第113回 看護師国家試験 午前問題【問1~30】徹底解説
こんにちは、なんでなんだナーシングです!
看護師国家試験の過去問を一緒に解いていきましょう!
このシリーズでは、過去問を解きながら正答の根拠と関連知識を確認できます。
正解した問題も解説まで確認し、曖昧な知識や苦手な分野を見つけながら学習を進めていきましょう!
■ おすすめの使い方
①まずは問題に挑戦する → ②正答と30秒ポイントを確認する → ③詳細解説で各選択肢の根拠を理解する → ④DL特典で苦手な問題を拾い直す
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問1~30の「正解+30秒ポイント」をまとめた復習シートです。
「覚えた・あいまい・苦手」のチェック欄を使い、復習が必要な問題の整理に活用してください。
記事の一番下にある「ダウンロード」から受け取れます。
問1~10
【問1】 令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における平均世帯人数はどれか。
1.39 人
2.39 人
3.39 人
4.39 人
【正解】 2
【30秒でわかる!ポイント解説】
日本の世帯人数は年々減少傾向にあり、2019年の調査では「2.39人」となっています。特に「単独世帯(一人暮らし)」と「夫婦のみの世帯」が増加しており、少子高齢化や核家族化の影響が色濃く反映されています。試験では具体的な数字だけでなく、世帯構造の変化(高齢者世帯の増加など)も併せて問われるため注意が必要です。
【なぜ?がわかる詳細解説】
1.39 人:不正解です。これは全世帯の平均世帯人数としては小さすぎる数値です。単独世帯は定義上1人であり、「単独世帯の平均」に近いという説明は不適切です。
2.39 人:正解です。2019年の国民生活基礎調査による正確な数値です。1950年代の約5人から半減しています。
3.39 人:不正解です。1986年(昭和61年)の平均世帯人数は3.22人であり、3.39人はそれより大きく、2019年の実態よりも多い数値です。
4.39 人:不正解です。2019年の実態(2.39人)と比べて大きすぎる数値であり、現代の平均世帯人数としては不適切です。
【さらに深掘り!関連知識】
世帯構造の内訳(2019年):単独世帯が28.8%で最も多く、次いで夫婦と未婚の子のみの世帯が28.4%となっています。
65歳以上の者がいる世帯:全世帯の約半分(49.4%)を占めており、そのうち「高齢者独居」や「高齢夫婦のみ」の世帯が急増しています。
最新の動向:2022年の調査ではさらに減少が進み、2.25人となっています(試験時は問題文の指定年次に注目しましょう)。
【問2】 令和3年(2021年)の人口動態統計における死亡場所で最も多いのはどれか。
自宅
病院
老人ホーム
介護医療院・介護老人保健施設
【正解】 2
【30秒でわかる!ポイント解説】
令和3年(2021年)の人口動態統計でも、死亡場所の最多は「病院」です。自宅や老人ホームでの看取りは増加傾向ですが、順位としては病院が1位、自宅が2位です。国試では、この「順位関係」を確実に押さえることが重要です。
【なぜ?がわかる詳細解説】
自宅:不正解です。病院に次いで多い死亡場所ですが、最多ではありません。
病院:正解です。令和3年(2021年)時点で最も多い死亡場所です。
老人ホーム:不正解です。増加傾向はありますが、自宅より少なく、最多ではありません。
介護医療院・介護老人保健施設:不正解です。選択肢の中では割合が小さく、最多にはなりません。
【さらに深掘り!関連知識】
死亡場所の変遷:1950年代までは自宅死が約8割でしたが、1970年代に医療機関での死亡が自宅を上回りました。
死因の第1位:悪性新生物です。
在宅死の目標:政府は「住み慣れた場所で最期を迎える」ことを推進しており、地域包括ケアシステムの構築が進められています。
【問3】 食品を扱う人の化膿した創が汚染源となる食中毒の原因菌はどれか。
腸炎ビブリオ
ボツリヌス菌
