可能性は保証ではない - 思想で読むタロット 0 愚者 -
愚者は「可能性」の象徴と言われる。
ここから何にでもなれる、どこへでも行ける「可能性」
けれど、可能性とは何だろうか。
それは成功の予告でもなければ
祝福の約束でもない。
可能性とは
まだ何も決まってない状態ということだ。
崖の前に立ち、無防備に空を見上げている愚者は
まだ何者でもない、ということだ。
肩書きも実績も保証もまだない。
まさに「ゼロ」である。
愚者は「自由」だとも言われる。
しかし自由とは、保護の外に出ることでもある。
崖から落ちるかもしれない。
傷つくかもしれない。
誰も助けてくれないかもしれない。
それでも愚者は崖に立つ。
未熟なまま。
無知なまま。
未完のまま。
可能性とは
「上手くいく未来」ではなく
「何が起こるか分からない未来」を受け入れる勇気だ。
成功する保証も救いがある保証もない。
崖の下が平和とは限らない。
それでも、愚者は足を前に出す。
賢くなってから、ではない。
準備が整ってから、でもない。
何者でもないゼロのまま
歩き出してしまう。
愚者とは
不確実な未来に踏み込む勇気そのもの。
そして勇気は
誰かに与えられるものではない。
可能性は保証ではない。
それでも愚者は歩く。
未熟なまま。
何者でもないまま。
それが愚者という存在だ。
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