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充電式(バッテリー式)トップモデル比較【Series7】

はじめに

前回はエンジン式のトップモデルを比較しました。

今回は充電式(バッテリー式)のトップモデルに焦点を当てます。

近年の充電式草刈機は、エンジン式に迫る、あるいは同等以上のパワーを実現するモデルも登場しており、選択肢として本格的に検討する価値が高まっています。


マキタ:40Vmaxシリーズのトップモデル

MUR012GZ(40Vmaxバッテリー×2本=80V駆動)

マキタが「世界最強」と位置づけるモデルで、圧倒的なパワーと広範囲な作業を可能にしています。

1充電あたり約400坪(約1,320㎡)の作業ができるとされ、草の密度に応じて自動で変速する「ロングドライブモード」も搭載した、プロ向けの機種です。

日常使いとしてはオーバースペックになりやすく、1反以上の広い農地や業務用途で真価を発揮するモデルといえます。

MUR005GZ(40Vmax・1本駆動)

30ccエンジン式と同程度の使用感を実現しつつ、1充電あたりの作業量は約68坪(約224㎡)と、MUR012GZに比べると控えめです。

ただし価格差はメーカーカタログ上で5,000円程度とわずかで、コストを抑えつつ40Vmaxのパワーが欲しい人に向いています。

MUR195UD(18Vハイスペックモデル)

ハイパワーブラシレスモーターを搭載し、23cc相当のエンジン式と同等の使用感を実現しています。

スピードコントロールレバーで回転数を直感的に調整でき、キックバック時に自動停止する機能や、絡んだ雑草を除去できる「カラミトリ機能」も搭載。

エンジン式からの乗り換え先としても評価されているモデルです。


HiKOKI:マルチボルトシリーズのトップモデル

CG36DC(36Vマルチボルト)

刈刃径255mmの大径刃、直流ブラシレスモーターを搭載し、従来機のCG36DBと比較して約1.6倍の高トルクを実現しています。

マルチボルトバッテリー1本で36V級のパワーを引き出せるのが最大の特徴で、18V工具と共用できるため、既存のHiKOKIユーザーにとってはコストメリットが大きい点も魅力です。

広い敷地や硬い雑草を本格的に処理したい人向けのハイパワーモデルとして位置づけられています。

CG36DTA(36Vマルチボルト対応・両手ハンドル伸縮式)

モーターを刈刃の直上に配置する「ディスクモータ」を採用し、低騒音・低振動・高効率を実現しています。

両手ハンドルは伸縮式で、収納・運搬時にコンパクトにできる点も実用的です。


ハスクバーナ:バッテリー式の異色モデル

325iLK + RA850(刈刃アタッチメント)

本体とアタッチメントがそれぞれ独立した構造で、36Vの高電圧バッテリーを採用しています。

特徴的なのは刈刃部分「RA850」で、2枚の刃が往復してハサミのような動きで草を刈る仕組みになっており、通常の回転式のように一方向に回らないため、石跳ねが非常に少なく、フェンスなどにぶつけた際のキックバックも起こりにくい安全設計です。

砂利道や水際、フェンス際など、従来の刈払機では難しかった場所でも安全に作業できる点が評価されています。

パイプ部が分割式で持ち運びしやすいのも、バッテリー機ならではのメリットです。


各社トップモデルの比較早見表

メーカー・機種|バッテリー|特徴|想定用途
マキタ MUR012GZ|40Vmax×2(80V)|世界最強クラス、1充電400坪、自動変速|1反以上の広大な農地、業務用途
マキタ MUR005GZ|40Vmax(1本)|30ccエンジン相当、コスパ良好|中規模の農地・畑
マキタ MUR195UD|18V2|3ccエンジン相当、カラミトリ機能|一般家庭〜セミプロ
HiKOKI CG36DC|36Vマルチボルト|従来比1.6倍の高トルク、18V工具と共用可|広い敷地・硬い雑草
HiKOKI CG36DTA|36Vマルチボルト|ディスクモータで低騒音・低振動|住宅街〜中規模の敷地
ハスクバーナ 325iLK+RA850|36V|ハサミ式で石跳ね・キックバックが少ない|砂利道・水際・フェンス際


エンジン式トップモデルとの違い

前回解説したエンジン式トップモデルと比較すると、充電式トップモデルには以下のような違いがあります。

メリット

  • 燃料の準備や日常的なエンジン整備が不要

  • 静音性が高く、住宅街や早朝・夕方の作業でも配慮しやすい

  • モデルによっては、エンジン式に匹敵、あるいはそれ以上のパワーを実現している

デメリット

  • 1充電あたりの作業時間には限りがあり、広大な面積では複数バッテリーの準備が必要になることがある

  • 40Vmax系のハイエンドモデルは、バッテリー込みで10万円近く、あるいはそれ以上になることもある

  • 本体重量が5kgを超えるモデルもあり、決して軽量とは言えない場合がある


バッテリー規格の違いに要注意

購入の際に見落としやすいのが、バッテリー規格の違いです。

マキタ・HiKOKI・京セラのバッテリーは互換性がなく、メーカーをまたいで使い回すことはできません。

既に他の電動工具を持っている場合は、同じメーカーのバッテリーを共有できるかどうかが、選定の重要なポイントになります。

特にHiKOKIのマルチボルトバッテリーは、旧来の18V工具とも共用できる設計になっており、既存のHiKOKIユーザーにとっては導入コストを抑えやすい利点があります。


トップモデルは本当に必要か?

Series1・7を通じて繰り返し触れてきた通り、これほどのハイパワーモデルは、以下のような条件に当てはまる場合に真価を発揮します。

  • 1反(300坪)以上の農地・耕作放棄地を管理している

  • 密集した硬い雑草や、広範囲の作業を頻繁に行う

  • 既に同じメーカーのバッテリーや工具を複数持っている

一般家庭の庭や小規模な畑であれば、18V前後のミドルクラスで十分対応できるケースがほとんどです。

予算や用途を照らし合わせ、オーバースペックにならないよう選ぶことが大切です。


まとめ

  • マキタ:40Vmax×2の「世界最強」モデルから、18Vのバランス型まで幅広くラインナップ

  • HiKOKI:マルチボルトバッテリー1本で36V級のパワーを引き出せる運用のシンプルさが強み

  • ハスクバーナ:ハサミ式の刃で石跳ね・キックバックを抑えた、安全性重視の設計

  • 選び方の軸:面積・作業頻度・既存バッテリーとの互換性を踏まえ、オーバースペックを避けて選ぶ

次回は、ロボット草刈機の主要機種比較について詳しく取り上げていきます。

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