絵本シリーズ 月灯りのむこうで
ここは「しゃるの絵本シリーズ」。
やさしい夜や、ふしぎな朝、
だれも知らない小さな世界のお話を、
そっと あつめた絵本です。
ページをひらくと、
あなたの知らない時間が
静かに息をしています。
それでは、お話のはじまり――。

町の灯りが遠くで揺れて、
空には小さな星がひとつ、またひとつ。
そんな夜にだけ、
そっと現れる子がいます。

うさぎの耳を揺らしながら、
その子は静かにこちらを見ていました。
まるでずっと前から
ここにいたみたいに。

ふわりと笑うと、
夜の空気が少しやわらぎます。
まるで月が
近くで見守っているみたいでした。

きらきら光る粒が、
空から静かに降ってきます。
その光は
冷たいはずなのに、
なぜか少しあたたかいのです。

海の上に浮かぶ月を見ながら、
ゆっくり歩きます。
空も海も、
同じ色に溶けていました。

その子は手を差し出します。
まるで夜の向こう側へ
案内してくれるみたいに。

誰も知らない物語が
星の数だけ生まれていて、
そのうちのひとつが
今ここにありました。

夜はゆっくりと
ページを閉じていきます。
でも大丈夫。
物語はきっと、
またどこかの夜で
静かに始まるから。
この物語は、
星の静かな夜に生まれました。
もしまた月灯りを見上げたら、
思い出してくれると嬉しいです。
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またどこかの夜で、
この物語の続きを。
個人で楽しんでね♪
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