【ひとり洋書日和 #4】DEMON SLAYER - 洋書としてめくられる
今日は洋書ではありませんが、海外で “Demon Slayer” としてファンも多い『鬼滅の刃』を紹介します。
家族を鬼に奪われた少年・炭治郎が、鬼になった妹・禰豆子を人間に戻すために戦いながら成長していく物語。
時代は大正、舞台は日本。激しい戦いの中にも、家族を想うまっすぐな愛や、人の痛みに寄り添うやさしさが貫かれています。
炭治郎の純粋で優しい心は、どんなに苦しい場面でも決して濁らず、私は読むたびに勇気をもらえる気がしています。
アニメや映画から入った人も多いかと思いますが、原作漫画には繊細な台詞や表情の描写があり、英語版でもその力強さと温度が伝わってきます。
日本語の「思いやり」や「信念」をどのように英語で表現しているのかを感じながら読むと、新しい発見がたくさんあります。
たとえば、「炎の呼吸」は “Flame Breathing” と訳されますが、「柱」は “Hashira” とそのままローマ字表記。
物語の中で「柱」とは、鬼殺隊(鬼を退治する組織)を支える最強の剣士たちのことを指します。
つまり、「鬼殺隊を支える柱のような存在」=最上位の戦士・リーダー格という意味を持っています。またこれは「柱」という言葉がただの“pillar(柱)”ではなく、精神的な支え・象徴的存在なので英訳されなかったのかなと思いました。
短く翻訳できないほど深い意味を持つ日本語が、どんな形で世界に伝わっているのかを考えるのも楽しいです。
私が洋書を読みたい理由のひとつに、「いろいろな国の、いろいろな考え方を知りたい」という願いがあります。
同じように、海外の人たちが日本の物語をどう感じているのかを知ることも、私にとっては大切な学びです。
『鬼滅の刃』のように、日本発の作品が世界中で愛されることは、本当に誇らしく、そしてうれしいこと。
日本の漫画は、物語の力も絵の美しさも本当に素晴らしい。
これからも、海賊版ではなく、正規の本でページをめくってくれる海外の読者が増えたらいいなと思います。
余談ですが、『鬼滅の刃』も『Demon Slayer』(洋書)になると、紙質が洋書らしくゴワゴワになり、それもまためくる味があって好きです。
洋書という視点から、日本発の物語を紹介する──そんな旅を、これからも続けていきたいです。
