161.ロック歌手の矢沢永吉さん敗訴~
2.「福沢諭吉」の商標登録は無効
山梨県の印鑑メーカーが商標登録した「福沢諭吉」をめぐって、学校法人慶応義塾が登録効を求めた審判で、特許庁は慶応義塾の請求を認め、商標無効とする審決を出した。

審決は、「福沢諭吉は慶応義塾の創設者としてよく知られ、郷土大分県中津市はもとより国民一般に敬愛された人物と認められる」と指摘した。
これは、商標の登録要件③の「他人の権利を害さない」、他人の肖像や氏名、芸名、また他人の商標と同一もしくは類似しているものなど、私的な権利を害してはならないとするもののひとつ。
※商標登録は権利を独占する権利。このような郷土の歴史や有名な人物の名前を民間企業が出願することによって権利が認められれば一般の人は使用することが出来なくなる。今回の事件は無効になって良かったと思う。

3・ロック歌手の矢沢永吉さん敗訴
ロック歌手の矢沢永吉さん。
今度はパチンコ機で登場するキャラクターに使われ、「パブリシティ権」(肖像から生じる利益を得る財産的な権利)を侵害されたとして、パチンコメーカー、大手の平和(群馬県桐生市)に、謝罪広告を求めた訴訟の判決が2005年6月14日、東京地裁であった。
永野厚郎裁判長は「原告をイメージしたと推認できるが、一瞬しか登場せず、原告の顧客吸引力を利用する目的は認められない」と述べ、請求を棄却した。
判決によると、問題のパチンコ機では白い服装に赤いタオルをかけた矢沢さんをイメージするキャラクターがマイクを持って登場。
登場頻度は1日に平均2回と少なく、時間も1回0・3秒だった。
矢沢さんは「コミカルな雰囲気で、ストイックな音楽家というイメージを傷つけられた」と主張していたが敗訴となる。
矢沢さんは、「パブリシティ権は日本では軽く見られがちだけど、これじゃあ何年たっても確立するにはほど遠いだろうね。控訴はかったるいからやめます・・・」とコメントした。
※一瞬の登場だろうが、本来は矢沢さんの許諾なしに勝手にイメージを利用したもの。矢沢さんにしてみれば面倒なので簡単にあきらめてしまいましたが、これが通用するならば、有名人のパブリシティは、一瞬であれば誰でも勝手に利用できてしまう、という判例だ。残念な内容だった。
その後、こんな事件もあった。
ロック歌手の矢沢永吉さんが「名前を無断で利用された」とホームページ(HP)上で記載したことで、名誉を傷つけられたとして、矢沢さんのものまねをするタレント、石山琉大さんが矢沢さん側に3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2010年3月25日、東京地裁であった。斉木敏文裁判長は石山さんの訴えを棄却した。

4・2ちゃんねらー激怒!エイベックス「のまネコ」盗用疑惑
みなさんは覚えていますかね。
大手レコード会社エイベックスに盗用疑惑 。
2005年6月に発売され大ヒットしている「恋のマイアヒ」のキャラクター「のまネコ」が、2ちゃんねるのマスコット「モナー」と酷似し、今、ネット上で大騒ぎとなっている。
このエイベックスから発売されているCDは、モルドバ出身の3人組ユニット「オゾン」というグループが発売したダンスナンバー。
その代表曲「DRAGOSTEA DIN TEI」(ルーマニア語) のサビ部分が、日本語で「米さ 米酒か 飲まイエイ飲ま飲まイエイ 飲ま飲まイエイ」と聞こえることから、キャッチーな空耳ソングとして話題を独占し、中高生を中心に空前のブームとなっているという。
6月には空耳ソングのイメージをより強調したバージョンを発表し、同CDのジャケットやイメージDVDに登場するキャラクター「のまネコ」が生まれた。
このキャラクターのユニークさ、愛らしさも加わり、8月22日付オリコンアルバム総合チャートで第1位を獲得しセールスも約50万枚を突破し、ミリオン到達の可能性も出てきた。

ところが、ここで問題が起こった。
この「のまネコ」が巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」の代表的キャラクター「モナー」の姿に酷似していたことから、数多くの2ちゃんねらーが大反発。
「のまネコはモナーのパクリだ!」と騒ぎ始めた。「モナー」は2000年の初め、2ちゃんねらーが使い始めたアスキーアート(文字・記号で描かれたアート)のキャラクター。
本名「オマエモナー」という
その他に「ギコ猫」などもある。
たしかに2つをよく比べてみると似ているといえば似ている。
さらに、この「のまネコ」のデザインをした広島出身のOLは、もともと生粋の2ちゃんねらーで、「のまネコ」をデザインする際に「モナー」を参考にしたと言っている。
エイベックス側は、「従って二つが酷似するのは当然なんですが・・・・」というが、2ちゃんねらーたちにはまったくそんなことは通じない。
むしろエイベックスへの非難攻撃を仕掛け始めている
現在、同サイトでは100以上の「反のまネコ」対「エイベックス」関連のスレッドが乱立し書き込み数は数万件にも上がっている。
その内容は過激で、エイベックス製品の「不買運動」を呼びかける者や、同社に対する抗議電話を促す書き込みが見られる。
さて、事態はどうなるのだろうか?
※まあ、いつの間にか消えてしまい、話題すらでなくなりましたが、当時は終わりのない、炎上騒ぎ。
それだけのまネコが愛されていた証拠かもしれません。
そこで、現在。スマホやパソコンなどにある顔文字がありますね。
この顔文字には著作権はありませんので誰でも自由に利用できるものです。
当時ののまネコも文字を利用した顔文字に近いネコキャラクターでしたが、争点は「著作権があるものなのか?」「著作権がないものなのか?」でしたが、〈単なる事実〉〈単なる絵柄〉などは創作性のないものです。
単純な線と線の組み合わせ。誰でも簡単に作れるような規格品などには創作性はありませんから、当時、著作権侵害での裁判をした場合、おそらく創作性はない、と断定されたと考えられます。
ただ、2チャンねらーたちが愛して使っていたものを大手企業が勝手に使ったことで彼らの感情をあおった形となった。
かれらは、ただのまネコで楽しんでいただけだったからです。
このように権利がなくともトラブルや事件、炎上は起こりうるものですから、他人のモノを勝手に使う場合は、かなり要注意ですね。
特定非営利活動法人著作権協会 文責 富樫康明
↓著作権noteマガジン
https://note.com/note_npo/m/mda45b5085c07https://note.com/note_npo/m/mda45b5085c07
https://note.com/note_npo/m/m2656037508d3https://note.com/note_npo/m/m2656037508d3
