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魂の奥に植えた秘密の開示

☆photopos-4337(2026.7.26)

子どものころに
願ったことは
思いがけないかたちで
老年になって叶うのかもしれない

ゲーテに
そんなことばがあったようだ

ベンヤミンは
カフカの幼年時代の写真をきっかけに
その子どものころの
熱烈な思いが
思いがけないかたちで実現するとき
その秘密が明らかにされる・・・
といったエッセイを
書いていたように思うが

たとえ実現したとしても
そのときにはおそらく
そのことをすっかり
忘れ去っているのではないだろうか

生まれてくるにあたって
魂の奥深くに種を蒔いた
ほんとうの秘密は
子どものころには
なにがしか覚えていたとしても
大人になると忘れ去ってしまうのだが

忘れることで
それはじぶんでは気づかない
暗い意志として働き
やがて年を経て
ようやくその種子は芽吹いてくる

花を咲かせ
果実を実らせるのは
おそらくずいぶん年を経たあとだ

花であり
果実であるといっても
それが良き大団円を迎えるとはかぎらず
喜劇あるいは悲劇にもなるだろうが

じぶんではすっかり忘れていても
魂の奥深くに植えた種は
死に近づくにつれ顕在化し
その秘密は開示されることになる

かつて偶然に思われたピースが
ひとつひとつ
所定の位置に納まっていくように
次第にその絵が浮き上がってくる

その絵は自由によって
描き直されてもいくのだろうが・・・

※愛媛県久万高原町・古岩屋にて

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