見出し画像

ゆめかなえRTA

 毎日何かを書かなければならない。私は作家だからだ。毎日書くというのは難しい。私は作家になったというのに。毎日書くにはどうすれば良いのかをしらない。私は作家になるための教育を受けていない。どうすれば良いのか考えてはいるが答えは出せていない。当然である。私は作家になって日が浅い。

 四日前、私はふと作家になると決め、作家になった。「なった」と言えばなれた。誰も私を作家とは思わない。その必要はない。私は作家である。私がそれを疑うまでの間である。

 四日間作家になってみた所感を作家志望の方にお伝えする。
 とても気分が良い。作家になりたい人が大勢いる中で私はその夢を掴み取ったのだ。作家になる前の私は貧乏であった。貧乏は万華鏡のようである。原因を突き止めて改善しようとそれを覗き込んだところで、角度やタイミングによって様々な模様を見せるばかり、結局何がどうして私が貧乏なのかは解らず終いになる。
 作家になった私ももちろん貧乏である。しかし、その原因は今やはっきりとしている。売れていないからである。これは作家になることの思わぬ効用である。貧乏のメカニズムがスッキリと理解できた。後は、売れさえすれば良いのである。

 作家志望の諸君、作家になった私から言わせてもらえば諸君の夢は弱い。早く作家になりなさい。いつまでそんなところでぐずぐずしているつもりかね。諸君の気持ちは痛いほど分かる。私もかつては諸君と同じように作家志望だった。作家はゴールではなく、スタートなのだよ。作家になってどうするんだね。私は作家になってみて初めて、売れるという夢をみつけたのだよ。

 売れるというのは難しい。売れたと言っても売れたことにはならない。それに比べれば作家になるのは簡単であった。なる。や、なりたい。ではなく、なった。と言えばそれだけで存外なれた。こんなに容易く叶う夢はない。ダンプカーになった。ミツバチになった。と言ってなれるわけではない。不思議である。

 いつか必ず夢は叶う。ただし、それにかかる時間より寿命の方が短い場合あり。

いいなと思ったら応援しよう!