黄色ブドウ球菌
サルモネラ属菌
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
「化膿した傷」と「食中毒」の組み合わせと言えば「黄色ブドウ球菌」です。この菌はヒトの皮膚や鼻腔に常在していますが、特に傷口の膿に多く存在します。食品中で増殖する際に「エンテロトキシン」という熱に極めて強い毒素を産生するため、加熱調理しても食中毒を防げないのが最大の特徴です。調理前の手洗いや、傷がある場合は調理を控えるなどの対策が重要です。
【なぜ?がわかる詳細解説】
腸炎ビブリオ:不正解です。海水由来の菌で、主に生の魚介類(刺身など)から感染します。
ボツリヌス菌:不正解です。嫌気性菌で、缶詰や真空パック食品などが原因となります。強力な神経毒を産生します。
黄色ブドウ球菌:正解です。手指の化膿創(おでき、傷など)から食品へ移行し、増殖して毒素(エンテロトキシン)を産生します。
サルモネラ属菌:不正解です。動物の腸管内に存在し、鶏卵や食肉(鶏肉など)、ペット亀などから感染することが多いです。
【さらに深掘り!関連知識】
エンテロトキシン:黄色ブドウ球菌が作る毒素で、100℃で30分の加熱でも分解されない強固な耐熱性を持ちます。
潜伏期間:黄色ブドウ球菌による食中毒は潜伏期間が1〜6時間と非常に短いのが特徴です(毒素型食中毒の共通点)。
予防原則:清潔(手洗い)、迅速(増殖防止)、加熱(ただしブドウ球菌は毒素ができる前に防ぐのが肝心)の3原則を徹底しましょう。
【問4】 介護保険法の地域支援事業で正しいのはどれか。
保険給付である。
都道府県の事業である。
介護保険施設で実施される。
配食サービスは生活支援サービスの1つである。
【正解】 4
【30秒でわかる!ポイント解説】
地域支援事業は、要介護状態になることを防ぎ、住み慣れた地域で自立した生活を続けられるよう市町村が実施する事業です。その中の「生活支援体制整備事業」において、高齢者の食事を支える「配食サービス」などが生活支援サービスの一つとして位置づけられています。
【なぜ?がわかる詳細解説】
保険給付である。:不正解です。地域支援事業は保険給付(介護給付・予防給付)とは別枠の事業です。
都道府県の事業である。:不正解です。地域支援事業の実施主体は「市町村(および特別区)」です。
介護保険施設で実施される。:不正解です。主に地域包括支援センターなどが拠点となり、地域住民やボランティア、民間企業などと連携して地域で実施されます。
配食サービスは生活支援サービスの1つである。:正解です。多様な主体が提供する生活支援サービス(配食、見守りなど)の体制整備を図ることが事業の内容に含まれています。
【さらに深掘り!関連知識】
地域支援事業の3つの構成:①介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)、②包括的支援事業(地域包括支援センターの運営など)、③任意事業(家族介護支援など)。
配食サービスの役割:単に食事を届けるだけでなく、配達時の「安否確認(見守り)」としての重要な機能も併せ持っています。
主な財源:介護保険料、公費(国・都道府県・市町村)によって賄われます。
【問5】 臨床研究の倫理指針で被験者の権利を優先することを提唱しているのはどれか。
オタワ憲章
リスボン宣言
ジュネーブ宣言
ヘルシンキ宣言
【正解】 4
【30秒でわかる!ポイント解説】
ヒトを対象とした医学研究の倫理的原則を定めたものが「ヘルシンキ宣言」です。この宣言の最も重要な原則は、「医学研究に携わる医師などは、被験者の健康・権利・尊厳を常に最優先しなければならない」という点です。世界医師会(WMA)によって採択され、現在も医学研究のバイブルとなっています。
【なぜ?がわかる詳細解説】
オタワ憲章:不正解です。1986年にWHOにより提唱された「ヘルスプロモーション(人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセス)」に関する憲章です。
