あるべき所に収まる」みたいな意味合いもあり、「帰属」の「帰」はその意味合いです。
本来の「帰属の意味」は、我が国の領土として帰属する、所有するという意味で、この著作権法の場合「著作権譲渡」をしない限り所有権は移動していないわけですから一般的な「帰属」という言葉はあてはまりませんし、「帰属」という言葉に誤りがあるように思えます。
コンクール、公募、応募、投稿等の関係者みなさま、著作者、著作権者のみなさまをよろしくお願い致します。
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