第1話:「若返った社長は、健康ドリンクの夢を見るか?」
\ついてる!ラッキー!ハッピー!/
それは、芸能事務所の社長が手にした、
たった1本のドリンクから始まった。
奇跡か、陰謀か──
すべての運命が、ここで交差する。
「……今日はなんだか、頭がスースーしない気がするんだよな」
朝7時すぎ。芸能事務所「オフィス森音」の社長・青葉美咲は、
スーツ姿で近所のドラッグストアに立っていた。
胸元には今日も変わらず一輪のバラ🌹。
店員が軽く会釈する。
「おはようございます、お客さま。いつもの健康ドリンクですか?」
「ああ、そうそう。元気の出るやつね!
できれば“男前が上がる系”のやつがいいな。フッ……なんてね」
ドヤ顔をキメながら、青葉は1本のドリンクを手に取った。
ラベルには、こう書いてある。
【活力強化飲料Z】
ついてる!ラッキー!ハッピー!
(……キャッチコピーが気に入った)
これがすべての始まりだった。
翌朝。
鏡の前に立った青葉は、思わず「おぉっ!?」と声を上げた。
「こ、これは……!?」
髪が……
ツヤっとしている!?
いや、明らかに“増えて”いる!!!
「ま、まさか……昨夜のアレが……ッ!」
顔色も良い、クマも消えてる、スーツの肩も軽い(ような気がする)。
青葉は勢いよく鏡に指差した。

朝からキマる、奇跡の指差しポーズ。
「これは……ついてる!ラッキー!ハッピー!!」
その日、彼はお気に入りのスーツを着て、所属タレント・山形みらいの元へと出向いた。
「……ど、どちらさま?」
目を見開いたみらいは、一瞬誰かわからずに固まった。
そこに立っていたのは、いつもの天然おじさんではなく、
スーツをビシッと着こなし、髪もふっさふさ、肌もツヤツヤの──
まるで“イケオジ”な青葉だった。
「……社長、ですよね?」
「フッ……やっと気づいたかね。朝、奇跡が起きたんだよ」
「……それって、青葉さんが言うところの、精力剤的な何かじゃないですか!?」
「いやいや、健康ドリンクだって言ってるだろう。ついてる!ラッキー!ハッピー!」
みらいは笑いをこらえながら、ついスマホを構えた。
「よし……#若返り社長 っと……」
その投稿は、あっという間にバズった──
(※次のシーン:とある暗い研究室)

SNSでバズった“あの投稿”をじっと見つめるクマの被り物の男。その目はまだ語らない──
1台のモニターに映し出される、バズった投稿。
その映像をじっと見つめる、クマの被り物をかぶった人物がいた。
「……あれは……僕が、試作段階で作った……あのドリンク……!?」
「まさか……あんな形で世に出ていたなんて……」
「もしかして……あの研究ノートが、流出……?」
そして、
クマリンの物語も、ここから始まる───
\To be continued.../
🛣️ 次の物語はこちら
[第2話「バズる男とハイウェイの女」]
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