リスボン宣言:不正解です。世界医師会が採択した「患者の権利」に関する宣言です。自己決定権や情報の知る権利などが含まれます。
ジュネーブ宣言:不正解です。世界医師会が採択した「医師のプロフェッショナルな倫理規範(現代版ヒポクラテスの誓い)」です。
ヘルシンキ宣言:正解です。「臨床研究(医学研究)」において、科学的な知見の獲得よりも「被験者の利益」が常に優先されるべきだと明示しています。
【さらに深掘り!関連知識】
インフォームド・コンセント:ヘルシンキ宣言でも強調されており、被験者への十分な説明と自由意志による同意が不可欠です。
ニュルンベルク綱領:第2次世界大戦後の裁判を経て作成された、倫理的な医学研究の基礎となった規範ですが、ヘルシンキ宣言はこれをさらに発展させたものです。
倫理審査委員会(IRB):臨床研究を行う際は、事前に研究の妥当性を審査するこの委員会の承認を得ることが義務付けられています。
【問6】 令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で 20 歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近いのはどれか。
7 %
17 %
27 %
37 %
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
2019年の調査結果では、男性の喫煙率は27.1%(四捨五入して約27%)となっています。過去10年間で男女ともに減少傾向にありますが、依然として男性の方が女性よりも高い割合です。令和に入り、男性の喫煙率は初めて3割を下回った歴史的な数値でもあります。
【なぜ?がわかる詳細解説】
7 %:不正解です。これは女性の喫煙率(7.6%)に近い数値です。
17 %:不正解です。男女を合わせた総計の喫煙率(16.7%)に近い数値です。
27 %:正解です。男性の正確な数値は27.1%であり、選択肢の中で最も近いです。
37 %:不正解です。10年以上前(2000年代後半)の男性喫煙率は3割を超えて4割弱ありましたが、現在は大幅に減少しています。
【さらに深掘り!関連知識】
年齢階級別の特徴:男性では30〜60歳代で喫煙率が3割を超える年代が多いと報告されています。
健康増進法の改正(2020年):望まない受動喫煙を防ぐため、受動喫煙防止対策が義務化されました。
健康日本21(第2次)の目標:喫煙率を12%(20歳以上)まで下げることを目標として掲げています。
【問7】 学童期中学年から高学年にみられる、親から離れて仲の良い仲間同士で集団行動をとる特徴はどれか。
心理的離乳
自我の芽生え
ギャングエイジ
自我同一性(アイデンティティ)の確立
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
学童期(特に9〜12歳ごろ)に、親や教師よりも同年代の遊び仲間(ギャング)を重視し、独自のルールを持つ集団を作る時期を「ギャングエイジ」と呼びます。この集団活動を通じて、対人関係のルールやリーダーシップ、連帯感などを学ぶ重要な発達の段階です。
【なぜ?がわかる詳細解説】
心理的離乳:不正解です。主に青年期(思春期)にみられる、親からの精神的自立を指す用語です。
自我の芽生え:不正解です。主に幼児期(イヤイヤ期など)にみられる、自分と他者を区別し、自分の意志を主張し始める段階です。
ギャングエイジ:正解です。学童期の特徴的な集団行動です。
自我同一性(アイデンティティ)の確立:不正解です。エリクソンが提唱した、青年期の発達課題です。「自分は何者か」という自己の確立を目指します。
【さらに深掘り!関連知識】
発達段階の区分:乳児期、幼児期、学童期、青年期、壮年期、老年期といった各時期の代表的な発達課題を整理しておきましょう。
ピア・グループ:学童期から青年期にかけて作られる同世代の仲間集団のことです。
「9歳の壁」:ギャングエイジの始まりとともに、自分を客観視し始めたり、勉強に難しさを感じ始めたりする変化の時期を指すこともあります。
【問8】 壮年期の男性で減少するのはどれか。
