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日々雑感 スプーな知人

むかしむかし、現在2025年で確か30年ほど前のことです。

わたしは生まれて初めて東京の渋谷というところに行きました。仕事の関係で打ち合わせがあったのです。

そのことを知人の女性に話したら、道玄坂という所に銀座コージーコーナーっていう洋菓子店があるので、そこで「マロンロコ」というのを買ってきてほしい、と頼まれました。

まあ、用事ついでに道玄坂を散歩するのも悪くないか、と思って、引き受けました。

坂を上っていくと10分くらいで銀座コージーコーナーがありました。入ったところにコー木などの販売コーナーがあって、なかにカフェがある、感じの良さそうな落ち着いた店でした。

時間があったら、なかでコーヒーなどいただくのですが、時間が無く、「いらっしゃいませ」と声をかけたくれたケーキコーナーにいた女性スタッフに「あの~、マロンロコって言うのがあると聞いたんですが、、。ありますか?」と尋ねました。

すると、その女性スタッフは、「えっ?」というような感じで一瞬フリーズしました。そして、「こちらです」とショーウィンドウの中を示しました。マロンロコは少し大きめのチョコレート能に見えるお菓子で美味しそうでした。

「このマロンロコ12個入りをひとつください」とぬるぽん(わたし)は言いました。その時もその女性スタッフは一瞬変な表情をしたというか笑ったというかそんな感じでした。

なんか違和感を感じましたが、そのとき久しぶりにスーツを着ていたので、変な格好をしているのかな、と心配になりました。

代金を支払って、包装してもらっているとき、ケーキコーナーに近い席に座っているカフェのお客さんのほぼ全員がぬるぽんの方を見ているのに気づきました。微妙の表情をしています。

ほんまにはずかしかったです。

やっぱり何か変だと思いましたが、それを尋ねてみることもできません。

ずっと立っているのも変なので、ぬるぽんも自分の分を買おうと思って、小さな声で「どれが美味しそうかな」といいながら、ショーウィンドウに並べられているお菓子やケーキを見てごまかしました。本当に何か買おうと思ったのです。

「ありがとうございました。」と女性スタッフがマロンロコの袋をぬるぽんにわたしました。そのときじっとショーウィンドウの中を見つめています。

ぬるぽんもつられてショーウィンドウを中をもう一度見ました。

そこには「マロンコロ」と書かれていました。

ぬるぽんは足早に銀座コージーコーナーを出ました。

これがぬるぽんが東京の渋谷という所にはじめて行ったときの災難です。

わたしにマロンロコを買ってきてほしいと言った知人女性の様な、単語や文の中で子音や母音が入れ替わる言い間違えのことを「 スプーナリズム(Spoonerism)」というそうです。

これは癖なのかもしれません。気をつけているとその知人は「チョココルネ」を「チョココネル」と言ったり、自分ではそう信じているようなので、近年は話したことがないのですが、おそらく今でもチョココネルと言っているでしょう。

しかし、もし「薔薇の名前」の著者「ウンベルト・エーコ」を「エ」と「ウン」を入れ替えてスプーしたら、、、

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残念なことに「マロンコロ」は今はもう売っていません。銀座コージーコーナーの公式ページには、『2001
(平成13年) モンド・セレクション5年連続受賞、「マロンコロ」モンド・セレクション3年連続受賞により、国際優秀賞を受賞』と書かれています。



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