517.ついに、2冊目の本の出版となったが..。その出版社が倒産してしまった...。信じられない...。【出版論⑮】

ついに、2冊目の本の出版となったが..。その出版社が倒産してしまった...。信じられない...。
さあ、次は3冊の本の2冊目となった...。
なんと、次も中堅出版社の老舗。社長直々の連絡を頂き、私のデビュー作作品も読んでくれているという。そして、かなりの年配者の社長だったが、温厚で丁重で、私を褒めてくれて、出版の契約をしたいという。私の2冊目の本の原稿もすべて目を通してくれた。なんと素晴らしい。なんと運もいい。
まだ1冊目を出したばかりなのに...。
そして、第1回目の初校から始まり、4校まで重ね。本のタイトル、本の装丁、表紙、帯デザインまでとんとんと進む。もちろん、私がデザインすれば外部の装丁デザイナーに大金を支払わずに済むためか、すべて私が担当した。さらに本のページ数は340頁、サイズも大判サイズ。
そして、いよいよ「出版契約書」を交わした….。
しかし、発行を前にして、この出版社は倒産してしまった….。
なんと晴天の霹靂...。
実は、さらに3冊目の次の本も「出版契約書」を交わした後に倒産してしまった...。
喜んだのも、ほんのつかの間...。
こんな場合どうしたらいいのだろう?
私は途方に暮れた...。
👆前回より
N本さんからの提案で没になった本が、再編集したら3冊となった…。
やっとの苦しみの中から1冊目が出版された。そして、続けて別の出版社から本を出したいという依頼があった。
もちろん、相変わらずの手描きの「売り込み文」だ。
改めて、手描きの重さ、伝達能力に感心した。
そして、また田舎者の私は地図を持参して東京に向かう。
今度は、神田駅から徒歩15分の場所。
相変わらず、方向音痴の私は満ちに迷う。
そして、雑居ビルがたくさんあり、神田の本屋さん、出版社の数も多い。
そう、間違えてはいけない。
やっと、見つけて、古びたビルの2階に上がり、その出版社の扉をノックした。すると、高齢の社長らしき人が応接室まで案内をしてくれた。
話した内容は、「是非、当社で出版したい..」と言ってくれた。
約300頁の原稿プリントがかなりよれよれ。
ポストイットなどもたくさん貼られており、校正も十分にしたようだ。
そして、不明個所の質問や、修整、加筆部分を頼まれる。
もちろん、私の作成した、表紙デザインから装丁、帯デザインもサンプルを提出したもので決定。(外部のデザイナーにデザイン料を支払わないで済む)
あとは、発行元の出版社名等を入れることになった。
そして、本のサイズは全体で340頁もあるため、サイズを一回り大きくしたサイズとなった。本は、サイズが大きい方が目立つという。
そして、修整等の原稿をいただき、2回目の「出版契約」となった。
条件は、10%の印税ではなく7%、本の定価は2,400円となった。
1冊あたり、168円の印税となる。
そして著者が本を購入する場合は「著者割引」があり定価の70%、1,680円で購入できる。自分で販売する場合は1冊あたり、720円の利益となる。
そうか、出版物は、自分で販売してもいいんだ。
実はこの契約がきっかけで、どの出版社でも契約書の中に「著者割引」を入れてもらうようになった。
そして、発行部数6,000部。最低保証3,000部。
3,000部×印税168円=504,000円を印税分として、出版されてから3か月後に振り込まれることとなった。
なんと凄いことだ。
まだ1冊出たばかり。
本当は、この3冊分の本は一年かけて少しずつ売り込む計画だった。
そして、すべてのデータをお渡しして発行日を待ちわびた...。
しかし、数か月しても連絡がこない...。
このままでは、らちが明かないので直接その出版社に出向くこととなった。
すると、そこには社長が一人。事務員さんも誰もいない...。
「○○さん、大変申し訳ない...。私の会社は倒産してしまった...。」
えっ?寝耳に水...。
「…不渡り手形を出してしまったんだ。印刷屋さんにジャンプ(日付の先延ばし)を頼んでいたんだが、その印刷屋さんもその手形を他に回してしまっており、回収することがどうしてもできない、といわれた...。当然期日(支払日)までお金集めに奔走していたのだが、どうしてもお金を揃えることができなかった...。」
確かに、どこもかしこも大不況。それは出版社だけではない。
そして、電話が鳴り響く。
もちろん、銀行や業者さんたちの債権者。
さらに、この出版社から本を出している著者の先生方だった...。
そして、行きがかり上、私は債権者会議にまで出ることとなった。
確かに会社を倒産させた社長さんの責任は重いが、私の作品を期待してくれて褒めてくれて、喜んでくれたあの顔には嘘がない。
債権額は数千万円だったが、社長は高齢のためその責任を負う能力はない。
私は弁護士も雇えない社長に「自己破産」をすすめた。
さらに、著者の方々には私が著作権に関する情報、出版契約に関する情報をお話しすることになった(債権者会議の中の著作権講演会となった…)。
そう、「出版権」と「著作権」の問題が残るからだ。
しかし、会社が倒産した時点で「出版契約書」は不履行となり、「出版権」を失う。
従って、各著者の皆さんの著作権には何も傷もつかないし、著者自身が自由に再利用できる。
もちろん、他の出版社と「出版契約書」を交わすことができる。
出版社は「出版権」だけの契約で、「著作者」「著作権者」でもない。
著作者はあくまでも創作した者にある。
こんなお話をしたら、著者の方たちは安心してこの話し合いの場から離れた。
しかし、私の2冊目の本はこうして、夢破れた...。
しかし、さらに数か月過ぎてから、自己破産を終えた社長から、私にお礼とともに、連絡が入った...。
それは、「あなたの本を出版したい...」という。
え?
どうしたの?
社長?
頭がおかしくなったの?
「あなたの本を出したい...」
しかし、信じられないが、2冊目の本が出ることとなった...。
奇跡ってあるのですね...。
続く~