エストロゲン
プロラクチン
アルドステロン
テストステロン
【正解】 4
【30秒でわかる!ポイント解説】
壮年期(40〜64歳)の男性では、男性ホルモンである「テストステロン」の分泌が徐々に減少します。女性の更年期(閉経)のような急激な変化ではありませんが、この減少により疲労感、イライラ、性欲減退などの身体的・精神的症状(LOH症候群:加齢男性性腺機能低下症候群)が現れることがあります。
【なぜ?がわかる詳細解説】
エストロゲン:不正解です。女性ホルモンであり、女性の更年期に急激に減少します(男性にも微量存在しますが、壮年期の減少として問われるのはテストステロンです)。
プロラクチン:不正解です。催乳ホルモンであり、壮年期に減少する主要なホルモンではありません。
アルドステロン:不正解です。副腎皮質ホルモン(電解質コルチコイド)であり、加齢とともに多少の変化はありますが、性ホルモンほどの明らかな減少は特徴的ではありません。
テストステロン:正解です。精巣から分泌される男性ホルモンで、壮年期以降ゆるやかに減少します。
【さらに深掘り!関連知識】
LOH症候群:男性更年期障害とも呼ばれます。テストステロン低下により、骨密度低下や筋肉量減少、メタボリックシンドロームのリスク上昇も引き起こされます。
壮年期の発達課題:エリクソンによれば「次世代育成(世代性)」とされています。
壮年期の死因1位:悪性新生物(がん)です。
【問9】 核家族はどれか。
兄弟姉妹のみ
夫婦と子ども夫婦
夫婦と未婚の子ども
夫婦とその親と夫婦の子ども
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
「核家族」とは、家族の最も基本的な単位である「夫婦」や「親子」だけで構成される家族のことです。具体的には、「夫婦のみ」「夫婦と未婚の子ども」「ひとり親と未婚の子ども」のいずれかの世帯を指します。祖父母などを含む「三世代同居」などは核家族には含まれません。
【なぜ?がわかる詳細解説】
兄弟姉妹のみ:不正解です。親か配偶者が含まれないため、核家族の基本定義(夫婦・親子)には当てはまりません。
夫婦と子ども夫婦:不正解です。二世代以上の「夫婦」が含まれるため、直系家族(拡大家族)に分類されます。
夫婦と未婚の子ども:正解です。核家族の典型的な形態です。
夫婦とその親と夫婦の子ども:不正解です。祖父母、親、子どもが揃う三世代世帯(拡大家族)です。
【さらに深掘り!関連知識】
世帯数第1位:2019年調査では、全世帯のうち「核家族世帯」が59.8%を占め最も多いです。
核家族化の背景:都市化や産業構造の変化、住環境の変化などが原因です。
介護問題との関係:核家族化により、老老介護や認認介護、孤立死などの問題が深刻化しています。
【問10】 医療法に規定されている診療所とは、患者を入院させるための施設を有しないもの又は( )人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。
( )に入る数字はどれか。
17
18
19
20
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
医療法では、入院施設の規模によって「病院」と「診療所」が厳格に区別されています。入院させるための施設(病床)が「19人以下(0〜19床)」であれば「診療所」、「20人以上(20床以上)」であれば「病院」となります。看護師試験では、この「19」と「20」の境界線が非常によく出題されます。
【なぜ?がわかる詳細解説】
17:不正解です。
18:不正解です。
19:正解です。19人以下の病床を持つ施設が診療所です。
20:不正解です。20人以上の病床を持つ施設は「病院」に分類されます。
【さらに深掘り!関連知識】
有床診療所:入院施設(1〜19床)を備えた診療所のことです。
特定機能病院:高度の医療を提供し、原則として400床以上の病床を有することが条件です。
地域医療支援病院:紹介患者への医療提供等を行い、原則として200床以上の病床を有することが条件です。
