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運動で痩せないのは本当か 10年の記録を振り返る

先日、10年使っていた体重計を買い替えました。正確には、体脂肪率や骨格筋率も測れる「体組成計」です。

左は10年前に購入したオムロンの体組成計、右は先日購入したオムロンの体組成計

見た目はほぼ変わらないのですが、新しい体組成計は測定後、自動でスマホにデータを送ってくれます。買い替えの理由もそこにあります。

買い替えを機に、これまで地道に手入力してきた10年間のデータをグラフにしてみました。

2016年4月から2025年7月までの体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

ところどころデータが欠けていますが、2022年を境にグラフがガラッと変わっています。体重と体脂肪率は急降下、骨格筋率は上昇

何があったのかというと、食事管理を始めました。

運動だけではすぐ元に戻っていた数字が、PFCバランスといわれる、タンパク質・脂質・炭水化物を意識した食生活を始めた途端、みるみる改善していきました。

「運動よりも食事管理が効く」というのを実感した瞬間でした。

この記事では、運動不足で甘いものが好きだった私が、運動と食事管理を通じて身体を変えていった10年間を、事実ベースで振り返ります。

最後に、「参考になった3冊」「食事管理と運動を続けるコツ」も、まとめました。食生活の改善や運動の習慣化など、参考になればうれしいです。



体重・体脂肪率・骨格筋率 10年の記録

10年間の歩みをざっくりまとめると、恥ずかしながら、こんな感じです。

体組成計を買って走り出す(2016)
飽きる(2017)
太る(2018)
遊んで鍛える(2019〜2020)
本から学ぶ(2021〜2022)
アプリで管理(2023)
歩くことに目覚める(2024)
習慣として定着(2025)

紆余曲折を経て、いまは「歩いて、食べて、記録する」というシンプルな形に落ち着きました。

それでは数字の変化とともに、当時の様子を振り返っていきます。


2016年

オムロン体組成計を購入。この物語の始まりの年です。

2016年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

3月18日に購入しながら、最初の測定は4月1日。現実と向き合うには少し勇気が必要でした。

測定後「事実を知ることはいいことですね。今日の夜走ります」と言い出し、ランニングを始めたり、当時流行っていた「プランクチャレンジ」という体幹トレーニングにも挑戦していました。

食生活は、「若山曜子さんのレシピ本」の影響を受け、パウンドケーキ作りにはまり、脂質と糖質のかたまりをかなりの頻度で摂取していました。

その結果、体重・体脂肪率は減り、骨格筋率は上昇。運動面では成果がありつつも、食生活の改善余地が大きい一年でした。

2017年

残されたデータはわずか6日分。測定への飽きが感じられる2年目。

2017年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

運動は、10月1日の「ひさしぶりに20分走ってきた」を最後に停止。

食生活も、転職によって社食から外食へ切り替わり、タンパク質不足で、脂質と炭水化物過多の傾向となりました。

運動量が減り、食生活も変化のあった一年で、その影響は、翌年のグラフに現れます。

2018年

体重と体脂肪率が最高値を記録。恐怖を覚えた3年目。

2018年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

ログには「明らかに太ったので夕飯の炭水化物を抜きます…」「炭水化物。それは炭と水に化す物」など、錯乱気味の言葉も残されています。

炭水化物を減らせば、痩せると誤解していた時期でもありました。思い返せば、タンパク質・脂質・炭水化物、いわゆるPFCバランスの大切さは、家庭科の授業で習っていましたよね。

5月からランニングを再開した結果、体脂肪率は大幅改善。体重も3ヶ月で5kg減らし、その状態を年末までキープ。

誤解も成果も入り混じった一年でした。

2019年

リングフィット アドベンチャーを購入。楽しめる運動と出会った4年目。

10月18日、冒険しながらフィットネスができる「リングフィット アドベンチャー」が発売されたものの、品薄が続き、12月21日にようやく購入。

年末の購入だったため、効果は翌年へ持ち越しです。

2019年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

数値的には、夏を境に、体重・体脂肪率が再び上昇。ランニングは継続していたため、原因は食生活にありそうです。

2019年、タピオカミルクティーが流行った時期でした。仕事帰り、よく飲みながら帰った記憶があります。

もしくは、転職先がお菓子食べ放題であったことが影響したかもしれません。ただお菓子が原因なら、転職のタイミングの春ごろから数値が変わっても良いはずです。

原因が特定できないこともあると悟った一年でした。

2020年

新型コロナウイルスの世界的流行。リングフィット アドベンチャーに身を捧げた5年目。

4月7日、緊急事態宣言が発出され、在宅勤務へ移行。1日の平均歩数は8,000歩から4,000歩に半減しました。

運動量はむしろ増加。スクワットやプランク、立木のポーズなど、始めた頃は泣きそうになったリングフィット アドベンチャーのフィットネスも、気づけば楽しめるようになっていました。

