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176.商標登録は、先に出願したものが勝つようだ~出願戦争勃発のはじまり!

39.地域ブランド出願戦争勃発!

 
 
名古屋の文化の象徴、「八丁味噌」をめぐり地元では大騒動。
2006年4月1日から商標法が改正され、地場産業の活性化のため、「地域団体商標制度」が生まれた。

愛知県岡崎市の組合が「八丁味噌」を申請。その上部組織である愛知県の組合は、「愛知八丁味噌」の地域ブランド名を特許庁にそれぞれ申請した。
このことで、「申請を取り消せ」「取り消さない」と両者が大バトルにまで発展。その大騒はNHKまでも巻き込み、味噌の取り合い合戦まで勃発。しかし、NHKまで巻き込まれてしまうのはなぜだろう。

「八丁味噌」の地域ブランドを申請したのは、「まるや八丁味噌」(岡崎市八帖町)と「合資会社八丁味噌カクキュー」
この2社による八丁味噌協同組合によると、八丁味噌の呼び名は、数百年前に岡崎市から八丁離れた八町村 (現八帖町)でつくられたから…。という説もあり、両社はともに創業300年を超える八丁味噌の老舗であり、元祖ともいわれている。

同組合広報役室長の話によると、「岡崎の八帖町味噌の会社は二軒だけ。そのことが災いして、これまでは『片方の会社だけを認めるわけにはいかない』と、八丁味噌の商標登録ができませんでした。新制度でようやく認められると思っていたのですが…。」と歯切れは悪い。

そして両社に待ったをかけたのは、両社も加盟している愛知県味噌溜醤油工業協同組合だ。上部組織である。この組合が突然、「愛知八丁味噌」のブランド名を申請した。

これで驚いたのは下部組織である八丁味噌協同組合である。
室長は、「事前に全く話がなかった。驚きました。4月の役員会で取り下げてほしいとお願いしたら、『すでに出願済みだから』といわれてしまいました…」。

しかし、愛知県組合はこのことを、「うちは社が加盟していますが、その中の社ほどが『八丁味噌』の名前を使いたいといってきた。以前から話し合ってきたことですよ。カクキューの社長さんは組合の副理事ですから、知らなかったはずはないと思いますが」と主張している。

それにしても変な話だ。

岡崎市側は、「まず消費者の方が混乱すると思います。
八丁味噌は2年以上かけて熟成させます。だから生産量は上がらない。それを同じ名前でいい加減なものを作られては信用にかかわるんです」

では愛知県側はどうなのだろう。

愛知県味噌溜醤油工業協同組合の村上理事は、「両社とも二年以上熟成させていない商品もあると思うが、(2年以下のものは八丁味噌の名前はつけていない)。

それはともかく、八丁味噌の元祖が、まるやさんとカクキユーさんだといういうことは我々も認めています。

ただ、すでに『〜八丁味噌』という形で商標をとっている会社が愛知県で数社あります。そうした社は今後も使用でき、その他の社が八丁味噌後だからという理由で、名前を使いたくても使えないというのはおかしいと思う…」という。

また、八丁味噌が「まるや」や「カクキュー」の固有の商品名でないことは、NHKも認めているともいう。

それは、「岡崎が舞台の朝の連続ドラマ『純情きらり』で、八丁味噌の蔵元が山長という名前で登場しました。実は、NHKのプロデューサーが相談に来ましてね、八丁味噌を使えるのかどうかってね。商品名であればダメですから。つまり八丁味噌は一般名称だということです」という。

このように、今のところは互いに「喧嘩はするつもりがない」というが、「常識的には申請を取り下げてもらえれば」(石原室長)、「下げるつもりはない」(村上理事)、と互いに一歩も引く気はないという。

この「味噌の取り合い合戦」の軍配は一体どちらにあがるのだろう。

特許庁はどう判断を下すのだろうか?




