noteって、もしかして内輪で回ってるだけ?|1000万人の街で、自分の居場所を探す話
noteの「住人」が1000万人を超えたそうです。おめでたい!
note公式がそう語るように、noteは今やひとつの“都市”として語られるようになってきました。
ちなみに「1000万人の住人」といえば、東京都23区の人口とほぼ同じ規模です。
noteはすでに、“ひとつの仮想都市”として成り立っていると言ってもいいのかもしれません。
この都市には、稼げている人、読むだけの人、試しに書いてみる人、
そして私のように「そろそろ、ここで何かを始めたい」と思っている人もいます。
「でもnoteって、内輪でお金がぐるぐる回ってるだけじゃない?」
そんなことをふと思ったのは、別に有料記事が売れなくて拗ねていたからではありません。
私も有料記事を出したことがあります。でも、売れませんでした。
内容は「ChatGPTのプロンプト集」。当時はニーズがあると思っていたのですが、最近のChatGPTの進化を見ると、そこまで必要とされていないのかもなと。
結局、その記事は今は非公開にしています。
noteには、たくさんの“稼ぐための記事”があふれています。
「収益化に成功しました」「月◯万円いきました」「売れる記事の作り方」などなど。
そういう投稿を見るたびに思います。
あれ、これって、誰が買ってるんだろう?
このnoteという街、お金はどこから入って、どこで回って、誰に届いているんだろう?と思ってしまいました。
noteという「都市」のしくみ
noteが「都市」にたとえられるのは、単なる比喩ではありません。
noteには新しく“移住”してくる人がいて
古くからの“定住者”がいて
“観光客”のように記事を読みに来る人もいる
そんな多様な「住人たち」が共存している空間です。
そして都市と同じように、noteの経済も 外から入ってくるお金(外貨)と、中で回るお金(内需)によって成り立っています。
noteで売れている記事の多くは「稼ぐ方法」そのもの
noteで売れている記事を眺めていると、ある共通点に気づきます。
稼ぐ人が、稼ぎたい人に“稼ぎ方”を売っている。
noteで有料記事を売る方法
SNSで読者を増やす方法
メンバーシップで継続収入を得る方法
それ自体が商品になっていて、それを買うのは「これから稼ぎたい人」。 つまり、「noteで稼ぐ」ための方法を、noteで売って稼ぐという構図です。
この循環は、ある種の“内向き経済”のようにも感じられます。
実際、人気の「稼ぐ系」記事を調査したレポートでは、 多くの人気「稼ぐ系」有料記事が「note内でどう稼ぐか」をテーマにしていたそうです。
一方で「noteの外で稼ぐ方法」を扱う記事は、全体の2〜3割程度にとどまっていました。
これを見て、私はやっぱり思いました。 「やっぱり、noteの中だけで回ってる感じあるな」と。
note内で完結しない記事もある。でも、それには条件がある
もちろん、noteで売れているのは「稼ぐ系」ばかりではありません。
創作ジャンルのファン購入
当事者・共感系の医療や育児記事
実用系や行政手続き系のまとめ
こうした記事も売れています。 でも、それらには共通してこういった背景があります。
noteの外から検索されて見つけられている
noteの外にすでに信頼や文脈がある
つまり、「noteの中だけ」で勝負しているわけではないということです。
noteの中だけで文章を書き、売ろうとするのはやはり限界がある。 そう気づいたとき、「note外」とどうつながるかが重要だと感じるようになりました。
“note外”から人とお金を連れてこられる人とは?
今、noteで生き残っている人、あるいはこれから強くなりそうな人たちは、 noteの外との接点を持っている人たちではないでしょうか?
