アウェイ遠征にこんなホテルがあったらいいな|スポーツが地域産業になる「ステイクロス」構想
「日本サッカー産業論|世界一になるための問い」
Kindle書籍『日本サッカー産業論』から生まれた問いを起点に、日本サッカーの現場と仕組みを考えるシリーズです。
はじめに
私は、Jリーグのアウェイ遠征や気軽な一人旅で、ネットカフェやキャビン型ホテルを利用することがあります。
夜遅く到着しても入れる。
シャワーがある。
横になって眠れる。
駅から近い。
一般的なホテルよりも安い。
旅の目的が豪華な宿泊ではなく、サッカー観戦であれば、それで十分なこともあります。
近年は、キャビン型ホテルやコンテナ型ホテルなど、新しい宿泊スタイルも増えてきました。
「眠る」という本来の目的に必要なものだけを備えた宿泊施設は、一人旅との相性が非常に良いと感じます。
つまり、スポーツ遠征に向いた宿泊施設をつくるための技術も、運営方法も、すでに存在しているのです。
しかし、私は以前から一つの疑問を持っていました。
なぜ、スポーツ遠征のための宿泊ブランドは存在しないのだろう。
Jリーグだけでも、全国60近いクラブがあります。
プロ野球があります。
Bリーグがあります。
ラグビーがあります。
バレーボールがあります。
高校総体や大学スポーツ、マラソン大会、音楽ライブなど、人が「応援するため」に旅をする機会は、年々増えています。
それにもかかわらず、宿泊施設は「ホテル」として存在するだけで、「スポーツ遠征」という目的に特化した全国ネットワークはありません。
アウェイ遠征へ行くたびに、宿を探す。
駅からの距離を調べる。
スタジアムまでの移動方法を確認する。
試合後でもチェックインできるか調べる。
翌朝の交通手段を考える。
毎回、同じことを繰り返しています。
もちろん、それも旅の楽しさの一つかもしれません。
しかし、その手間が遠征のハードルになっていることも事実です。
「本当は泊まりたい。」
試合後に地元の居酒屋へ行きたい。
サポーター同士で今日の試合を語りたい。
翌朝、その街を少し歩いてみたい。
名物料理を食べたい。
温泉に入りたい。
商店街を歩きたい。
けれど、多くの人は日帰りを選びます。
理由は単純です。
宿泊費が高い。
予約が面倒。
知らない土地で泊まることに少し不安がある。
だから最終電車を気にしながら帰ります。
私は、この「泊まらない」という選択は、とてももったいないと思っています。
一泊するだけで、その街で夕食を食べる。
朝食を食べる。
土産を買う。
観光する。
滞在時間が延びれば、それだけ地域でお金が使われます。
スポーツは、人を知らない街へ連れていく力を持っています。
そして宿泊は、その力を地域経済へ変えることができます。
私は、この仕組みを「宿泊施設」としてではなく、「スポーツインフラ」として考えたいのです。
本記事で提案する「STAYX(ステイクロス)」は、ホテルチェーンではありません。
全国のスポーツ遠征を支える宿泊ネットワークです。
鉄道会社。
自治体。
Jクラブ。
ホテル運営会社。
旅行会社。
飲食店。
交通事業者。
それぞれが連携し、「スポーツ遠征ホテル認証」という共通基準のもとで全国をつないでいく構想です。
目指すのは、豪華なホテルではありません。
誰もが、もっと気軽に遠征へ行けること。
年に一度だった遠征が、年に五回、十回になること。
アウェイの街が、旅先になること。
ホームゲームが、故郷へ帰る理由になること。
そして、スポーツをきっかけに地域へ人が流れ、泊まり、食べ、歩き、また訪れたくなることです。
スポーツ産業は、スタジアムの中だけで完結するものではありません。
家を出るところから始まり、街を歩き、宿に泊まり、翌朝また旅立つところまでが、スポーツ産業です。
この構想のキーワードは、一つです。
「スポーツ遠征を、特別な旅行から、日常の旅へ。」
私は、その未来は2030年代に十分実現できると考えています。
第1章 スポーツは、人を旅に連れ出す
「今度のアウェイ、行きますか?」
Jリーグのサポーター同士では、シーズン中によく交わされる会話です。
近ければ日帰り。
少し遠ければ始発電車。
もっと遠ければ夜行バス。
新幹線に乗る人もいれば、各駅停車を乗り継ぐ人もいます。
車を出し合って向かう人もいます。
応援するクラブのためなら、何時間かけてもスタジアムへ向かう。
スポーツには、そんな不思議な力があります。
私は、サッカーほど「人を旅へ連れ出すスポーツ」はないと思っています。
全国にホームタウンがあり、毎週違う街で試合が行われる。
だから、サポーターは自然と日本各地を訪れるようになります。
私自身も、サッカーを見に行かなければ、一生訪れることがなかったかもしれない街がたくさんあります。
観光地だから行ったわけではありません。
有名な温泉があったからでもありません。
その日に、そこに試合があったからです。
しかし、行ってみると気づきます。
駅前の商店街が心地よい。
地元の食堂がおいしい。
偶然入った居酒屋の店主が親切だった。
朝の市場が活気にあふれていた。
「また来たい。」
そう思う街が、一つ、また一つと増えていきます。
サッカーの思い出は、試合の結果だけではありません。
勝った街。
負けた街。
昇格を決めた街。
降格が決まった街。
土砂降りの中を歩いた街。
延長戦の末に最終電車を逃した街。
その土地で食べた料理。
出会った人。
歩いた景色。
試合の記憶は、その街の記憶と重なって残ります。
だから私は、スポーツは「観戦」ではなく、「旅」なのだと思っています。
本当は泊まりたい
試合が終わる。
時計を見る。
午後5時。
あるいは午後9時。
勝った日は、余韻に浸りたい。
負けた日でも、すぐには帰りたくありません。
地元の店で夕食を食べたい。
サポーター仲間と試合を振り返りたい。
翌日は少し観光してから帰りたい。
本当は、泊まりたいのです。
しかし、多くの人は日帰りを選びます。
理由は決して、「泊まりたくない」からではありません。
宿泊費が高い。
ホテルが見つからない。
試合日には料金が跳ね上がる。
駅から遠い。
チェックイン時間が気になる。
翌朝の移動も考えなければならない。
つまり、泊まること自体のハードルが高いのです。
その結果、多くのサポーターは最終電車を目指してスタジアムを後にします。
本当は街に残りたい。
でも帰る。
この光景は、日本中のスタジアムで繰り返されています。
安い宿は、地域の敵ではない
宿泊費を安くすると、地域にお金が落ちなくなる。
そんな考え方もあるかもしれません。
しかし、私は逆だと思っています。
ホテル代が高すぎれば、人は泊まりません。
夕食も食べずに帰ります。
翌朝の朝食もありません。
土産も買いません。
観光もしません。
地域に滞在する時間そのものがなくなります。
一方、手頃な価格で泊まれればどうでしょうか。
試合後に居酒屋へ行く。
翌朝、喫茶店でモーニングを食べる。
商店街を歩く。
地元の名産品を買う。
温泉へ立ち寄る。
ホテルで使わなかったお金は、街で使われます。
つまり、安い宿は地域経済の敵ではありません。
むしろ、人を地域に滞在させることで、街全体の消費を生み出します。
大切なのは、一回の宿泊で高い利益を得ることではありません。
無理なく何度も訪れてもらうことです。