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ここで、NPO特定非営利活動法人著作権協会の見解を述べよう。ポイントとしては、お互いの商品のネーミング使用によって、一般の消費者の方々に混乱を招く恐れがあるかどうか?混同してしまう恐れがあるかどうか? という点にあります。
この問題は商標法が新しく改正され、「地域団体商標制度」が生まれ、商標権ばかりが目立っています。確かに知的財産権のひとつである商標権ですが、商標権ばかりに目がいってしまっては、後で困る問題も起こるでしょう。

商標は先に出願した者に与えられる権利ですが、八丁味噌協同組合の「まるや八丁味噌」と「合資会社八丁味噌(カクキュー)」の両社はともに創業三〇〇年の歴史を持つ八丁味噌の元祖といわれているわけです。



別に商標権を出願していなかったとしても、この歴史と味に関しては誰もが元祖と認め、周知に事実として残されているわけですから、不正競争防止法が適用することができるはずです。

もちろんデザイン表現をマネすれば著作権侵害にもなります。

不正競争防止法は、すべての知的財産権を補完する役目もあります。
商標は商標に基づいて特許庁に出願しなければ権利を主張することはできませんが、不正競争防止法は商標法とは異なり、商号を含め、商標を登録する必要はありません。

不正競争防止法では、事業者の商品等の表示が著名であれば、商品や営業の種類を問わず、他人がこの表示を使用することはできない。
著名とまではいかなくとも広く知られている場合は、その商品や営業と混同を生ずる限り、他人がこの表示を使用することはできない( 不正競争防止法第二条 ) となっています。

このように今回の問題は先願主義といわれる、先に出願したものが勝ちという考え方の商標権だけで判断するのではなく、不正競争防止法や著作権法を知る必要があるでしょう。

誰もが元祖と認めているのに関わらず、勝手に出願したり、他が登録しているからという勝手な判断だけでは成り立たない気がします。

また、「一般名称」だから自由に使用してもかまわないとか、NHKがそういっていたというのはまったく説得力はありません。
「一般名称」であろうが混同、混乱を招けば、この不正競争防止法が摘要されます。

 40.「地域ブランド出願バブル」地域間競争は激化する! 


 2006年4月7日。4月から商標法が改正されたばかりなのに、「地域ブランド」出願トラブルがやはり、始まった。

滋賀県「近江牛」や、埼玉県「草加せんべい」などの地域名と商品名を組み合わせた「地ブランド」特産品について、4月1日より商標登録の基準が緩和されたばかりなのに、特許庁には7日までのわずか1週間で、全国から約320件の出願があった。

兵庫県では、「豊岡鞄(かばん)」などの工業品を、地域の活性化を目指す自治体が登録を後押し。

審査結果は半年後の9月から10月頃で、偽ブランドの排除が進む一方で、商品名をめぐる地域間競争の激化に拍車をかける。

商標登録は、条件を満たせば早く出願した者の勝ち。それを先願主義ともいわれ、初日の1日に出願が集中した。
1日は土曜日で閉庁日だったが、インターネットと郵送で約260件が出願された。

このうち、都道府県別では京都府が最多の107件で、沖縄は2位(22件)、兵庫県は3位(20件)、岐阜県4位 (14件)と大きく引き離した。

京都府は、「京都ブランド」強化のため、京都市や京都商工会議所と連携し、登録を支援した。

この日のため、昨年から説明会を6回も開いたほか、府が2006年度予算に「京都ブランド商標」の強化推進事業費200万円を計上した。

京野菜「カ条ねぎ」、伝統の着物「京友禅」や、夏の風物詩と知られている「鴨川納涼床」を出願。

沖縄県は、石垣島や西表島など八重山列島の特産品を「八重山ブランド」として守ろうと、地元の若手経営者が3月に八重山ブランド協同組合を設立して、「八重山そば」、「石垣マンゴー」など8件を出願した。

石垣市商工会も組合設立を支援し、地域ぐるみで取り組んだという。

一方、商標の出願団体をめぐる調整も難航したところもあり、大半の都道府県は初日の出願が数件にとどまっていた。

改正前の商標法では、地域ブランドを一部業者に独占させないため、特許庁では、「全国的に知名度が高くなければならない」などと登録のハードルが高かった。このため、北海道の「夕張メロン」は3度の出願で、1993年にやっと認められるなどむずかしさが残っていた。
そのため文字だけの登録は、「西陣織」「佐賀牛」など約80件程度しかなかった。
新制度は、法人格をもつ組合などに限られるが、「隣接する都道府県でブランド名が知られること」となりメリットも大きい。



現在は、ポスト567の時代、不況を反映してか独占権利の様相を帯びてきたように思える。地域間の争いが激化しなければいいのですが…

「東京メトロ」は個人が持っている商標登録を買い取った話~


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