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等級制度、何段階が理想?どう決める?

等級制度の設計に頭を悩ませていませんか?

「何段階の等級が適切なのか」「どのように決めれば良いのか」

こんな疑問を抱える方も多いでしょう。

かく言う私も未だに最善解がなく、試行錯誤している一人です。

一つずつ掘り下げてみましょう。


等級数は、企業規模や組織構造を考慮して考える


等級制度の段階数は、企業規模や組織構造によって異なりますが、一般的には、社員数が増えるほど等級の段階数も増加する傾向があります。

例えば、企業規模別の等級数の目安を見てみましょう*1。

・社員数50名規模:シンプルで柔軟性を重視した3~4等級

・社員数100名規模:中堅層を意識した4~6等級

・社員数200名規模:多段階で細かいキャリアアップが可能な6~8等級

あくまでも一例ですが、例えば従業員数に応じて等級数を設定することができると思います。

この考え方は、「スパン・オブ・コントロール(Span of Control)」という概念とも関連していると考えられます。

これは、一人の管理者が直接管理できる部下の人数や業務の領域を指し、一般的には5~7人程度が適切とされています*2。

例えば、経営トップを除く社員数が50名程度の企業では、3階層(部長-課長-メンバー)で構成された組織をしばしば見かけます。

これは、1チーム7人の課長が7名いると、合計で49名となり、それを統括する部長が1名配置される計算になります。

ただ実際には、7名同時に管理し切れるマネジメント人材は少なく、企業によって組織の作る方も違ってきます。

したがって、等級数を決定する際には、単にスパン・オブ・コントロールの理論だけでなく、組織の特性や人材育成の方針も考慮することが重要です。


経営戦略との連動も、等級数を決める要素になる


もうひとつ重要な視点として、経営戦略との連動が挙げられます。

企業を取り巻く環境の変化に応じて、組織や人事の仕組みを柔軟に設計する必要があるのは、皆さんもご存じの通りでしょう。当然、等級制度の設計もその一環であり、事業や組織の成長に大きな影響を与える要素となります。

ただし、この観点から等級数を決定する際には、「従業員数の観点」と異なり、機械的な基準で決められるものではありません。最終的には、事業の方向性や組織のあり方を踏まえ、思い切った意思決定が求められることになります。

いくつかの事例をもとに考えてみましょう。

例① 変化の激しい業界(デジタル業界など)
デジタル業界のように変化のスピードが速い分野では、等級を細かく設定しすぎると、新しいスキルや役割に適応しにくくなる可能性があります。そのため、柔軟性を重視し、等級を少なく設定する企業も多く見られます。

実際、近年多少の揺り戻しがあるものの、依然としてテック系企業ではフラットな組織を志向する傾向にあると思います。これは、現場の社員が迅速に意思決定できる環境を整えることを目的のひとつとしており、等級制度の設計にも影響を与えています。

例② 安定性を重視する業界(製造業・金融業界など)
一方で、製造業や金融業界のように安定した運営を重視する業界では、等級を細かく設定するケースが多く見受けられます。これは、明確な昇進ルートを設けることで、組織の安定性を確保し、社員のキャリア形成を支援するためです。

例えば、金融機関では「一般職 → 主任 → 係長 → 課長代理 → 課長 → 部長」といった多段階の等級制度を導入し、長期的なキャリアパスを提供しています。


等級数を決める際、決定要素となる変数選びから始めよう


等級数を決定する要素は、これだけではありません。例えば、キャリアパスの視点も非常に重要です。

というのも、等級数が多い場合、社員一人ひとりに対してより細やかなキャリアプランを設けることができ、昇進の機会が増えることでモチベーション向上に繋がる可能性があります。

メリット・デメリットの両面ありますが、大企業の等級制度はその代表例でしょう。メンバークラスから管理職クラスに昇進するために、細かに等級が設計されていますが、これによって社員は自分の成長の道しるべを理解しやすくなり、長期的なキャリアプランを描く際の指針にもなります。結果、着実に経験を積み上げて等級を上げていけば、達成感を得やすく、モチベーションも保ちやすくなります。

ただし、等級数が多すぎると、評価基準が複雑になり、運用の負担が増すリスクがあることも忘れてはいけません。

そのほかにも、等級数を決める要素は数多く考えられますが、大事なのは、「大企業だから等級を多くする」「スタートアップだから等級は少なくする」といった一律の判断ではなく、自社の文化や事業戦略に合った等級設計が長期的な成長には欠かせないということです。

そのために、等級数を決定する際は、まず自社にとって何が最も重要な要素であるかを見極めることから始めることが大切です。例えば、「組織運営の効率性を第一にする」「キャリアの柔軟性を重視する」「社員の成長支援を優先する」といった自社の優先事項を踏まえ、どの要素を重視するかを決めることで、最適な等級設計を行うことができます。

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