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「訳さずに解く」から「迷わず読める」へ。英文読解につながる英文法の定着法

01. 冒頭:なぜ、私は「訳さない」指導にこだわるのか

「英語の成績を上げる一番の薬は、正解すること。
 それも、根拠を持って完璧に正解すること」

私はこれまで、受験生のモチベーションを維持するために、
まずは文法問題から徹底して取り組ませてきました。
なぜなら、文法は読解に比べて「正解の根拠」が明確で、
生徒が自分の成長を最も実感しやすいからです。

しかし、文法問題には大きな落とし穴があります。
それは「時間」です。
入試の天王山である「英文読解」に一分一秒でも多く時間を残すため、
私の授業では「15分で10問」というタイトな演習を課しています。

不満を漏らす生徒たちに、
私が必ず伝えてきた合言葉があります。

「4択問題は訳さない。正解のパーツを探す『作業』に徹しろ」

今回は、実際にGeminiが作成した問題を例に、
私が普段行っている「図解による最短アプローチ」を公開します。

今回はつまづきやすい「関係詞」を中心に解説してみました。


02. 第一問:関係代名詞の「挿入句」を見抜く

【問題】
He is a talented pianist, ( ) everyone says will be famous in the future.

  1. who / 2. which / 3. that / 4. what


STEP ①:文型の確認(完全・不完全のチェック)
まずは空所の前後を確認します。
前半の He is a talented pianist, ですでに文型(SVC)が完成しています。

STEP ②:最大の難所「挿入句」をスルーする
ここで多くの生徒が迷うのが everyone says の存在です。
関係詞の直後に「言う・思う系(say, think, supposeなど)」
の動詞が来た場合、それは単なる「挿入」です。
一旦カッコで括って無視しましょう。

図解にある通り、everyone says をスルーすれば、
残ったのは ( ) will be famous。
主語(S)が欠けている「不完全な文」であることが一目でわかります。

STEP ③:先行詞と選択肢の照合
先行詞は pianist(ヒト)であり、
空所には主語の役割をする「主格」が必要です。

  1. who:ヒト・主格 ⇒ 正解

  2. which:モノ用 ⇒ 不正解

  3. that:カンマ(,)の後ろでは使えない ⇒ 不正解

  4. what:先行詞を含むため、前に名詞がある場合は使えない ⇒ 不正解


03. 第二問:並列構造から導く「完全文」の正体

【問題】
This is the village ( ) I was born and raised twenty years ago.

  1. that / 2. where / 3. which / 4. what


STEP ①:文型の確認
前半 This is the village は完全文(SVC)。
後半の I was born and raised... をどう見るかが勝負です。

STEP ②:andが繋いでいるものを特定する
and を見たら、直後の語(raised)に注目。
これは born と並列されています。

図解で示している通り、ここには (I) (was) の省略があります。
受動態 be born(生まれる)と be raised(育てられる)は、
どちらも目的語(O)を必要としない形。
つまり、後半部分は「主語も目的語も欠けていない完全な文」です。

「後ろが完全文 = 関係副詞」というルールが発動します。

STEP ③:先行詞で絞り込む
先行詞は village(場所)です。

  1. that:関係代名詞(後ろは不完全) ⇒ 不正解

  2. where:関係副詞(場所・後ろは完全) ⇒ 正解

  3. which:関係代名詞(後ろは不完全) ⇒ 不正解

  4. what:先行詞を飲み込むため不可 ⇒ 不正解


04. まとめ:急がば回れ、文法は読解の「地図」になる

「全文を日本語に訳す必要はない」。
構造という「パズル」のピースがどこに欠けているかを見極めるだけで、
正解には自動的にたどり着けます。

「文法なんて読解に関係ない」と言う人もいます。
しかし、私はそうは思いません。

文法知識は、
霧の中のような英文をスラスラと、かつ正確に読むための「地図」です。

地味な知識の積み重ねこそが、
結果として最短ルートで合格圏内へ連れて行ってくれる。

「急がば回れ」
この確実な読解力の養成こそが、
受験英語における真の武器になると、私は確信しています。

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