ラノベ作家なんてチョロいかもしれません。
「エンタメ原作のつくりかた」
2025.4.29 四ツ谷noteセミナールーム
ラノベ作家 丸戸史明氏と、TALES編集長 萩原猛氏の対談形式で行われた当イベント。
(このイベントを備忘録として、忘れないように書き留めておきます。)
そもそもラノベ作家なんて、いつどうしたらなれるのか?
放送作家並みに謎じゃないですか?
一時期流行っていたケータイ小説家との明確な違いも分からず。
yoshiが描いた女子高生向けのケータイ小説が大ヒットしたり、秋元康の愛弟子、岩崎夏海氏がドラッカーの名言をラノベにしたりしたくらいしか記憶にない。
ちなみに、今日登壇した丸戸氏は、数年前に製造業の会社員から転身したばかりという。
この世界で使われそうな「転生」感覚で、スパッとラノベ作家になったのだろうか?
セミナーの内容
書きたい企画を考えてみる。
至極真っ当な話だが、これが制作の肝らしい。
要するに、この世界は、
「二匹目のどじょうを狙った企画」
or
「全く新しい企画」
のどちらかしかなく、どちらを選択するにしても、
「筋の通った意表をついた」企画でなければ、
編集会議も通らないし、はたまた世の中をざわざわさせる作品にはならない。
そのために大切なのは、
なぜそういう設定なのか?
なぜ主人公がこの子なのか?
描きたい世界観との関連性は?
なぜこのテーマにした?
なぜ学園ものなのか?
と、「なぜ」を繰り返すこと。
まるで、トヨタの社員のように「なぜ」を繰り返すことで「カイゼン」につながっていく。
まるで、ただの会社員のよう。
いや、会社員の中でも真面目で、バリキャリみたいなイメージ。
ここで、
・普遍的な作品
・唯一無二の世界観を持つ作品
の代表例として、それぞれ
「冴えない彼女の育てかた」
「ベン・トー」
が紹介された。
いずれも、作品の構造をフレームワーク化することで、ロジカルに企画段階の作者の構想を読み解くためだ。
たかがラノベだから、ぶっつけ本番でケータイ片手にチャチャっと書けばいいなんて、大きな間違いなのである。サラリーマンで一流じゃないヤツは、ラノベ作家でも三流作家に陥るのだ。
では、手書きで恐縮ではあるが、実際のフレームワークをご紹介したい。
まずは、「冴えない彼女の育てかた」

要するに、目立たないヒロインという逆張り戦略が肝であり、かつての名作「野ブタをプロデュース」のような構成を、ラノベ化したものと思われる。
主人公の内面、外見、それらもすべて、制作初期段階において、固めてある。
行き当たりばったりで制作するイメージとは程遠い。
どうしたら既存のものと差別化できるか。
コンサルが一番はじめに使うフレームワーク3Cだの4Pとかと、変わらないのだ。
もうひとつの方、「ベン・トー」のフレームワークをご紹介しよう。

こちらは、作者の大学生活が反映されたラノベ。
半額弁当をスーパーで、毎日争奪し続けていた、そんな様子をラノベ化した衝撃的な作品だ。
この特殊な作品を理解につなげる手掛かりとして、ジャンプの王道的な展開。
スポーツものっぽい、可愛いヒロインの登場など、いわゆるベタな要素を散りばめている。
要するに、アバンギャルドな作品ならベタさを、ベタな作品なら逆張り戦略を取ることで、人々に驚きと共感を与えている。
全く我々が知らずにいたラノベの世界。
ホント奥が深いですね!
