今、あなたがここにいる理由は”天命の暗号”に隠されている
君は、何度「ワクワクすることを仕事にしろ」という言葉を聞いてきただろうか。
本屋に行けば、自己啓発本がそう書いている。SNSを開けば、成功者が口を揃えてそう言っている。
「好きなことをやれ」「楽しいと思えることが本物の道だ」と。
それを聞くたびに、君は、心のどこかで小さく傷ついていないか。
「自分はいまの仕事に何のワクワクもない」と。
「だから、これは天職じゃないんだ」と。
「もっとワクワクすることが、別のどこかにあるはずだ」と。
そして、何年も口で言うだけで、実際には何も動けないまま、また転職サイトを開いてしまう。
その繰り返しの中で、ひとつだけ、静かに見落とされてきたものがある。
それが、君の中の「嘆き」だ。
ワクワクは、天職の入口じゃない
結論から言ってしまうぞ。
君がワクワクを追えば追うほど、本当の天職は遠ざかる。
逆に聞こえるはずだ。だが、これがこの十年、君を疲れさせてきたからくりの正体なんだ。
人間というのは、自分の本当の天命に直面することが、何より怖い生き物なんだ。
天命に直面した瞬間、「自分はそのレベルにまだ届いていない」と嘆きが出る。それが嫌だから、人は天命から目を背ける。代わりに、嘆きの出ない、心地よい夢を頭の上にぶら下げる。
月旅行、財団設立、南の島でのセミリタイア、田舎暮らし、好きなだけ寝て暮らす。
どれも素敵に聞こえるが、よく見てみてくれ。どれも、本気でやろうとしたら、明日にでも動ける範囲のものばかりだ。
なのに何年も口で言うだけで終わっている。それは、本気じゃない証拠なんだ。
本気の夢には、必ず嘆きが付いてくる。「やりたいけど、できない」「やっているけど、追いつかない」と、悲鳴が上がる。
悲鳴が上がるから、ハードルが見える。ハードルが見えるから、自分が今どこにいるのか分かる。
逆に、嘆きの出ない夢というのは、君のレベルでも余裕で届く範囲だ。
つまり、君の魂が本気でほしがっていないものなんだ。
成功者の言葉が、君の天命を封印してきた
ここで一番厄介なのが、世の成功者たちなんだ。
彼らに悪意があるわけじゃない。むしろ、心の底から皆を励まそうとしてこう言う。
俺は、ワクワクすることをやってきたから、ここまで来れた。だから君も、楽しいと思えることを仕事にしなさい。
この言葉は、半分だけ本当だ。だが、もう半分が抜け落ちている。
成功者たちは、ワクワクの段階に到達するまでに、必ず長い嘆きの時代を過ごしている。
絶対積極を説いた中村天風という人がいる。心と体の使い方を伝えた、戦前の指導者だ。この人ですら、若い頃に肺結核にかかって、何年も「もう終わりだ」と嘆いていた時期があった。その嘆きを乗り越えたあとに、ようやくワクワクという境地が訪れた。
順序を間違えるな。最初にワクワクが来て、それを追えば天職、ではない。
最初に嘆きが来る。その嘆きの正体が分かった人だけが、ワクワクの境地にたどり着く。
ここを真逆に教えられているから、現代人は皆、自分の天職に出会えないまま終わる。
皮肉な話だが、成功者の本を読めば読むほど、君は自分の天命から離れていく構造になっているんだ。
「命」という漢字に隠された暗号
そもそも「天命」とは、何なんだ。
辞書を引けば、「天の命令」と書いてある。だが、それじゃあピンと来ない。
私はもう少し体に染みる答えがほしくて、「命」という漢字を分解してみた。そうしたら、面白いことに気づいたんだ。
「命」という字をじっと見てくれ。上に「人」がいる。その下に「一」が引いてある。そしてその下に、「叩く」の形がある。
つまり、「命」とは、「人」を「一番」「叩く」と書く字なんだ。
人を一番叩くもの。それが、命の正体だった。
人にとって、最も大切なものは「命」だ。その「命」という字が、「人を一番叩くもの」と書かれている。
ということは、君を一番叩いているもの、悲鳴を上げさせているもの。
それが、君にとって最も大切なものだということになる。
痛いものほど、大切なもの。
ここで、これまで君が信じてきた構造が、ひっくり返る。
君が「もう嫌だ」「もう辞めたい」「私には無理だ」と悲鳴を上げているそのテーマ。
そこに、君の天命のありかがある。
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