食生活も変化。「お菓子食べ放題」や「タピオカミルクティー」の誘惑がなくなり、3食自炊へ。自然と量と質が改善され、体重・体脂肪率は急激にダウン。

2020年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

グラフを見ると、1月18日から6月25日までぽっかり空白があります。当時のログには「これ以上現実を見たくない」とだけ残されていました。

ところが、健康診断で減量に成功していたことが判明。気を良くして、体組成計にのる習慣が復活した一年でした。

2021年

運動してるのに体重・体脂肪率が上昇。得体の知れない不安に包まれた6年目。

2021年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

振り返れば、バランスの悪い食生活のツケを払うときが来たとわかるのですが、当時は原因がわからず、増え続ける数字を見て、ショックを受けていました。

運動面では、2年続けたリングフィット アドベンチャーを12月18日に全クリア。来年から何をすれば良いのか、途方に暮れます。

そのような中『最高の体調』という最高の一冊に出会います。

私たち人間の身体は、200万年前の狩猟採集生活に適応したままアップデートされていないことを知り、当時の生活で欠かせなかった運動、「歩くこと」の重要性を理解しました。

ちなみに、この年の私の1日の平均歩数はわずか2,700歩。厚生労働省が推奨する歩数は1日8,000歩以上。

「歩くこと」の重要性を理解しながらも、行動に移るにはもう少し時間が必要な一年でした。

2022年

食事管理を導入。身体組成が劇的に改善した7年目、最大の転換期。

2022年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

2018年に減らした5kgが、元に戻ろうとしていました。運動量を増やしても数字は改善せず、ようやく食生活に目を向けます。

『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』本当にありがとう。

本書では、1日に必要な総カロリーと、タンパク質・脂質・炭水化物のPFCバランスを計算し、管理する方法を提案しています。

初日の1月16日、食事のPFCバランスを確認。想定通り、タンパク質不足、脂質過多であることが判明。以降、徹底的に食生活を改めます。結果はグラフの通りです。

ログには「一食一食を大事にするようになった」「目標数値をバランスよく埋めるのはパズルみたいで楽しい」と残されていて、案外楽しんでいました。

運動は、1月22日にリズムに合わせてエクササイズができる「フィットボクシング」を購入し継続。

運動だけでなく、食事の量と質が健康を左右することを、身をもって学んだ一年でした。

2023年

食事管理アプリ「あすけん」を導入。ゲームの難易度が上がった8年目。

2023年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

じわじわ体脂肪が増え、筋肉は減少。「運動も食事管理も続けているのに」と原因がわからず、もやもやしていました。

転機となったのは9月29日。以前から気になっていた「あすけん」の利用画面を知人が見せてくれました。

あすけんでは、厚生労働省が定める「食事摂取基準」をもとに、カロリー、タンパク質・脂質・炭水化物はもちろん、ビタミン、ミネラル、食物繊維、飽和脂肪酸もチェックできます。

確認すると、今まで確認してこなかった項目は、全然基準を満たしていませんでした。

管理する項目が一気に増え、ゲームの難易度が上がったと感じましたが、課題に気づけたのは大きな収穫です。

運動は引き続きフィットボクシングを継続。1日の平均歩数は6,000歩と増えたものの、推奨の8,000歩にはまだ届かず。

食事の課題に気づいた一方で、「歩くこと」の重要性に気づくのは、もう少し先のことでした。

2024年

ウォーキング開始。「歩くことは生きること」を思い出した9年目。

2024年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

体脂肪率が、再び上昇。筋トレを試すも思うような効果は見られず。自分で原因を特定するのが難しいため、ジム通いも検討し始めていました。

そんな中、ある日のログに「よく歩いた翌日は体脂肪率が下がっている」との気づきが。5月6日には「私に必要なのは筋トレではなく、ウォーキングかもしれない」と書き残しています。

この瞬間、3年前に読んだ『最高の体調』を通じて、200万年前からアップデートされていない自分の身体を健康に保つためには「歩くこと」が重要であったことを思い出しました。

これをきっかけに、毎日の運動をフィットボクシングから1時間のウォーキングに切り替えます。その結果、平均歩数はついに1日1万歩に。厚労省推奨の8,000歩を超え、体脂肪率の上昇も一旦収まりました。

