真夏の勘違い
推しの店長のいるスーパーに買い物に行った。店長は床屋行きたてって感じの髪型で今日も店内を走り回っていた。可愛いかった。
レジを済ませ、サッカー台で品物を詰めていたら、そこにはキャンペーンのチラシがあった。
「今日は沢山買ったから応募できるわ」
ただで貰えるなら何でも応募する私、帰りの車の助手席で、景品を物色していた。
何口かは家事代行サービスに応募したが、今日は違う景品に心を奪われた。
行ってみたかった温泉旅館のペア宿泊券だ。
「ねえ、ここ当てよう!一緒に行こう!」
運転する旦那に声をかける。
「おお〜いいねえ〜」
のってきた。
早速スマホを取り出し、旅館の詳細を調べる。
川の流れを聴きながら、地元のレア牛肉のステーキを食べられるらしい。寛げそうな和室、すぐ外は川だ。いいねえ〜!
すっかり当たった気になり、二人であれこれ夢を語りながら家に着いた。
レシートを出し、チラシを見て応募しようとして気付く。
「今日何日だ?」
「2日だ、どうした?」
「……。」
「今日が締切だよ。あっレシート有効期限が7月30日までだった、ガーン」
「アホーッ、ただのゴミをもらってきただけじゃねえかよ〜、んだあ〜意味ねぇなぁ〜」
「今までのあの夢の時間は何だったんだろう・・・」
「別に金を払って泊まりに行けば良いだけのことだぞ」
「それじゃあ意味ない。当たってホクホク行くことに意味があるんだよ」
夏のリフレッシュ休暇を取ったケチ神。
休み明けで、ちょっとだけ休みボケだった。