問11~20
【問11】 肘関節を伸展させる筋肉はどれか。
三角筋
大胸筋
上腕三頭筋
上腕二頭筋
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
肘関節を「伸ばす(伸展)」筋肉は、上腕の裏側にある「上腕三頭筋」です。逆に肘を「曲げる(屈曲)」筋肉は、力こぶを作る「上腕二頭筋」です。この2つの筋肉は一方が収縮すればもう一方が弛緩するという「拮抗関係」にあり、解剖生理の基本として非常によく出題されます。
【なぜ?がわかる詳細解説】
三角筋:不正解です。肩を覆う筋肉で、主に肩関節の外転(腕を横に上げる)に関与します。
大胸筋:不正解です。胸の大きな筋肉で、主に肩関節の内転や内旋に関与します。
上腕三頭筋:正解です。上腕の背側にあり、停止部は肘の「尺骨肘頭」です。ここが収縮することで肘が伸展します。
上腕二頭筋:不正解です。上腕の腹側にあり、主な作用は肘関節の屈曲と前腕の回外です。
【さらに深掘り!関連知識】
主動作筋と拮抗筋:筋肉が動く際、メインで働く筋肉(主動作筋)と反対の動きをする筋肉(拮抗筋)をセットで覚えましょう。肘伸展では主動作筋が三頭筋、拮抗筋が二頭筋です。
上腕三頭筋の支配神経:橈骨神経です。
上腕二頭筋の支配神経:筋皮神経です。
【問12】 脳幹に含まれる部位はどれか。
延髄
小脳
下垂体
松果体
【正解】 1
【30秒でわかる!ポイント解説】
脳幹は、生命維持の「中枢」が集まる非常に重要な部位で、上から「中脳(ちゅうのう)」「橋(きょう)」「延髄(えんずい)」の3つの部分で構成されます。「延髄」には呼吸中枢や循環中枢があり、ここが損傷すると生命維持が不可能になります。
【なぜ?がわかる詳細解説】
延髄:正解です。脳幹の最も下(脊髄に続く部分)に位置します。
小脳:不正解です。脳幹の背側に位置し、主に身体の平衡保持や運動の調整を司りますが、脳幹の一部ではありません。
下垂体:不正解です。間脳の視床下部にぶら下がるホルモン分泌の司令塔ですが、脳幹には含まれません。
松果体:不正解です。間脳の背側にあり、メラトニンを分泌する器官です。
【さらに深掘り!関連知識】
中脳:対光反射や眼球運動の中枢があります。
橋:呼吸調節中枢などが含まれます。
脳幹の機能:意識の維持(網様体)、呼吸、循環など、生命維持に直結する機能を担っています(体温調節の中枢は主に視床下部です)。
【問13】 免疫機能に関与する細胞はどれか。
血小板
白血球
網赤血球
成熟赤血球
【正解】 2
【30秒でわかる!ポイント解説】
体内に入った異物やウイルスと戦う(免疫)主役は「白血球」です。白血球には、好中球、マクロファージ、リンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)など、多様な細胞が含まれており、それぞれが役割を分担して「防御システム」を構築しています。
【なぜ?がわかる詳細解説】
血小板:不正解です。主な役割は「止血(血液凝固)」です。
白血球:正解です。好中球などの食細胞による「自然免疫」や、リンパ球による「獲得免疫」の中心となります。
網赤血球:不正解です。赤血球になる直前の若い赤血球です。骨髄の造血機能の指標になります。
成熟赤血球:不正解です。酸素を運搬するのが主な役割で、核を持たないのが特徴です。
【さらに深掘り!関連知識】
好中球:白血球の中で最も多く、細菌などを食べて処理する自然免疫の先鋒です。
リンパ球:B細胞は「抗体」を作り、T細胞(ヘルパーT、キラーTなど)は免疫の司令塔や直接攻撃を担当します。
炎症反応:白血球が活動する際に、発赤、熱感、腫脹、疼痛といった炎症の4徴候が現れます。
【問14】 脳死の状態はどれか。
縮瞳がある。
脳波で徐波がみられる。
自発呼吸は停止している。
痛み刺激で逃避反応がある。
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