SNSで発信力がある
ブログやYouTubeで流入導線を持っている
書籍やイベントなどリアル実績がある
専門性があり、検索でたどり着かれる
要するに、「noteに“人とお金”を連れてくる人」です。
noteはゴールではなく、“中継点”であることが多いのかもしれません。
「noteは稼ぎやすい」と言われる理由
それでもnoteは「稼ぎやすい」とよく言われます。 理由は明快で、圧倒的に手軽に売り出せるから。
ワンクリックで有料記事にできる
読者も会員登録不要ですぐに購入できる
マガジンやメンバーシップも整備されている
つまり、「すぐに売り出せる土台」が整っているんです。
そして、そういったnote内攻略法を売る人たちは、 AI(ChatGPTなど)やSNSのノウハウと組み合わせて、 noteで稼ぐ方法をさらに効率化して売っています。
この構造、すごくうまくできてるなと思います。
ちなみに、noteでは記事の販売価格から決済手数料(5〜15%)とプラットフォーム利用料(10%)が差し引かれます。さらに振込には270円の手数料もかかるため、実際の手取りは販売価格の6〜8割程度となることが多いです。
そういえば、「ゴールドラッシュで一番儲けたのは、金を掘った人ではなくピッケルを売った人だった」という話があります。
noteでもよく聞くこの比喩。たしかに、「noteで稼ぐ方法をnoteで売る」という構図は、それに近いものがあります。
でも、ゴールドラッシュも決して“誰でも儲かる”ものではなかったはず。
情報が早かった人、工夫を凝らした人、偶然を活かせた人──そんな条件が重なって成功しただけで、 「同じことをすれば誰でも稼げる」という再現性は、実は高くなかったのかもしれません。
noteでも、まったく同じ。 テンプレ通りに書いたら必ず売れる、というほど単純な話ではありません。
でも、構造を理解し、自分の得意や関心とつなげ、届け方を工夫すれば、 たしかに“再現できる部分”はあるようにも思います。
だからこそ私は、「noteでどう稼ぐか」だけでなく、「noteをどう位置づけ、どことつなげていくか」を考えるようになりました。
たとえば、すぐできそうなことからちょっとハードルの高いところまで、次のような“橋のかけ方”が考えられそうです。
X(旧Twitter)との連携:専門性や日常を発信して信頼関係を築き、noteへ誘導
ブログやYouTubeとの連携:検索性のある媒体で集客し、noteではより個人的・深掘り記事を販売
リアルイベントや勉強会との連携:参加者へのアフターフォローとして、限定記事や資料をnoteで配信
どれも難しそうに思えるかもしれませんが、意識するだけでも「note外とのつながり」を築くヒントになります。
note自体は、ちゃんと儲かってる(よかった!)
ちなみに、noteで記事を売っても、実際の手取りは意外と少なかったりします。
たとえば100円の記事が売れると、 決済手数料やプラットフォーム利用料を引くと85円以下、 さらに振込申請には270円がかかるので、 「売れても赤字になる」こともあるのです。
でも私はそれを知って、逆に少し安心しました。
ああ、note自体はちゃんと利益が出る仕組みになってるんだと。
noteという都市にはインフラがあり、ルールがあり、 書き手と読み手が出会う仕組みがきちんと整っています。
手数料は高いかもしれないけれど、 それで都市が維持され、安心して屋台を出せるなら悪くない。
私は、まだ都市の入口あたりで看板を出したばかりの「新人商人」なのかもしれません。 誰も気づいてくれない日もあるけれど、 時々ふらっと誰かが立ち寄ってくれる── そんな小さな手応えが、今の私にとっての「稼ぐ」の始まりです。
「noteをどう使うか」という問いへ
noteはそれ自体が“収益のゴール”である必要はないと思っています。 ブログやKindle、スキル販売など、外部サービスと連携することで、 もっと広い形で活かすこともできるはず。
ただそれにはまず、「noteの中だけで完結しない視点」が必要です。
noteが合う人、合わない人がいる。 でもその違いは「向き・不向き」だけではなく、 「どこを目的地にするか」の違いなのかもしれません。
noteという都市で、自分の居場所を見つけたい。
そして、noteの外からも人とお金を連れてこられるような、「橋のかけ方」を模索していこうと思っています。
たとえば、自分の中にある「誰かに届けたい想い」を、ひとこと書き留めてみる。
それが、Xでのつぶやきでも、ノートの隅でもいい。
そんなふうに、自分の外に向かって「橋をかけようとする」こと自体が、最初の一歩になるのかもしれません。