年に一回の日帰り観戦が、年に三回の宿泊旅行になる。
その積み重ねが、クラブだけではなく地域全体を支えていきます。
スポーツが地域を変える
地方創生という言葉を聞く機会は増えました。
しかし、人を呼び込む仕組みは決して簡単ではありません。
新しい観光地をつくる。
大型商業施設を誘致する。
テーマパークを建設する。
どれも大きな投資が必要です。
一方で、スポーツはすでに多くの人を地域へ連れてきています。
毎週。
毎年。
何十年も。
その人たちは、最初からその街へ行きたいと思っている人たちです。
あとは、少しだけ滞在時間を延ばせればいい。
日帰りを一泊に変えるだけでいい。
そのための仕組みが整えば、スポーツは地域経済にとって、今以上に大きな力になります。
私は、スタジアムの外側にこそ、スポーツ産業の未来があると考えています。
家を出る。
電車に乗る。
知らない街へ着く。
泊まる。
食べる。
歩く。
買う。
翌朝、もう一度その街を歩いて帰る。
そのすべてが、スポーツによって生まれる価値です。
だから私は、スポーツ産業を「試合」だけで考えるのではなく、「旅」全体で考えたいのです。
そして、その旅をもっと身近なものにする仕組みがあれば、日本のスポーツはもっと地域を元気にできるはずです。
第2章 STAYX(ステイクロス)構想
もし、全国どこのスタジアムへ行っても、同じように安心して泊まれる宿があったらどうでしょうか。
駅を降りる。
STAYX(ステイクロス)のロゴが見える。
荷物を預ける。
シャトルバスに乗る。
試合を観る。
試合後は街で食事を楽しみ、宿へ戻る。
翌朝は商店街を歩き、名物を味わって帰る。
宿を探すことが旅の目的ではありません。
旅を楽しむことが目的です。
STAYXは、そのための宿泊インフラです。
STAYXはホテル会社ではない
「ステイクロス」という名前を聞くと、全国展開するホテルチェーンを思い浮かべるかもしれません。
しかし、STAYXはホテル会社ではありません。
全国のスポーツ遠征を支えるブランドであり、認証制度であり、プラットフォームです。
鉄道会社が運営する駅前型。
既存のビジネスホテルが加盟した施設。
ロードサイド型のコンテナホテル。
自治体やクラブが再整備した宿泊施設。
地域ごとに建物も運営会社も異なります。
人口も違う。
交通事情も違う。
スタジアムの立地も違う。
全国に同じホテルを建てる必要はありません。
必要なのは、遠征する人が全国どこでも同じサービスを受けられることです。
その共通基準を提供するのが、STAYXです。
全国をつなぐ「スポーツ遠征ホテル認証」
さらに奥には、「STAYX(ステイクロス)」の看板が見えます。
その看板は、「全国スポーツ遠征ホテル認証」を受けた施設である証です。
運営会社は地域によって違います。
鉄道会社が運営する駅前型もあれば、既存ホテルが加盟した施設、ロードサイド型のコンテナホテルもあります。
しかし、入口にこのロゴがあれば、サポーターには分かります。
「ここなら安心して泊まれる。」
試合後でも戻れる。
スタジアムまで迷わない。
ユニフォーム姿でも気兼ねなく利用できる。
一人でも安心して泊まれる。
どの街へ遠征しても、その安心感は変わりません。
STAYXが提供しているのは建物ではなく、「安心」という共通体験なのです。
遠征者のための共通基準
STAYX認証を受けるために必要なのは、高級ホテルであることではありません。
むしろ逆です。
遠征する人が本当に困ることを解決できることが重要です。
例えば、
・スタジアムへのアクセスが分かりやすいこと
・荷物を預けられること
・試合終了後でもチェックインできること
・洗濯・乾燥設備があること
・女性一人でも安心して利用できること
・地元の飲食店や観光情報を案内できること
・アウェイサポーターを「旅人」として歓迎できること
こうした条件を満たした施設が、全国共通の認証を受けます。
利用者はホテルごとの違いを覚える必要はありません。
「STAYX」のロゴだけを目印にすればいいのです。
スポーツ遠征を、もっと身近に
かつてスポーツ遠征では、ネットカフェや24時間営業の施設を利用する人も少なくありませんでした。
価格は安い。
夜遅く到着しても利用できる。
一人でも気軽に泊まれる。
しかし、本来それらはスポーツ遠征のためにつくられた施設ではありません。
STAYXは、その役割を引き継ぎ、さらに進化させた宿泊ネットワークです。
目指すのは、高級ホテルではありません。
一泊4,000円程度から利用できる、何度でも使える宿です。
清潔なキャビン。
暗証番号だけで入館できるキーレスチェックイン。
カードキーもフロントもありません。
シャワーブースと大浴場。
大型ランドリー。
ユニフォームを乾かせる乾燥室。
サポーターラウンジ。
一人で仕事や勉強ができるソロブース。
翌日のシャトルバス予約。
地域の飲食店や観光情報を表示するデジタルボード。
どれも特別な未来技術ではありません。
2030年代には十分実現可能な技術ばかりです。
重要なのは、それらをスポーツ遠征のために最適化して、一つのブランドとして全国へ展開することです。
遠征の民主化
STAYXが目指しているのは、宿泊施設を増やすことではありません。
スポーツ遠征そのものを変えることです。
年に一度の特別な旅行ではなく、
「来週も行こう。」
そう思える旅にすること。
各駅停車でも行ける。
夜行バスでも行ける。
一人でも泊まれる。
ホームゲームもアウェイゲームも旅になる。
翌日は観光して帰る。
地域で食べる。
街を歩く。
またその街へ行きたくなる。
スポーツは、人をスタジアムへ連れていきます。
STAYXは、その先の街へ、人を連れていきます。
私は、この構想を一言で表すなら、次の言葉になると思っています。
「スポーツ遠征を、特別な旅行から、日常の旅へ。」
それは、誰もが無理なく遠征を楽しめる社会です。
そして、スポーツをきっかけに人が地域を訪れ、泊まり、食べ、歩き、また訪れる社会でもあります。
言い換えれば、それは**「遠征の民主化」**なのです。
第3章 ホテルではない
STAYX(ステイクロス)という名前を聞くと、多くの人は全国展開するホテルチェーンを想像するかもしれません。
同じ外観。
同じ客室。
同じフロント。
同じサービス。
日本中に同じホテルが建っている。
そんなイメージです。
しかし、STAYXは違います。
STAYXは、ホテル会社ではありません。
全国に同じ建物を建てることを目的としたブランドでもありません。
STAYXとは、日本全国のスポーツ遠征を支える「宿泊ネットワーク」の名前です。
地域ごとに正解は違う
日本には、さまざまなスタジアムがあります。
駅前にあるスタジアム。
郊外の運動公園にあるスタジアム。
自家用車での来場が中心のスタジアム。
鉄道利用者が大半を占めるスタジアム。
人口100万人を超える都市もあれば、10万人に満たない地方都市もあります。
これだけ条件が違うにもかかわらず、全国に同じホテルを建てることが本当に正しいのでしょうか。
私は、そうは思いません。
駅前には駅前に適した宿があります。
ロードサイドにはロードサイドに適した宿があります。
既存ホテルを活用した方がよい地域もあります。