脳死とは、脳幹を含むすべての脳の機能が不可逆的に停止した状態です。日本での法的脳死判定基準は(1)深昏睡、(2)瞳孔固定(左右とも4mm以上)、(3)脳幹反射の消失、(4)平坦脳波、(5)自発呼吸の停止、の5項目をすべて満たす必要があります。植物状態(脳幹機能は維持)との違いを明確に理解しましょう。
【なぜ?がわかる詳細解説】
縮瞳がある。:不正解です。脳死では瞳孔が「散大」し、光を当てても動かない(固定)状態になります。
脳波で徐波がみられる。:不正解です。脳死では脳からの電気信号が全くない「平坦脳波」になります。徐波は意識障害などで見られる異常脳波の一種です。
自発呼吸は停止している。:正解です。延髄の呼吸中枢が機能していないため、人工呼吸器なしでは呼吸ができません。
痛み刺激で逃避反応がある。:不正解です。脳死では痛みを感じることも、それに対して身体を動かすこともできない全反射消失の状態です(脊髄反射による動きは例外的に見られることがありますが、逃避反応とは異なります)。
【さらに深掘り!関連知識】
脳幹反射:対光反射、角膜反射、毛様体脊髄反射、眼球頭蓋反射、前庭反射、咽頭反射、咳嗽反射の7つすべてが消失している必要があります。
植物状態:大脳の機能は失われていますが、脳幹が生きているため、自発呼吸があり、目を開けたりすることもあります。
臓器移植法:脳死判定は移植を前提とするか否かに関わらず厳格に行われます。
【問15】 経口感染するウイルス性肝炎はどれか。
A 型肝炎
B 型肝炎
C 型肝炎
D 型肝炎
【正解】 1
【30秒でわかる!ポイント解説】
ウイルス性肝炎の感染経路は大きく「経口感染」と「血液・性行感染(体液)」に分かれます。経口感染(水や食べ物から)するのは「A型」と「E型」です(母音は口から、と覚えると便利です)。これに対し、B・C・D型は血液などを通じて感染します。A型肝炎は感染力が強く、集団発生の原因になることもあります。
【なぜ?がわかる詳細解説】
A 型肝炎:正解です。糞便によって汚染された水や生ガキなどの食品を介して感染します。慢性化することはほとんどありません。
B 型肝炎:不正解です。血液、輸血、性行為、垂直感染(母子感染)が主な経路です。
C 型肝炎:不正解です。主に血液(輸血、不潔な針など)を介して感染し、慢性化して肝硬変や肝がんに移行しやすいのが特徴です。
D 型肝炎:不正解です。B型ウイルスが存在する環境でのみ感染するウイルスで、主に血液を介します。
【さらに深掘り!関連知識】
E型肝炎:A型と同様に経口感染します。イノシシやシカの生肉を食べることで感染するケースが増えています。
劇症肝炎:A型やB型で稀に起こる、急激に肝機能が廃絶する重篤な病態です。
ワクチン:A型、B型には予防ワクチンがありますが、C型には今のところありません(ただし治療薬は飛躍的に進歩しています)。
【問16】 抗菌薬について正しいのはどれか。
ウイルスに有効である。
経口投与では効果がない。
耐性菌の出現が問題である。
正常の細菌叢には影響を与えない。
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
抗菌薬(抗生物質)は「細菌」を殺したり増殖を抑えたりする薬ですが、その使いすぎや不適切な使用によって、薬が効かない「耐性菌」が現れることが世界的な問題(薬剤耐性:AMR)になっています。風邪(ウイルスのことが多い)に対して抗菌薬は効果がありません。
【なぜ?がわかる詳細解説】
ウイルスに有効である。:不正解です。抗菌薬は細菌の構造(細胞壁やリボソーム)を攻撃するため、全く構造が違うウイルスには効きません。
経口投与では効果がない。:不正解です。多くの抗菌薬は経口投与(飲み薬)で吸収され、全身に届けられます。
耐性菌の出現が問題である。:正解です。不適切な使用を続けると、その環境で生き延びた細菌が耐性を持ち、治療ができなくなるリスクが生じます。
正常の細菌叢には影響を与えない。:不正解です。抗菌薬は病原菌だけでなく、腸内の善玉菌なども攻撃してしまいます。副作用としての「下痢」はその典型例(菌交代現象)です。
【さらに深掘り!関連知識】