※さて、毎回、過去作品ですが。「noteと著作権・noteの著作権」として、お役に立ちますよう5作品ずつご紹介いたします。もうすぐ600作品超えてしまうとバックナンバーから消えてしまいますので、(自分の「記事」には残ります)消える前に5作品ずつ掲載することにしました。その後は過去記事のバックナンバーマガジンを作成して保存します。それまでお時間がありましたら「著作権の基本編」をお読みください。みなさまのお役に立てば幸いです。(※実際に確認したい場合は、800~1000作品投稿している方のnoteをご確認ください。)

ラインスタンプ新作登場~
「noteと言う世界」第3章書くnote「出版論」シリーズを始めました。どうか引き続きお読みください。
また、日々、拘束されている仕事のため、また出張も多く、せっかくいただいているコメントのご返事。お問い合わせメール、お手紙等のお返事がかなり遅れています。しかし、必ず読ませていただいて、翌週には必ずご返事させていただいていますのでどうかお許しください。
では、また(月)(水)(金)にお会いいたしましょう。
いつも読んでいただいて心から感謝申し上げます。

※本内容は、シリーズ「noteの世界」というテーマで著作権等を交えて解説、感想及びnoteの素晴らしさをお伝えしていく予定です。
私たちの著作権協会は市民を中心としたボランティア団体です。主な活動は出版と講演会活動を中心として全国の都道府県、市町村の「著作権・肖像権・SNS等を中心」にお伝えし続けています。皆様から頂いた問題点や質問事項そのものが全国で困っている問題でもあり、現場の声、現場の問題点をテーマに取り上げて活動しています。
それらのテーマの一部がこのnoteにしているものです。ぜひ、楽しみながらお読みください。
noteの世界は優れたアーティストの世界です。創作した人たちにはわからないかも知れませんが、それを読む人、見る人、聴く人たちがリアルに反応してくれる場所です。もし、本格的なプロの方々が参入してもこの凄さには勝てないかもしれません。プロもマネのできないnoteの世界。これからも楽しみにして皆様のnoteを読み続けています。
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本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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