新しく建設した方がよい地域もあります。
重要なのは建物を統一することではありません。
遠征する人が安心して利用できる仕組みを統一することです。
全国をつなぐ共通ブランド
STAYXには、さまざまな事業者が参加します。
鉄道会社。
ホテル運営会社。
自治体。
Jクラブ。
旅行会社。
不動産会社。
バス会社。
タクシー会社。
地域の飲食店。
観光協会。
それぞれが得意分野を持っています。
鉄道会社は駅前開発に強い。
ホテル会社は宿泊運営のノウハウを持っています。
自治体は地域との調整を担います。
クラブは試合情報を発信します。
交通事業者はシャトルバスや二次交通を支えます。
飲食店や商店街は地域の魅力を提供します。
これまでは、それぞれが個別に動いていました。
STAYXでは、それらを一つのネットワークとして結びます。
目的はホテルを運営することではありません。
一つのスポーツ遠征を、地域全体で支えることです。
建物ではなく、体験を統一する
利用者が求めているのは、建物のデザインではありません。
「次の遠征でも迷わない」という安心です。
どの地域でも、
予約方法は同じ。
チェックイン方法は同じ。
スタジアムまでの案内も分かりやすい。
荷物も預けられる。
試合後でも戻れる。
困ったときのサポートも受けられる。
この安心感こそが、ブランドの価値になります。
例えば、海外へ行くとき、多くの人はVISAやMastercardのマークを見て安心します。
カード会社が世界中の店舗を経営しているわけではありません。
共通のルールがあるから、安心して利用できるのです。
STAYXも同じです。
建物を所有するのではありません。
共通のサービス基準を提供します。
利用者は「STAYX認証」のロゴを見るだけで、その施設が一定の品質を満たしていることを理解できます。
「ここなら安心して泊まれる」
2030年代。
知らない街へ遠征に来たサポーターが駅を出ます。
少し歩くと、「STAYX(ステイクロス)」のロゴが見えます。
運営会社は分かりません。
鉄道会社かもしれません。
地元のホテル会社かもしれません。
自治体と民間企業の共同運営かもしれません。
でも、それは気になりません。
ロゴを見た瞬間に分かるからです。
「ここなら安心して泊まれる。」
試合が終わって遅くなっても戻れる。
ユニフォーム姿でも気兼ねしなくていい。
シャワーがある。
洗濯ができる。
翌朝のシャトルや交通情報も分かる。
全国どこへ行っても、その安心は変わりません。
ブランドとは、建物をそろえることではありません。
期待を裏切らないことです。
地域ごとに育つブランド
STAYXは、画一的なホテルチェーンを目指していません。
むしろ、地域ごとの個性を積極的に生かします。
秋田なら、地酒や郷土料理を紹介するラウンジがあるかもしれません。
長崎なら、夜景スポットを案内するコンシェルジュ機能が充実しているかもしれません。
鹿児島なら、温泉施設との提携があるかもしれません。
熊本なら、翌朝の阿蘇観光を提案するプランがあるかもしれません。
サービスの中身は地域によって違って構いません。
違うからこそ、その街らしさが生まれます。
一方で、遠征者として必要な基本サービスだけは全国共通です。
だから初めて訪れる街でも安心できる。
何度訪れても迷わない。
地域の個性と全国共通の安心。
その両方を実現することが、STAYXというブランドの役割です。
ホテルをつくるのではない
STAYXがつくろうとしているのは、ホテルではありません。
人の流れです。
スタジアムへ行く。
街を歩く。
地元で食事をする。
宿に泊まる。
翌朝、観光する。
またその街へ行きたくなる。
その流れを、地域全体で支える仕組みです。
ホテルは、そのための一つの機能にすぎません。
だからSTAYXはホテル会社ではありません。
全国のスポーツ遠征を支える、新しい社会インフラなのです。
第4章 スポーツ遠征ホテル認証
STAYX(ステイクロス)はホテル会社ではありません。
では、何をもって「STAYX」と名乗るのでしょうか。
その答えが、「スポーツ遠征ホテル認証」です。
ホテルの大きさではありません。
星の数でもありません。
豪華なロビーや高級レストランでもありません。
スポーツ遠征をする人にとって、本当に使いやすい宿であるか。
その基準を満たした施設だけが、STAYX認証を受けることができます。
遠征する人の目線で考える
一般的なホテルの評価基準は、宿泊そのものが中心です。
部屋は広いか。
朝食はおいしいか。
眺望は良いか。
サービスは丁寧か。
もちろん、それらも大切です。
しかし、スポーツ遠征では、優先順位が少し違います。
試合後でも戻れるか。
スタジアムまで迷わないか。
荷物を預けられるか。
ユニフォーム姿でも気兼ねなく利用できるか。
濡れた衣類を洗濯できるか。
翌朝、早い時間に出発できるか。
遠征者が本当に困ることを解決する。
それが、STAYX認証の考え方です。
認証の基準
認証を受けるために必要なのは、高価な設備ではありません。
例えば、次のような基準です。
・スタジアムまでのアクセスを分かりやすく案内できること
・試合終了後でも利用しやすいチェックイン体制があること
・荷物の一時預かりに対応できること
・ランドリーや乾燥設備を備えていること
・一人でも利用しやすい客室やキャビンがあること
・女性一人でも安心して利用できる環境が整っていること
・地域の飲食店や観光情報を提供できること
・アウェイサポーターを地域の来訪者として歓迎できること
決して難しい条件ではありません。
しかし、これらを全国共通の基準として整えている施設は、まだ多くありません。
だからこそ、認証制度に意味があります。
一つのロゴが安心になる
2030年代。
サポーターは初めて訪れる街へ到着します。
駅を出ると、「STAYX」のロゴが見えます。
運営会社は知りません。
ホテルの名前も初めて聞きます。
それでも、不安はありません。
「ここなら安心して泊まれる。」
そう思えるからです。
チェックイン方法は全国共通。
スタジアムまでの行き方も分かる。
試合後でも戻れる。
翌朝の交通情報も確認できる。
どの地域でも、基本的なサービスは変わりません。
ブランドとは、建物を統一することではありません。
利用者が期待する安心を、どこでも提供できることです。
地域らしさは、そのまま残す
一方で、STAYXは地域の個性を消そうとは考えていません。
北海道には北海道らしい宿があります。
沖縄には沖縄らしい宿があります。
城下町には城下町らしい街並みがあります。
港町には港町らしい食文化があります。
STAYX認証は、それらを画一化する制度ではありません。
基本サービスだけを共通化し、その街ならではの魅力は、むしろ積極的に発信します。
ラウンジでは地元のクラフトビールを紹介するかもしれません。
商店街の食べ歩きマップを配布するかもしれません。
翌朝おすすめの散策コースを提案するかもしれません。
宿泊者向けに商店街で使えるクーポンを配ることもできます。
ホテルの中で完結させるのではありません。
街へ出てもらうことが目的です。
STAYXは、その街への入口なのです。
認証の先にあるネットワーク
認証制度の価値は、一軒のホテルでは生まれません。
