171.弱い患者心理につけ込んだその「バイブル商法」の詐欺事件の実体
28.ガンに効く「アガリスク本」出版社社員6人を薬事法違反で逮捕
まだまだも続く詐欺事件。
2005年というと現在ほどネットは普及していないし、スマホだってない時代。それが現在では出版物からネット広告の世界になだれ込んでいる。
もう、ネット広告は無法地帯なのだろうか?
ただ、限定出版物の本という形からデジタル上のネット広告というのは 不特定多数、無限の世界ともいえ、外国企業からの参入も目立つが、なかなか見分けがつかないのが現状です。
つまり、「本物ぽい偽物」なのか、「偽物ぽい本物」なのか、の区別がなかなか見えない。
確かに、変な言葉遣いのメールはすべて要注意なのですが、企業等の担当者レベルも低く、文体、文章だけでは本物なのか、偽物なのかの見分けがつかない。
私自身も「本物ぽい偽物」はなんとか見破れますが、「偽物ぽい本物」はなかなか見破れない。企業の担当者は専門家ではないにしろ、弁護士さんに相談して、しっかりとした文章を作るべきだと思います。
2005年10月5日。東京都内の出版社「史輝出版」などが、「アガリスクで末期ガンが消滅する」などとうたった書籍を出版し、医薬品として承認されていない健康食品を販売していた事件で、出版元の役員ら5人、健康食品販売会社の社長の計6人を薬事法違反(未承認医薬品の広告禁止、無許可販売)の容疑で逮捕した。
本で紹介された「ガンが消えた」という体験談のほとんどがねつ造されたものだった。
この事件の特徴は、今まで書籍は広告とはとらえられなかったため、体験談ならば自由に出版できるという法の盲点をくぐり抜けてきたこの出版社が、書籍を広告としてとらえた薬事法違反容疑で逮捕されたことにある。
また、この手の書籍の共通点は、必ず監修者として、大学の名誉教授などが名前をつらねているケースも多い。
しかし、この本の監修者である私立大学の名誉教授や執筆者をも、同容疑で書類送検された。調べによると、史輝出版の社長、木村容疑者は、2001年と2002年に出版した『即効性アガリスクで末期ガン消滅!』というタイトル書籍2冊の中で、医薬品として国の承認を受けていない健康食品「即効性アガリスクS」について、「ガン抑制率一〇〇%」などと効能効果をうたい広告した疑い。

また、2003年7月から、2005年4月にかけて、書籍を購入したがん患者や家族ら14人に同商品計205箱を計約639万円で無許可販売した疑い。
これらの本は、巻末のページや挟み込んだしおりに、問い合わせ先とし「アガリスク研究センター」と称する電話番号を掲載し、この番号に電話すると、同商品を販売している健康食品販売会社「ミサワ化学」につながり、商品の注文を受け付ける仕組みになっていた。
ちなみに、ミサワ化学は、2001年12月より2005年3月までに同商品を約億円も売り上げていた。
また、史輝出版の発行する書籍には、その商品を服用した人が「ガンが消えた」などと語った体験談が多く掲載されており、同商品を購入した人の中では、その体験談を読んで信じた人が多いという。
執筆者は、同課の調べに対し、「以前に出版されたものを参考にしたり、図書館で調べたりして書いた」と大半がねつ造だったことを認めているため、同課はこの執筆者についても責任を追求している。
「即効性アガリスクで末期ガン消滅!」の書籍を監修した私立大学の教授はマスコミに対し、「名前を貸しただけで、内容には目を通していない」と発言。しかし、教授の名前は書籍の表紙に「医学博士・名誉教授」とうたっており、警視庁は、同教授が薬事法に違反する行為に深く手を貸していたことを厳しく追求している。
さらに教授は、
「私はとても忙しく、監修の時間がなかった。問題の本の内容に目を通していなかった。無責任といわれたら仕方ない」
「監修とは、ある程度世間で認められている人が名前を貸すもので、書籍の内容に文句を言うことはあまりない。出版社側がきちんとやっていると思っていた」と釈明。

なんと無責任な発言だろうか?
大学教授ってこんなもの! と疑われてしまう発言だ。
これでは他の大学教授に大変失礼ではないだろうか。
さらに監修料として1冊あたり約10万円を受け取っていたことも明かした。
今、健康食品販売ブームの中で、真面目に健康食品を販売している人たちにも多大な被害を与えてしまっている。
何とかならないのだろうか?
今や、ネット広告の世界は酷すぎると感じるのは少数派なのでしょうか?

