カーネーション 〈第85作〉 2週目「運命を開く」(11)
放送年度:2011 年度
大阪・岸和田の呉服店に生まれた小原糸子。ドレスにあこがれミシンに出会い、父の猛反対にもくじけず洋裁の道を突き進む。20歳で自分の店を開き、結婚するが夫は戦死。子育てやさまざまな苦難を乗り越え、日本のファッションデザイナーの草分けとなっていく。国際的デザイナー・コシノ三姉妹の母がモデル。作:渡辺あや。音楽:佐藤直紀。語り:尾野真千子ほか。出演:尾野真千子、夏木マリ、小林薫、麻生祐未ほか。
(以上 公式サイトより)
子どもの時から朝ドラを見続けているが、「カーネーション」と「あまちゃん」が同率一位だと私は思っている。
近年の「ブギウギ」も良かったが、それでもこの2作は別格。題材、キャスト、音楽、そして何よりストーリーを紡ぐ脚本が秀逸過ぎるのだ。
初回から見どころ満載ではあるが、2週目にして最初のヤマ場。糸子はドレスとミシンを知り、洋裁への扉を開く。一方、父善作は呉服屋の未来が暗いことを実感して苦悩する。
「明るい未来を夢見る娘と先細りを止められない父親の対比」ドラマとは葛藤を見せるものだと教わったが、まさにそのセオリー通り。
娘を愛し応援したい気持ちもありつつ、自分が信じてきたものの終わりをどう受け止めれば良いかと苦悩する姿を見せる、小林薫の演技力は本当に素晴らしい。
少し前、料亭の主が善作が営む呉服店について「あそこはもうアカン」みたいな事を、地元有力者に吹き込む場面があった。
地元有力者は「これまでの付き合いもあるし」と優しくいなすのだが、そのやりとりを廊下で聞いてしまう善作の顔。こういうシーンで呉服屋の行末というか、時代の移り変わり、人の気持ちが全て表せるのがドラマの凄いところ。良い脚本と役者のお手本だと、身震いしてしまった。
この先、岸和田のだんじりのように益々盛り上がってゆくこのドラマ。
いなせな泰蔵さんの大工姿の次は綾野剛の登場がとても楽しみだが、まずは懐かしみつつ再放送を見続けたい。