全国に広がって初めて意味を持ちます。
札幌。
仙台。
福島。
鹿島。
新潟。
金沢。
名古屋。
京都。
神戸。
岡山。
広島。
福岡。
長崎。
鹿児島。
どの街へ行っても、STAYX認証の宿がある。
初めての土地でも、使い方は分かる。
だから遠征の心理的なハードルが下がります。
「今度はあの街へ行ってみよう。」
そう思える人が増えていきます。
認証が地域をつなぐ
スポーツ遠征ホテル認証は、ホテルの品質を示す制度ではありません。
地域同士をつなぐ制度です。
一つのクラブだけではありません。
一つのホテルだけでもありません。
鉄道会社。
自治体。
ホテル運営会社。
旅行会社。
飲食店。
交通事業者。
それぞれが共通の基準を共有することで、一つの遠征が完成します。
利用者から見れば、それは一つのサービスです。
しかし、その裏側では地域全体が連携しています。
私は、この認証制度こそがSTAYXの最も重要な仕組みだと考えています。
ホテルを認証するためではありません。
スポーツをきっかけに、人が地域を訪れ、地域全体でもてなし、また来てもらう。
その流れを全国へ広げるための認証なのです。
第5章 施設とサービス
STAYX(ステイクロス)は、高級ホテルを目指していません。
目指しているのは、「スポーツ遠征に必要なものだけを、無駄なく、快適に提供する宿」です。
旅行にはさまざまな目的があります。
温泉旅行。
記念日の旅行。
リゾートホテルでゆっくり過ごす旅行。
それらは非日常を楽しむ旅です。
一方、スポーツ遠征は少し違います。
主役は試合です。
宿泊施設は、その試合を快適に楽しむための拠点であればいい。
だからこそ、必要なサービスも変わってきます。
一泊4,000円から泊まれる宿
STAYXが目指す価格帯は、一泊4,000円程度からです。
もちろん、都市部や繁忙期には変動するでしょう。
個室タイプ。
キャビンタイプ。
ファミリールーム。
地域によって価格は異なります。
しかし、「気軽に何度でも利用できる価格」であることは共通です。
年に一度の特別な遠征ではなく、
月に一度でも利用できる宿。
その価格設定が、スポーツ観戦のスタイルそのものを変えていきます。
チェックインは、スマートフォンだけ
2030年代には、ホテルのチェックインも大きく変わっているでしょう。
STAYXでは、予約時に本人確認を済ませます。
当日は、スマートフォンに送られてきた暗証番号やQRコードを使って入館します。
カードキーはありません。
フロントで長い列に並ぶ必要もありません。
深夜に到着しても、誰かを待つ必要はありません。
予約。
チェックイン。
領収書の発行。
施設案内。
すべてスマートフォンで完結します。
遠征では、試合終了後に多くの宿泊客が一斉に戻ってきます。
だからこそ、「待たないチェックイン」は、大きな価値になります。
遠征者目線で考えた設備
STAYXの客室は、豪華さを競うものではありません。
しかし、遠征する人にとって「あるとうれしい」が、数多く用意されています。
例えば、
清潔なキャビンや個室。
十分な電源とUSB充電設備。
大型のロッカー。
シャワーブース。
大浴場。
ランドリー。
乾燥機。
ユニフォームや雨具を乾かせる乾燥室。
試合後は汗をかきます。
雨の日もあります。
連戦で遠征する人もいます。
一般的なホテルでは当たり前ではない設備が、スポーツ遠征では重要になります。
STAYXは、その違いを理解した施設です。
サポーターラウンジという新しい空間
STAYXには、「サポーターラウンジ」があります。
ここは、単なる休憩スペースではありません。
試合前には情報交換をする場所。
試合後には今日の試合を語り合う場所。
翌日の観光情報を調べる場所。
充電やパソコン作業をする場所。
一人で静かに過ごしたい人もいれば、サポーター同士で交流したい人もいます。
そのため、ラウンジとは別に、一人用のソロブースも設けます。
スポーツ遠征には、さまざまな過ごし方があります。
STAYXは、そのどちらにも対応します。
ホテルの中で終わらせない
一般的なホテルは、館内サービスを充実させようとします。
レストラン。
売店。
バー。
ラウンジ。
もちろん、それも魅力です。
しかし、STAYXは少し考え方が違います。
ホテルのレストランで夕食を済ませるより、地域の居酒屋へ行ってほしい。
ホテルの売店で土産を買うより、商店街で買ってほしい。
ホテルの中だけで完結してしまうと、地域経済にはつながりません。
だからSTAYXは、地域へ送り出すことを重視します。
フロントやデジタルサイネージには、地元の飲食店や観光スポット、おすすめの散策コースが表示されています。
スタッフやAIコンシェルジュも、「この街ならここがおすすめです」と案内します。
ホテルは目的地ではありません。
街への入口なのです。
AIと人、それぞれの役割
STAYXでは、多くの業務をAIが担当します。
予約受付。
チェックイン。
館内案内。
多言語対応。
領収書発行。
交通案内。
シャトルバス予約。
観光案内。
よくある質問への対応。
24時間、いつでも利用できます。
一方で、人の仕事がなくなるわけではありません。
清掃。
設備の保守。
緊急時の対応。
防犯。
利用者へのサポート。
そして、「ようこそ、この街へ」という人だからこそ伝えられる温かさ。
私は、AIの役割は人を減らすことではないと考えています。
人でなければできない仕事に、人を集中させること。
それが、STAYXが目指す省人化です。
スポーツ以外にも広がる価値
こうした施設は、スポーツ遠征だけのために存在するわけではありません。
平日は出張するビジネスパーソンが利用します。
週末はサポーターが利用します。
大型イベントの日には観光客が利用します。
海外から訪れた旅行者も、全国どこでも同じように利用できます。
一つの施設が、さまざまな利用者を受け入れることで、高い稼働率を維持できます。
スポーツだけでは経営は成り立ちません。
しかし、スポーツを核に、多様な利用者が集まる施設であれば、地域にとって持続可能な宿泊インフラになります。
STAYXが目指しているのは、「スポーツホテル」ではありません。
スポーツをきっかけに、人と地域をつなぐ、新しい宿泊のかたちなのです。
第6章 予約システム
スポーツ遠征は、普通の旅行とは少し違います。
試合日程が決まった瞬間に予約が集中します。
試合開始時刻によって、到着時間も帰宅時間も変わります。
延長戦やイベントで予定が変わることもあります。
だからこそ、STAYX(ステイクロス)の予約システムは、「宿を予約する仕組み」ではなく、スポーツ遠征全体を予約する仕組みとして設計します。
行き先ではなく、試合から探す
現在の宿泊予約サイトでは、
「○○市」
「○○駅」
といった地域名からホテルを検索します。
しかし、スポーツ遠征では、まず考えるのは試合です。
「鹿島アントラーズ対浦和レッズ」
「アルビレックス新潟対FC東京」
「Bリーグ チャンピオンシップ」
利用者は、「どこへ泊まるか」ではなく、「どの試合へ行くか」を決めています。
STAYXでは、試合日程から宿泊を探します。
応援するクラブを選ぶ。
試合を選ぶ。
すると、自動的に周辺の認証ホテルが表示されます。
スタジアムまでの所要時間。
