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「最後から二番目の恋」から思うこと

「最後から二番目の恋」が放送されていた2012年、私は32歳だった。

公立の小学校で特別支援の仕事をしていた。非常勤の職員だったけど、私の役職は校内に一人しかいない上に私が障害者福祉の仕事の経験者だったのでとても、なんていうか良い扱いをしてもらっていた。非常勤だったから当然給料はそれだけでは暮らせないほどに低かったし、権限なんて何もないし〝使い捨て〟と思われても仕方のないようなポジションだったにも関わらず、かなり意見を採用してもらったし、出来うる限り優遇してもらっていたと思うし。とにかく私は当時仕事に生きていた。同い年の同性の同僚がいて、気が合って毎日のように一緒に帰り、居酒屋や中華料理やラーメン屋で一杯やってから帰るーが毎日だった。

そんな時に「最後から二番目の恋」が始まった。
主人公『吉野千明』は45歳だった。
仕事をバリバリにこなす強い女性で、仲の良い女友達とご飯屋さんで仕事や男の愚痴を言い合い、ばかみたいに笑い合う。千明にちょっと自分を重ねたりして、当時の私より一回りは年上の女性たちの生き方をかっこいいなと思ったりしながら見ていた。

あれから13年が経って「続・続・最後から二番目の恋」が始まるという告知を見た時は、久しぶりに沸いた。TVerで過去作を見られるので当然見返す。

そして、気づいた。
「最後から二番目の恋」の当時の千明と、私は同じ歳になっていた。

いつもの女同士のご飯のシーンで「生理がこない」だとか「墓じまい」だとかの話をしていた。当時は全く気にしていなかったそんな話題が妙にリアルで、生理が不安定になってきたり、親が大病で倒れてしまったり、伯父が亡くなったりというバタバタの今年の自分を思い返して「45なんだよねぇ」としみじみした。

どんな形かわからないけど、バリバリに働いている予定だった私は、今は専業主婦になっている。千明とは全く違う人生を歩むことになっていた。
気づけば私は、千明以上にいろんなことを経験した。

一度目の結婚相手を亡くし、ひと回り年下の夫と再婚。仕事を辞め、専業主婦になり、島に移住し、ハンドメイドを始め、父が脳梗塞で倒れ、母が同じことをなん度も言う回数が増えた。

人生は何が起こるかわからない。

『大人になるということはそれだけ多くの選択をしてきたという事だ。何かを選ぶという事は、その分違う何かを失うという事』というセリフがある。

私は、一体何を失ってきたんだろうか。
〝今〟のために何かを失ってきていたとしたら、私はその何かを失ったことも含めて「今が一番楽しい」と言いたい。




ちなみに。すごくイケメンというわけではない和平と千明の関係がものすごく好きで、あの和平という男に中井貴一さんを抜擢されていることが素晴らしいと思っているし、あのどこにでも居そうな雰囲気を出しつつもその辺のおじさんには出せないかっこよさを秘めている和平が、とにかく良い男だと思っているんだけど、イケメン枠の三浦友和さんが登場してかなりざわついています。ただひたすらに和平のたたみかける嫌味と千明のヤンキー口調の言い争いを見ていたかった気もする。




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なつき希 最後まで読んでいただきありがとうございます。 あなたのサポートで、つまづいてもまた起き上がれそうな気がします。