視力検査、見えないときは“なんとなく”でも答えていいの?
視力検査をしていると、
患者さんからよく聞かれる質問があります。
「これ、勘で答えてもいいんですか?」
結論からいうと、
勘というより
“なんとなくでもいいので答えて大丈夫です”。
はっきり見えていなくても、
少しでも見え方のヒントがあることは、検査の助けになります。

「切れ目がわかるか」を見ています
視力検査では、
“Cの形をした視力マーク(ランドルト環)”を使います。
これは
最小分離閾(さいしょうぶんりいき)といって、
2つの線や点を区別できる最小の間隔を見る検査です。
「形がはっきり見えるか」
ではなく
「切れ目(の向き)を見分けられるか」
を確認しています。
視力1.0の視力マークはとても小さい
5m視力表の場合、視力1.0のランドルト環は、
実はかなり小さいものです。
切れ目の幅・線の太さ:約1.5mm
直径:約7.5mm
しかありません。

そのため1.0付近の大きさになると、
「はっきりくっきり見える」
というより
「なんとなくこの向きかも」
という見え方になることが多いです。
若い方や目の状態が良い方では
はっきり見えることもありますが、
多くの場合は少し迷いながら答える大きさです。
見え方はレンズ調整のヒントになります
視力検査では、
患者さんの答え方から見え方のヒントを探すことがあります。
例えば
縦か横をよく間違える
特定の方向だけ迷う
このような場合は、
乱視が関係している可能性もあります。
また
二重に見える
全体がぼやけている
なんとなく向きはわかる
といった見え方も大切な情報です。
「見えません」だけだと、
どこからレンズを調整していくかの手がかりが少ないことがあります。
そのため、
どんなふうに見えにくいのかを教えてもらえると、
レンズを調整するときの参考になります。
※ここで書いている内容は、
視力検査で片目ずつ測っているときの見え方の話です。
両目で見たときの見え方には、別の原因が関係することもあります。
実際には「なんとなく」で見えていることも多いです
検査をしていると、
最初は
「見えません」
と答えていた方でも、
「なんとなくでもいいですよ」と声をかけると
答えられることもよくあります。
視力検査では、
同じ大きさの視標を5個見てもらい、
3個以上正解するとその視力と判断します。
結果として、
視力が2段階ほど上がることも珍しくありません。
「なんとなく」の一言が、
より正確な視力を測ることにつながっています。
患者さんの答えを手がかりに進んでいきます
はっき見える
なんとなく見える
見えない
どれも大切な情報です。

「なんとなく」の答えも、
検査の大切なヒントになります。
迷ったときは遠慮せず、そのまま教えてくださいね。