シャトルバスの有無。
最寄り駅。
チェックイン可能時間。
翌朝の交通情報。
スポーツ遠征に必要な情報が、一つの画面に集約されます。
宿だけではなく、旅全体を予約する
さらにSTAYXでは、宿泊だけを予約するわけではありません。
必要に応じて、
新幹線。
特急列車。
高速バス。
レンタカー。
シャトルバス。
観光プラン。
地域イベント。
まで、一つの画面で予約できます。
言い換えれば、「宿泊予約サイト」ではありません。
スポーツ遠征予約プラットフォームです。
利用者は複数のサイトを開く必要がありません。
「この試合へ行く。」
その一つの目的から、旅全体が組み立てられます。
AIが旅程を提案する
2030年代には、AIは単なる検索エンジンではなく、旅行のパートナーになっています。
例えば、鹿児島へのアウェイ遠征を予約するとします。
AIは、
「前日は混雑が予想されるため、この列車がおすすめです。」
「試合終了後では飛行機に間に合いません。一泊をおすすめします。」
「翌日は桜島フェリーと水族館を組み合わせると効率的です。」
「商店街ではサポーター向け特典を実施しています。」
そんな提案を行います。
もちろん、強制ではありません。
利用者が選択できることが前提です。
しかし、自分では気づかなかった選択肢を提示してくれることで、旅の満足度は大きく向上します。
リアルタイムで旅をサポートする
予約は、出発前だけでは終わりません。
試合当日もAIがサポートします。
新幹線の遅延。
悪天候。
シャトルバスの運行状況。
スタジアム周辺の混雑。
チェックイン予定時刻の変更。
試合終了後の交通情報。
必要な情報だけが、自動的にスマートフォンへ通知されます。
もし列車が遅れれば、ホテルの到着予定時刻も自動更新されます。
チェックイン時間を気にしてホテルへ連絡する必要はありません。
旅全体が、一つのシステムとして連携しています。
地域の魅力も予約できる
STAYXが予約したいのは、宿泊だけではありません。
地域との出会いです。
例えば、
朝市。
酒蔵見学。
スタジアムツアー。
温泉施設。
レンタサイクル。
地元ガイドによる街歩き。
サポーター交流イベント。
こうした地域体験も、宿泊予約と一緒に申し込めます。
地方創生では、「観光客を呼ぶ」ことがよく議論されます。
しかし、スポーツ遠征者は、すでにその街へ来ることが決まっています。
あとは、「何を体験してもらうか」です。
予約システムは、その街の魅力を届ける入口にもなります。
全国共通だから、迷わない
初めて訪れる街では、不安があります。
ホテルはどこだろう。
スタジアムまでどう行くのだろう。
帰りの交通機関はあるだろうか。
しかし、一度STAYXを使えば、次の遠征も同じ感覚で利用できます。
北海道でも。
東京でも。
九州でも。
予約方法は同じです。
画面の操作も同じです。
必要な情報の並び方も同じです。
利用者は土地勘がなくても困りません。
全国共通の使いやすさが、遠征の心理的なハードルを下げていきます。
スポーツ版MaaSへ
近年、「MaaS(Mobility as a Service)」という考え方が広がっています。
鉄道、バス、タクシー、シェアサイクルなどを、一つのサービスとして利用できる仕組みです。
STAYXが目指すのは、そのスポーツ版です。
宿泊だけではありません。
移動だけでもありません。
観戦だけでもありません。
「試合へ行く」という一つの目的のために必要なサービスを、一つにつなぐこと。
それが、STAYXの予約システムです。
予約システムとは、部屋を確保するための仕組みではありません。
スポーツ遠征という体験全体をデザインするための仕組みなのです。
第7章 AIと省人化
「ホテルから人がいなくなる。」
そう聞くと、不安に感じる人もいるかもしれません。
チェックインで困ったらどうするのか。
外国人旅行者への対応は大丈夫なのか。
トラブルが起きたら誰が助けてくれるのか。
確かに、人がまったくいないホテルは、安心できるとは言えません。
しかし、STAYX(ステイクロス)が目指しているのは、人をなくすことではありません。
人でなければできない仕事に、人を集中させること。
それが、AIと省人化の考え方です。
人手不足は避けて通れない
2030年代、日本の宿泊業界は今以上に人手不足が深刻になっているでしょう。
フロントスタッフ。
清掃スタッフ。
設備管理。
夜勤担当。
人材確保は、多くのホテルにとって大きな課題になります。
地方では、宿泊需要があっても働く人が集まらず、客室を閉鎖せざるを得ないケースも増えるかもしれません。
スポーツによる地域活性化を考えるのであれば、この課題を避けて通ることはできません。
だからこそ、AIを「人件費削減のための道具」としてではなく、地域の宿泊インフラを維持するための技術として活用する必要があります。
チェックインはAIが担当する
STAYXでは、多くの手続きをAIが担当します。
予約。
本人確認。
チェックイン。
ルームキーの発行。
領収書の作成。
館内案内。
多言語対応。
これらは24時間、同じ品質で対応できます。
試合終了後、多くの宿泊客が一斉に戻ってきても、フロントに長い列ができることはありません。
スマートフォンに送られた暗証番号やQRコードで入館し、そのまま客室へ向かいます。
利用者にとっては待ち時間が減り、ホテルにとっては人員配置の負担が軽くなります。
AIと利用者、双方にメリットがある仕組みです。
AIコンシェルジュという存在
AIの役割は、チェックインだけではありません。
例えば、
「近くで一人でも入りやすい居酒屋はありますか?」
「試合後でも営業している温泉はありますか?」
「明日の朝食におすすめのお店は?」
「シャトルバスは何時に出ますか?」
こうした質問にも、24時間対応できます。
しかも、その街の最新情報をもとに案内できます。
混雑状況。
営業時間。
定休日。
イベント情報。
外国語への翻訳。
人がフロントに立ち続けなくても、多くの問い合わせはAIが対応できるようになります。
人だからできる仕事
一方で、AIにはできない仕事もあります。
客室の清掃。
設備の点検。
災害時の避難誘導。
急病人への対応。
忘れ物への対応。
防犯。
そして、人とのコミュニケーションです。
例えば、
「今日は勝ちましたね。」
「初めてこの街へ来られたんですか。」
「この季節なら、朝の市場がおすすめですよ。」
そんな一言は、AIよりも人が伝える方が心に残ります。
STAYXは、人との触れ合いをなくすホテルではありません。
人にしかできない価値を大切にするホテルです。
人件費を下げることが目的ではない
省人化という言葉には、どこか冷たい印象があります。
「人を減らす。」
「コストを削減する。」
そんなイメージです。
しかし、STAYXの考え方は少し違います。
例えば、一人のスタッフが一日に何十回も行うチェックイン業務があります。
もしAIがそれを担当できれば、そのスタッフは地域案内や宿泊者対応に時間を使えます。
清掃品質を上げることもできます。
地域の飲食店と連携したイベントを企画することもできます。
つまり、省人化とは、「人を減らす」ことではありません。
人がもっと価値の高い仕事をできるようにすることです。