AMR対策:必要のない時には処方しない、処方された分は最後まで飲み切るといった取り組みが求められています。
最小発育阻止濃度(MIC):特定の細菌の増殖を止めるのに必要な最小限の薬物濃度のことです。
菌交代症:強力な抗菌薬により正常細菌叢が破壊され、普段は大人しい菌が増殖して病気を引き起こす(偽膜性大腸炎など)ことです。
【問17】 インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。
痛風
咽頭炎
消化性潰瘍
関節リウマチ
【正解】 3
【30秒でわかる!ポイント解説】
インドメタシンは代表的な「非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)」の一つで、痛みや炎症を抑える力が強い一方、副作用として「胃粘膜」を傷つけやすい性質があります。プロスタグランジン(胃を守る作用がある物質)の合成を抑えてしまうため、すでに「消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)」がある人に使うと悪化・出血させる恐れがあり、絶対に禁止(禁忌)されています。
【なぜ?がわかる詳細解説】
痛風:不正解です。急性の痛風発作の痛みを抑えるために使用されることがあります。
咽頭炎:不正解です。喉の痛みを抑える目的で(禁忌でなければ)使用されることがあります。
消化性潰瘍:正解です。NSAIDsによる胃粘膜出血や穿孔のリスクが著しく高まるため禁忌です。
関節リウマチ:不正解です。リウマチに伴う関節の痛みや炎症を和らげるために、長く使われてきた薬です。
【さらに深掘り!関連知識】
アスピリン喘息:インドメタシンを含むNSAIDsによって引き起こされる喘息発作のことで、これも重要な禁忌事項です。
湿布薬:貼り薬(外用薬)でも経皮吸収され、全身への副作用が出る可能性があるため、潰瘍がある人には注意が必要です。
腎障害:NSAIDsは腎臓の血流量を減らすため、腎機能が低下している人にも注意、または禁忌となります。
【問18】 異常な呼吸音のうち低調性連続性副雑音はどれか。
笛のような音(笛音)
いびきのような音(類鼾音)
耳元で髪をねじるような音(捻髪音)
ストローで水中に空気を吹き込むような音(水泡音)
【正解】 2
【30秒でわかる!ポイント解説】
呼吸音以外の異常な音(副雑音)は、大きく「連続性」と「断続性」に分かれます。「ピィーピィー」という高い音が「高調性連続性ラ音(笛音)」、「グゥーグゥー」という低いいびきのような音が「低調性連続性ラ音(類鼾音)」です。これらは気道が狭くなっているときに見られます。
【なぜ?がわかる詳細解説】
笛のような音(笛音):不正解です。これは「高調性」連続性副雑音です。喘息などで細い気管支が狭まった際によく聞こえます。
いびきのような音(類鼾音):正解です。これは「低調性」連続性副雑音です。太い気道に痰が絡んでいたり、狭まったりしている際に聞こえます。
耳元で髪をねじるような音(捻髪音):不正解です。これは「細かい(Fine)」断続性副雑音です。間質性肺炎の吸気終末によく聞こえます。
ストローで水中に空気を吹き込むような音(水泡音):不正解です。これは「粗い(Coarse)」断続性副雑音です。心不全や肺水腫で気道内が液体で満たされているときに聞こえます。
【さらに深掘り!関連知識】
ウィージング(Wheeze):笛音のこと。スクウォーク:短い吸気時の高い吸気音。
ラ音の分類:以前はラ音としてまとめていましたが、現在は世界的に「連続性」「断続性」と表現するのが標準です。
聴診のコツ:前頸部(気管)と、背中(肺胞)の両方を聞き比べることが大切です。
【問19】 膝蓋腱反射の低下で疑われる病態はどれか。
脚気
壊血病
くる病
夜盲症
【正解】 1
【30秒でわかる!ポイント解説】
膝の下を叩くと足が勝手に跳ね上がる「膝蓋腱反射」が弱くなったり消えたりするのは、末梢神経が障害されているサインです。代表的なのが、ビタミンB1不足による「脚気(かっけ)」です。江戸時代には「江戸患い」と呼ばれ、白米ばかり食べることでビタミンが不足し、足のしびれやむくみ、心不全、反射消失が起こりました。