食事は引き続き「あすけん」を活用しながらしっかり管理。

さらに、『運動しても痩せないのはなぜか』を読み、「1日の総消費カロリーは運動しても増えない」という事実を知ります。

運動しても痩せない理由を理解し、「歩くことは生きること」であったことを思い出した一年でした。

2025年

オムロン体組成計をアップデート。10年目。この物語の終わりです。

2025年の体重・体脂肪率・骨格筋率のグラフ

厚生労働省が定める「食事摂取基準」と「1日8,000歩以上」の運動を実践する生活が、板についてきました。

その結果、半世紀近く生きてきた中で、今がいちばん体調がいいです。気分も良く、「国の方針に従ってみるのも悪くないな」と思いました。

そんな中、この記事のきっかけとなった「体組成計」の買い替え。

新しいモデルはスマホ連携でとっても便利のはずが、数値を比べてみると、1%ポイント体脂肪率が増え、骨格筋率は減っていました。悲しかった。何度測っても変わりませんでした。

とはいえ、歩んできた10年の積み重ねは確かなもの。これからの10年もまたも数字に一喜一憂しつつも、楽しみながら「歩いて、食べて、記録する」を続けていきたいと思います。


参考になった3冊

本文中でも触れた3冊を、改めて紹介します。

筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方

自分の食生活の課題に気づき、劇的な改善につながった一冊です。

本書では、1日に必要な総カロリーと、タンパク質・脂質・炭水化物のPFCバランスを計算・管理する方法を提案しています。

最初は「めんどくさすぎる」と思いましたが、やってみるとテトリスのように栄養素を組み合わせていく感覚で、意外と楽しめました。ぜひ試してみてください。

最高の体調

「歩くこと」の大切さに気づかせてくれた一冊です。

本書では、肥満・不眠・鬱・不安などの「文明病」を解消するため、進化医学をベースに、総合的なアプローチを提案しています。

特に印象的だったのは「ウォーキングの効果は、体重や血圧への影響だけでなく、ストレス改善が大きい」という部分。

「数分の散歩だけでもストレスは激減する」と書かれていて、数年前の私のように「歩くこと」が足りていない人には強くおすすめできます。

運動しても痩せないのはなぜか

運動だけでは痩せない理由を理解できた一冊です。

本書では、運動しても1日の消費カロリーは思ったほど増えない、それでも運動が欠かせない理由を解説しています。

「痩せるには摂取カロリーを減らすしかない」という本書の主張は、私の10年間の体験にも一致しており、大きな納得感がありました。身体の仕組みに興味がある方におすすめです。


食事管理と運動を続けるコツ

ここでご紹介するのは、あくまで私自身の実践例です。習慣化については多くの本がありますので、関心のある方はそちらも参考にしてみてください。

体調管理に関して、私が現在続けている習慣は、次の4つです。

・起床後、体組成計に乗る(自動記録)
食後、あすけんへ入力する(手作業)
終業後、1時間ほど歩く(自動記録)
入浴後、ストレッチ

この4つに共通する「続けるコツ」は次の3点です。

1. いつやるかを決める(トリガー)
2. 何をするかを決める
(アクション)
3. 達成感を得る
(報酬)

1. いつやるかを決める

起床後・食後・終業後・入浴後など、すでに習慣になっている行動のあとに設定すると、忘れずに続けやすくなります。私の場合、「起きたら測る」「食べたら入力」「仕事を終えたら歩く」「お風呂上がりにストレッチ」と決めたことで、スムーズに習慣化できました。

また、「毎日やる」と決めてしまった方が、かえって楽になります。今日やるかどうか確認・判断する必要がなくなり、頻度を上げることで自然と自動化されやすくなるからです。

2. 何をするかを決める

「同じ行動」を繰り返すことがポイントです。そうすることで「毎日やる」と同様、迷う必要がなくなり、自動化されやすくなります。

もちろん、しっくりくる方法にたどり着くまでは試行錯誤があって良いと思います。私自身、今の「1時間程度歩く」という運動習慣に至るまでに、「ジム」「ランニング」「フィットネスゲーム」などを色々と試してきました。

さらに、やり方をシンプルにしておくことも大切です。体組成計や歩数は自動記録に任せ、アプリ入力も定型を用意するなど、仕組みに頼ることで負担をぐっと減らせました。

3. 達成感を得る

目標としている基準を満たしたときに達成感が得られるのはもちろんですが、行動の記録自体も励みになります。

私の場合、アプリに反映された歩数を見たり、食事記録を眺めたりするだけでも小さな達成感につながることに気づきました。

小さな達成感を糧に続けていくと、自然と体重・体脂肪率・骨格筋率に良い変化が現れ、それがさらなる達成感につながります。さらに、記録が積み重なっていくのを見ると「ここまで続けられた」という実感が湧き、想像以上にモチベーションを高めてくれます。

もちろん、基準を満たせない日もありますが、すぐに取り戻せるので大丈夫。習慣は完璧を目指すのではなく、毎日の揺らぎの中にある小さな積み重ねの延長にあるのだと思います。

大切なのは「やめないこと」ではなく「また始められること」。自分に合った形で無理なく続けていけることが、「続けるコツ」だと感じています。


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