宿泊費を抑えるための技術
STAYXがAIを導入する理由は、もう一つあります。
それは、宿泊料金をできるだけ抑えるためです。
前章でも触れたように、STAYXは「何度でも利用できる価格」を目指しています。
そのためには、運営コストを下げる工夫が欠かせません。
フロント業務の効率化。
予約業務の自動化。
問い合わせ対応のAI化。
エネルギー管理の最適化。
設備点検の予知保全。
AIは、さまざまな場面で運営を支えます。
その結果として、一泊4,000円程度から利用できる価格帯を維持しやすくなります。
つまり、AIは単なる最新技術ではありません。
スポーツ遠征を日常にするための基盤技術なのです。
AIは地域も支える
AIの恩恵を受けるのは、ホテルだけではありません。
地域の飲食店。
観光施設。
交通事業者。
自治体。
それぞれの情報がリアルタイムで連携することで、街全体の利便性が向上します。
混雑している飲食店ではなく、空席のある店を案内する。
悪天候なら屋内施設を提案する。
試合終了時刻に合わせてシャトルバスを増便する。
イベント情報を自動で配信する。
AIはホテルだけではなく、地域全体をつなぐ情報基盤にもなります。
AIが目立たない社会へ
私は、2030年代のAIは、今よりも「目立たない存在」になっていると思います。
意識しなくても予約ができる。
意識しなくてもチェックインできる。
必要な情報だけが届く。
困ったときだけ相談できる。
それが、本当に便利なAIです。
AIは主役ではありません。
スポーツでもありません。
主役は、その街を訪れる人です。
試合を楽しみ、街を歩き、人と出会い、また訪れたくなる。
その体験を静かに支える存在として、AIは地域に溶け込んでいきます。
STAYXが目指す未来は、「AIホテル」ではありません。
AIによって、人がもっと人らしい仕事に集中できる宿泊インフラなのです。
第8章 地域活性化
私は、この構想で最も伝えたいことは、ホテルではありません。
AIでもありません。
予約システムでもありません。
地域活性化です。
STAYX(ステイクロス)は宿泊事業の提案ではなく、地域経済の新しい仕組みを提案しています。
スポーツを「観る産業」から、「地域に人を運ぶ産業」へ。
その発想の転換こそが、この構想の本質です。
スタジアムだけでは地域は豊かにならない
近年、多くの自治体がスタジアム建設やアリーナ整備に力を入れています。
もちろん、それは大切な投資です。
しかし、スタジアムが完成しただけでは、地域経済は大きく変わりません。
試合開始の少し前に人が集まり、
試合が終わると一斉に帰っていく。
これでは、スタジアム周辺だけが一時的ににぎわうだけです。
本当に地域を豊かにするには、人に滞在してもらう必要があります。
夕食を食べる。
宿泊する。
朝食を食べる。
商店街を歩く。
お土産を買う。
観光する。
滞在時間が長くなるほど、地域にお金が落ちる場所は増えていきます。
スポーツは、人を呼ぶ力を持っています。
その力を地域経済へ変える最後のピースが、「宿泊」なのです。
一泊が生み出す経済効果
例えば、一人のサポーターが一泊するとします。
ホテル代だけでは終わりません。
駅前で昼食を食べる。
試合後に居酒屋へ行く。
コンビニへ立ち寄る。
翌朝は喫茶店でモーニングを楽しむ。
お土産を買う。
観光施設へ入場する。
地域交通を利用する。
ホテル代以上のお金が、街全体へ広がっていきます。
これが日帰りなら、多くは生まれません。
試合終了後、そのまま駅へ向かい、帰宅します。
地域で消費する時間そのものが存在しないからです。
だから私は、「宿泊施設を増やすこと」よりも、「宿泊する人を増やすこと」が重要だと考えています。
地域全体がスタジアムになる
これまでのスポーツビジネスでは、「スタジアム周辺を活性化する」という考え方が主流でした。
もちろん、それも間違いではありません。
しかし、私はもう一歩先へ進めるべきだと思っています。
スタジアムだけが主役ではありません。
駅前も。
商店街も。
温泉街も。
港も。
市場も。
地元の喫茶店も。
街全体が、スポーツ観戦の舞台になる。
私は、この姿を、
「街全体がスタジアムになる。」
と表現したいと思います。
試合は90分で終わります。
しかし、旅はその前日から始まり、翌日まで続きます。
その時間すべてが、地域の価値になります。
地域には、すでに資源がある
地方創生では、「新しい観光資源をつくる」という議論をよく耳にします。
しかし、本当に必要なのでしょうか。
多くの地域には、すでに魅力があります。
昔ながらの商店街。
地元で愛される食堂。
温泉。
市場。
酒蔵。
城跡。
美しい景色。
歴史ある祭り。
問題は、「魅力がないこと」ではありません。
知ってもらう機会が少ないことです。
スポーツは、その街へ人を連れてきます。
だったら、その人たちに街を歩いてもらえばいい。
STAYXは、そのための入口になります。
ホテルの中に人を閉じ込めるのではありません。
街へ送り出すことが役割なのです。
地域の主役は地元の事業者
STAYXが目指すのは、自前ですべてを抱え込むビジネスではありません。
ホテル内に大型レストランを作る必要はありません。
巨大なお土産売場も必要ありません。
地域には、すでに素晴らしい飲食店があります。
昔から続く和菓子屋があります。
人気の居酒屋があります。
温泉施設があります。
STAYXがやるべきことは、それらと競争することではありません。
地域の事業者へ人を送ることです。
宿泊施設は入口。
主役は街です。
だからこそ、ホテル単体ではなく、地域全体が利益を得られる仕組みになります。
「試合を中心にした周辺サービス」から、その先へ
スポーツビジネスでは、「試合を中心にした周辺サービス」という言葉があります。
飲食。
グッズ。
イベント。
ファンゾーン。
どれも重要です。
しかし、私はその範囲をもっと広げられると思っています。
試合を見に来た人が、
街を歩く。
歴史に触れる。
地元の文化を知る。
地域の人と会話をする。
翌年もまた訪れる。
そうした体験まで含めて、スポーツ産業ではないでしょうか。
スポーツは、人と地域を結びつける力を持っています。
その可能性は、まだ十分に活かされているとは言えません。
地域が連携する時代へ
この構想が実現するためには、一社だけではできません。
ホテルだけでもありません。
クラブだけでもありません。
自治体だけでもありません。
鉄道会社。
ホテル運営会社。
旅行会社。
交通事業者。
飲食店。
商店街。
観光協会。
自治体。
そしてスポーツクラブ。
それぞれが「自分たちのお客様」と考えるのではなく、
「地域のお客様」
として迎えることが重要です。
一人のサポーターが訪れることで、地域全体が利益を得る。
だから地域全体でもてなす。
この発想が、2030年代の地域活性化には必要だと思います。
スポーツは地域を変える力を持っている
私は、スポーツにはまだ使い切れていない力があると考えています。
試合を開催する力ではありません。
人を移動させる力です。
毎週。
全国へ。
何万人もの人が、自らお金を払い、時間を使い、知らない街を訪れています。
これほど強い「人を動かすコンテンツ」は、決して多くありません。
その人たちが一泊する。