29.キヤノン訴える!「リサイクル製品の加工は許されない 」
2006年1月31日。使用済みのプリンター用インクカートリッジにインクを再補充し、リサイクル製品として販売することは特許権の侵害にあたるとして、「キヤノン」(東京都大田区)がオフィス用品販売会社「リサイクル・アシスト」(豊島区)に販売差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決で、知財高裁(篠原勝美裁判長)は、請求を棄却した一審判決を取り消し、販売差し止めを命じた。
篠原裁判長は、「リサイクルの過程で、キヤノンの発明の主要な部分を加工しており、特許権を侵害している」と述べ、請求を棄却した一審・東京地裁判決を取り消し、販売などの禁止とリサイクル品の破棄を命じた。
判決は、インクカートリッジ市場の約6%を占めるとされるリサイクル品の販売に影響を与えるもよう。

キヤノンの特許の主要部分は、カートリッジ内部のスポンジの構造を、インクが漏れないように工夫した点にあるという。アシスト社は、中国の会社がキヤノン製の使用済みカートリッジに穴を開けてインクを再注入したものを輸入し、リサイクル品として販売をしていた。
判決は、「リサイクルの過程で行なった加工が発明の主要部分に及んでいれば、特許侵害が認められる」との判断基準を提示した。
リサイクル品が乾いて固まったスポンジを洗浄しインクを再注入していることから、キヤノンの発明の主要部分を加工したと判断。
リサイクル・アシスト社側は「判決内容に不服なので、上告する方向で検討する」という。
一審判決では、「新たな生産行為には当らず、特許権を侵害しない」として、キヤノンの請求を棄却した。
知財高裁は、「社会的な影響が大きい」として裁判官五人による大合議で審理した。
ちなみにカートリッジの小売価格は、純製品の800円から1000円に対し、リサイクル品は600円から700円。
キヤノン側は、「主張が認められ、妥当な判決と評価する」と話す。
キヤノンは、売上高に占める営業利益の比率が・5%(2005年12月期)。この高収益の柱がプリンターのインクや複写機のトナーといった消耗品。
プリンターは、本体の市場価格が1万円以下でも、替えインクは複数色のセットだと4000円から5000円する。
このようにコピー機本体よりも、インクの貢献が圧倒的に大きいことがわかる。
さらに、売上高の3分の2を販売や保守といったサービス部門の寄与も大きい。このように特許権に守られ、儲かるしくみができている。
今回の判決は、リサイクル品の輸入・販売が差し止められたことで、キヤノンはこうした収益率の高い市場をさらに独占し、新たなライバル出現の阻止をできたことになった。
では、このリサイクル市場はどうなっているのだろうか。
インクを再注入したカートリッジの製造を「特許権侵害に当る」とした知財高裁判決は、リサイクル業者にとっては厳しい判断といえる。
大手リサイクル品業者のエコリカ (大阪)の代表は、「過度な知的財産保護は、消費者の選択を狭めてしまう」と主張。
市場調査会社「BCN」によると、インクカートリッジの市場規模は400億円以上で、約6%を安価なリサイクル品が占めているという。
その流通が減ると、消費者にとっても打撃となるという。特許権は販売された後の中古品などには及ばないが、一から作り直したとみなせるほどの加工が施された場合は、特許を無断で利用した「生産」行為とされ、例外的に特許権侵害となる。
一方、製品の構造自体に影響がない「修理」であれば特許権を侵害しないと考えられてきた。
これに対し、知財高裁判決は「生産であるか修理であるかによって特許権侵害を判断するのは困難」と指摘。「修理」であっても「特許の本質的部分を加工すれば、特許権を侵害する」との基準を示した。
これは、リサイクルの名を借りた発明へのただのりを戒める判断といえるという。
しかし、リサイクルは時代のニーズであり、判決は、リサイクル品の販売について「他人の権利を侵害しなれりば、広く推奨できる」と言及した。
※注 とても素晴らしい記事がありましたので、勝手ながらご紹介させていただきました。

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