【なぜ?がわかる詳細解説】
脚気:正解です。ビタミンB1(チアミン)欠乏症です。多発性神経炎により膝蓋腱反射が消失します。
壊血病:不正解です。ビタミンC欠乏症です。コラーゲンが作れず、出血しやすくなったり歯が抜けたりします。
くる病:不正解です。ビタミンD欠乏症(または日光不足)です。カルシウムが吸収できず、骨が柔らかくなったり変形(O脚など)したりします。成人では骨軟化症と呼ばれます。
夜盲症:不正解です。ビタミンA欠乏症です。暗いところで目が見えにくくなります。
【さらに深掘り!関連知識】
ウェルニッケ脳症:ビタミンB1が極度に不足すると起こる、意識障害や眼球運動障害を伴う重篤な病態(主にアルコール依存などで起こる)です。
深部腱反射:膝蓋腱のほか、アキレス腱、上腕二頭筋腱などの反射があり、神経障害の部位を特定するのに使われます。
多発性神経炎:糖尿病の合併症などでも、同様に反射の低下が見られることがあります。
【問20】 医療法施行規則に定められている病院の一般病床における患者1人に必要な病室床面積はどれか。
3.4 m2 以上
4.4 m2 以上
5.4 m2 以上
6.4 m2 以上
【正解】 4
【30秒でわかる!ポイント解説】
病院の療養環境(広さ)については、医療法で厳密な基準が定められており、これも国家試験の定番問題です。一般病床(大人)の場合、患者1人あたり「6.4平方メートル以上」を確保しなければなりません。覚える数字は「6.4」です。これよりも狭い場合は、基準を満たしていないことになります。
【なぜ?がわかる詳細解説】
3.4 m2 以上:不正解です。
4.4 m2 以上:不正解です。
5.4 m2 以上:不正解です。
6.4 m2 以上:正解です。療養病床ではさらに広く(6.4m2以上+食堂・浴室基準)、緩和ケア病棟ではさらに広い(原則16m2以上など)基準があります。
【さらに深掘り!関連知識】
病室の定員:一つの病室の定員は、原則として「4人以下」でなければなりません(大部屋でも最大4人まで)。
天井高:病室の天井の高さは「2.1m以上」必要です。
廊下の幅:中廊下形式の場合は「1.8m以上(療養病床等は2.7m以上)」などの規定もあり、ストレッチャーが通れる広さが確保されています。
問21~30
【問21】 無菌操作が必要なのはどれか。
浣腸
気管内吸引
口腔内吸引
経鼻胃管挿入
【正解】 2
【30秒でわかる!ポイント解説】
感染を防ぐために「無菌操作」が必須な処置を見極める問題です。気管内は通常、無菌状態であるため、吸引カテーテルを挿入する際は細菌を持ち込まないよう厳格な無菌操作が求められます。一方、口腔や消化管(浣腸や胃管)はもともと無菌ではないため、清潔操作(不潔でない程度)で対応します。
【なぜ?がわかる詳細解説】
浣腸:不正解です。直腸は無菌ではないため、清潔操作で行います。
気管内吸引:正解です。下気道は無菌状態であり、感染(吸入性肺炎など)を防止するために、滅菌されたカテーテルと手袋を用いた無菌操作が不可欠です。
口腔内吸引:不正解です。口腔内は常在菌が存在する非無菌域であるため、清潔操作で実施します。
経鼻胃管挿入:不正解です。鼻腔から食道、胃にかけては非無菌域であるため、無菌操作までは求められません。
【さらに深掘り!関連知識】
無菌操作の対象:導尿、手術操作、中心静脈カテーテルの挿入や管理、無菌部位への穿刺などが該当します。
清潔操作の対象:食事介助、清拭、非無菌部位への処置などが該当します。
気管内吸引の注意点:1回15秒以内にとどめ、吸引圧はかけすぎない(20kPa以下が目安)ことが重要です。
【問22】 成人への坐薬の挿入方法で正しいのはどれか。
息を止めるよう説明する。
右側臥位になるよう説明する。
挿入後、1、2分肛門を押さえる。
肛門から2cm の位置に挿入する。
【正解】 3
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