街を歩く。
地元の人と触れ合う。
地域を好きになる。
また来年も訪れる。
スポーツは、単なるエンターテインメントではありません。
地域と人をつなぐ社会インフラにもなり得ます。
私は、その可能性を広げるための仕組みが、STAYXだと考えています。
ホテルをつくることが目的ではありません。
スポーツをきっかけに、人が地域を訪れ、地域が豊かになる流れをつくること。
それが、この構想が目指す地域活性化です。
第9章 スポーツを超える需要
ここまで読むと、
「STAYX(ステイクロス)は、スポーツ専用ホテルなのですね。」
と思われるかもしれません。
しかし、それは少し違います。
確かに、スポーツ遠征を中心に設計された宿泊ネットワークです。
しかし、スポーツだけでは、全国規模の宿泊インフラを維持することはできません。
だからSTAYXは、スポーツを起点にしながら、さまざまな人が利用できる宿泊ネットワークを目指します。
平日はビジネス、週末はスポーツ
ホテル経営で重要なのは、稼働率です。
週末だけ満室でも、平日に空室が多ければ経営は安定しません。
そこでSTAYXは、利用者をスポーツファンだけに限定しません。
例えば平日。
地方工場への出張。
営業活動。
研修。
建設・物流・保守などの現場作業。
全国を移動するビジネスパーソンは数多くいます。
一方、週末になると利用者はスポーツファンへと変わります。
Jリーグ。
Bリーグ。
プロ野球。
ラグビーリーグワン。
SVリーグ。
さらに、大会やイベントが開催される日には、多くの観戦客が集まります。
曜日によって利用者が入れ替わることで、高い稼働率を維持できます。
スポーツとビジネス。
一見すると異なる需要ですが、お互いを補い合う理想的な関係です。
インバウンド旅行者にも使いやすい
2030年代、日本を訪れる外国人旅行者はさらに増えているでしょう。
彼らにとっても、STAYXは使いやすい宿泊施設になります。
予約方法は全国共通。
チェックインもスマートフォンで完結。
多言語対応のAIコンシェルジュ。
駅から分かりやすい立地。
一人でも利用しやすい価格帯。
日本には地方にも魅力的な観光地があります。
しかし、「地方のホテルは予約方法が分からない」「言葉が通じるか不安」という理由で訪問を諦める旅行者も少なくありません。
全国どこでも同じ使い方ができるSTAYXは、地方への旅行を後押しする存在にもなります。
長期滞在という新しい需要
もう一つ、大きな需要があります。
長期滞在です。
例えば、
数週間の出張。
スポーツ合宿。
研修。
リモートワーク。
地方企業への応援勤務。
こうした利用者は、豪華なホテルを求めているわけではありません。
必要なのは、
洗濯ができること。
仕事ができるスペースがあること。
静かに眠れること。
交通アクセスが良いこと。
長く滞在しても負担にならない価格であること。
STAYXは、そうしたニーズにも応えられる設計です。
「ホームへ遠征する」という需要
私は、この構想の中で特に可能性を感じている需要があります。
それは、「ホームへの遠征」です。
例えば、東京で働く人がいます。
出身は広島。
応援するクラブはサンフレッチェ広島。
ホームゲームに合わせて広島へ帰る。
試合を観る。
家族に会う。
実家へ泊まる人もいるでしょう。
しかし、毎回実家へ泊まるとは限りません。
家族も年齢を重ねます。
兄弟にも家庭があります。
ホテルへ泊まる方がお互い気を使わないこともあります。
試合を観て、街を歩き、昔通った商店街へ立ち寄る。
友人と食事をする。
翌日は墓参りをして帰る。
そんな旅も、一つのスポーツ遠征です。
ホームゲームは、地域の人だけのイベントではありません。
その街を離れた人が帰ってくる理由にもなります。
スポーツは、人と故郷をつなぐ力も持っているのです。
災害時にも活用できる
STAYXのネットワークは、平時だけのものではありません。
災害時には、一時的な宿泊拠点として活用することも考えられます。
広域避難者の受け入れ。
復旧工事に携わる作業員の宿泊。
ボランティアの滞在。
自治体との連携によって、地域インフラとして機能する可能性があります。
普段から運営されている宿泊ネットワークだからこそ、有事にも柔軟に活用できます。
これは全国ネットワークを持つSTAYXならではの価値と言えるでしょう。
スポーツを入口にする理由
では、なぜ最初から観光ホテルとして展開しないのでしょうか。
理由は単純です。
スポーツには、人を動かす理由があります。
観光は「行きたい」と思わなければ始まりません。
しかしスポーツは、
「応援したい。」
「試合を観たい。」
という明確な目的があります。
人が動く理由が最初から存在するのです。
その人たちに、
「せっかくなら一泊しませんか。」
「翌日はこの街を歩いてみませんか。」
そう提案する方が、地域への滞在は自然に生まれます。
だからSTAYXは、スポーツを入口にします。
しかし、その先にあるのはスポーツだけではありません。
観光。
ビジネス。
帰省。
長期滞在。
災害対応。
さまざまな需要を取り込みながら、地域の宿泊インフラとして成長していきます。
スポーツは、地域への入口になる
私は、スポーツを特別扱いしたいわけではありません。
むしろ逆です。
スポーツは、地域と人を結び付ける数あるきっかけの一つです。
しかし、その力は非常に大きい。
試合があるから、その街へ行く。
その街へ行ったから、好きになる。
好きになったから、また訪れる。
やがてスポーツがなくても、その街を訪れるようになる。
それが、本当の地域活性化ではないでしょうか。
STAYXが目指しているのは、「スポーツホテル」ではありません。
スポーツを入口として、人の流れを生み出し、その流れを地域の未来へつなげる宿泊ネットワークなのです。
第10章 ホームへ遠征する時代
「遠征」と聞くと、多くの人はアウェイゲームを思い浮かべます。
応援するクラブを追いかけて、知らない街へ行く。
その土地のグルメを楽しみ、スタジアムへ向かう。
それがスポーツ遠征の醍醐味です。
しかし、2030年代には、もう一つの遠征が当たり前になっているかもしれません。
ホームへ遠征する時代です。
故郷を離れて暮らす人たち
進学。
就職。
転勤。
結婚。
人生の節目を迎えるたびに、多くの人は故郷を離れます。
東京で働く。
大阪で暮らす。
海外へ赴任する。
住む場所は変わっても、応援するクラブは変わらない。
そんな人は少なくありません。
子どもの頃から応援してきたクラブ。
親に連れられて通ったスタジアム。
友人と声を枯らして応援したゴール裏。
その記憶は、大人になっても消えることはありません。
だから、ホームゲームは単なるスポーツイベントではありません。
故郷へ帰る理由になります。
「実家へ帰る」だけではない
もちろん、故郷へ帰れば実家へ泊まる人もいるでしょう。
しかし、それだけではありません。
両親も年齢を重ねます。
兄弟にも家庭があります。
久しぶりに帰るからこそ、お互いに気を遣わずホテルへ泊まるという選択も増えていくでしょう。
昼間は実家で家族と過ごす。
夕方はスタジアムへ向かう。
試合後は旧友と食事をする。
ホテルで一泊し、翌朝は墓参りをして帰る。
そんな旅も、これからは自然なスタイルになります。
ホテルに泊まることは、家族との距離をつくることではありません。
故郷で過ごす時間を、もっと豊かにする選択なのです。
「帰る理由」をスポーツがつくる
地方では人口減少が続いています。
若い世代が都市へ移り住み、故郷へ帰る機会も減っています。
お盆。
年末年始。
冠婚葬祭。
帰省の理由は限られています。
しかし、もしホームゲームが新しい帰省の理由になったらどうでしょうか。
「今度のホームゲーム、一緒に行こう。」
父と息子。
親子三世代。
昔の仲間。
スポーツは、人と人を自然に集めます。
試合という共通の目的があるからです。
クラブを応援することが、家族や友人との時間をつくる。
そんな文化が根付けば、ホームゲームは地域コミュニティの中心にもなっていきます。
関係人口を増やすという考え方
近年、地域政策では「関係人口」という言葉が使われるようになりました。
移住まではしなくても、その地域と継続的につながる人たちのことです。
私は、スポーツほど関係人口を増やす力を持ったコンテンツは少ないと思っています。
毎年、何度も帰ってくる。
地元で食事をする。
商店街で買い物をする。
地域のイベントにも参加する。
顔なじみの店ができる。
やがて、その街は「故郷」だけではなく、「自分の居場所」になっていきます。
ホームゲームは、関係人口を育てる装置でもあるのです。
ホームゲームが地域の再会の日になる
私は、未来のホームゲームは、試合だけの日ではないと思っています。
朝から街には人が集まります。
駅前ではマルシェが開かれています。
商店街では限定メニューが提供されています。
子どもたちはスタジアム周辺で遊び、大人は旧友と再会します。
試合が終われば、それぞれが街へ散らばっていきます。
居酒屋では試合の話で盛り上がり、
翌朝は市場や観光地を歩く。
「また来月も帰ってくるよ。」
そんな会話が自然に交わされるようになります。
スポーツは、人を90分楽しませるだけではありません。
人と地域との関係を、何年、何十年と育てていく力があります。
ホームにも泊まるという発想
これまで「ホームゲームなのにホテルへ泊まる」という発想は、あまりありませんでした。
しかし、それは地元に住んでいる人を前提にした考え方です。
応援するクラブのホームタウンを離れて暮らす人は年々増えています。
その人たちにとって、ホームゲームは立派な旅行です。
そして、その旅行を快適に支えるのがSTAYXです。
「ホームだから泊まらない。」
ではなく、
「ホームだからこそ、ゆっくり泊まる。」
そんな文化が生まれれば、地域への経済効果はさらに大きくなります。
スポーツが故郷との距離を縮める
私は、スポーツの価値は勝敗だけではないと思っています。
故郷へ帰るきっかけになる。
家族と会う理由になる。
友人と再会する理由になる。
地域とのつながりを保ち続ける理由になる。
そう考えると、スポーツクラブは単なる競技団体ではありません。
地域の記憶を守る存在でもあります。
STAYXは、そのつながりを宿泊という形で支えます。
ホームゲームの日に帰る。
一泊する。
街を歩く。
家族と過ごす。
また明日から、それぞれの暮らしへ戻る。
そんな何気ない旅が、日本中で繰り返されるようになれば、スポーツは地域にとって、今以上に欠かせない存在になるでしょう。
ホームへ遠征する時代。
それは、スポーツが人をスタジアムへ運ぶ時代から、人を故郷へ運ぶ時代への、新しい一歩なのです。
エピローグ スポーツは、人を旅へ連れていく
この本では、「STAYX(ステイクロス)」という、まだ存在しない宿泊ネットワークを提案してきました。
ホテルでもありません。
ホテルチェーンでもありません。
全国のスポーツ遠征を支える、新しい社会インフラです。
もちろん、現時点ではフィクションです。
しかし、私は決して夢物語を書いたつもりはありません。
ここで紹介した技術の多くは、すでに存在しています。
スマートフォンによるチェックイン。
AIによる多言語対応。
無人運営。
クラウド予約。
デジタルキー。
全国共通の予約システム。
足りないのは技術ではありません。
それらを一つにつなぐ発想です。
私は、スポーツには他のエンターテインメントにはない力があると思っています。
人を移動させる力です。
好きなクラブを応援するために、人は何百キロも移動します。
休日を使います。
交通費を払います。
ホテルへ泊まります。
そして、また来たいと思います。
これほど自然に人を地域へ運ぶコンテンツは、多くありません。
だからこそ、スポーツは地域活性化の中心になれる可能性があります。
これまでのスポーツ産業は、「試合」を中心に発展してきました。
どうすれば観客が増えるのか。
どうすればスタジアムでお金を使ってもらえるのか。
もちろん、それも重要です。
しかし、私はその外側に、もっと大きな可能性があると思っています。
家を出る。
電車に乗る。
知らない街へ着く。
ホテルへ泊まる。
地元の料理を食べる。
商店街を歩く。
翌朝、もう一度その街を楽しんで帰る。
この一連の体験すべてが、スポーツ産業なのではないでしょうか。
日本には、すでに全国へ人を呼べるスポーツがあります。
全国にホームタウンがあります。
公共交通網があります。
魅力ある地方都市があります。
温泉があります。
食文化があります。
商店街があります。
足りないのは、それらを結び付ける仕組みだけです。
STAYXは、その仕組みの一つの提案です。
ホテルを建てることが目的ではありません。
スポーツをきっかけに、人が地域を訪れ、地域で過ごし、地域を好きになる流れをつくること。
そのためのプラットフォームです。
2030年代。
あるサポーターが初めて訪れる街で駅を降ります。
改札を出ると、見慣れたSTAYXのロゴが目に入ります。
「ここなら安心して泊まれる。」
そう思って歩き始めます。
荷物を預け、スタジアムへ向かいます。
試合が終わると、地元の居酒屋へ入り、隣の席の人と今日の試合を語り合います。
翌朝は商店街を歩き、お土産を買って帰ります。
数日後。
その人は、友人へこう話します。
「今度、一緒に行かない?」
その一言から、新しい旅が始まります。
スポーツは、人をスタジアムへ連れていきます。
そして旅は、人と地域をつないでいきます。
私は、その二つを結び付けることで、日本のスポーツ産業は、まだ大きく成長できると信じています。
スポーツ遠征を、特別な旅行から、日常の旅へ。
その一歩が、日本各地の未来を少しずつ変えていく。
私は、そんな2030年代を見てみたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
スポーツを「観るもの」から、「地域を旅するきっかけ」へ。
そんな未来のスポーツ産業を、これからも考えていきます。
※本記事は、実在のサービスではなく、未来のスポーツ産業をテーマにした構想(フィクション)です。
本記事は、Kindle書籍『Jリーグアウェイ経済論 サポーターの移動から始まる地域交流』の調査・構想記事です。アウェイ遠征を、交通、宿泊、観光、地域消費、関係人口の視点から考えています。
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