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これからのスタンダードになるか?ーー「スキルファースト採用」とは

皆さんの会社では、何を見て、人材を採用していますか?

学歴、職歴、資格、人柄…

さまざまな視点がありますが、最近注目されているのは「スキルファースト採用」です。

「もちろんスキルにも注目しています!」

こう思われるかもしれませんが、従来の方法とは少し違います。



従来の採用と何が違う?古くて新しい「スキルファースト採用」とは?


スキルファースト採用とは、雇用側が選考の際に候補者の学位や出身大学を見るのではなく、持っている特定のスキルを候補者に示してもらうことに重点を置いた採用方法です*1。

スキルファースト採用と従来の採用方法との主な違いは、候補者を評価する視点にあると考えられます。

従来の採用方法では、候補者の学歴や経歴、前職などの視点から、その候補者が自社に合った人材かどうかを総合的に判断してきました。そのため、国内の採用市場では、一流大学の卒業生や、大手企業での勤務経験がある候補者が有利である傾向にあると言えます。

一方、スキルファースト採用では、候補者が持っているスキルが最優先に考えられます。学歴や経歴よりも、その人が何ができるのか、どのような価値を企業にもたらすことができるのかが重視されます。この採用方法の方がより本質的で、公平であると感じられるでしょう。

ただ、ここでふとこう思う方もいらっしゃるかもしれません。
「従来の採用方式も突き詰めればスキル重視ではないか」
「これまでも、決して学歴や職歴を見ているのではなく、スキルを有している証として見ているだけなんだ」

こうした視点で改めて考えると、スキルファースト採用は特段新しい採用方式とも言えないように思えます。

では、なぜ改めてこうした採用方式が注目されているのでしょうか?


スキルファースト採用は、人の可能性を広げられるか?


スキルファースト採用が注目される背景を探る際、リクルート社の記事は参考になります。

私の解釈も交えますが、その背景のひとつは「世界的な労働市場の需給ひっ迫」にあると考えられます*2。

従来の採用方式では、学歴や職歴でふるいにかけるため、候補者の数が限られてしまいます。その結果、限られた候補者から人材を確保しなければならず、常に人材不足が発生するのです。一方、スキルファースト採用だと、これまで見落としていた活躍可能性の高い人材も救うことが期待できます。

また、求職者にとってもこの採用方式はメリットがあります。過去の実績だけで将来が決まるのは、多くの人にとって不本意でしょう。スキルファースト採用は、こうした"仕事探しの壁"を解消し、多くの人に機会を与える採用方式と言えます。

しかし、この採用方式の難しさは、スキルをどのように評価するかにあります。スキルを可視化するためにさまざまなアプローチが試されていますが、そもそもスキルは動的で、環境依存性の高いものです。こうした特性を持ったスキルを、何かの視点だけで評価するのは難しいと考えられます。例えば、スキル評価でしばしば利用される適性検査や能力検査も、その人の一部分しか明らかにしません。

このように、「スキルファースト採用」という方法は可能性を大いに感じさせると同時に、まだ発展途上であり、万能ではないことを心に留めておく必要があります。そのうえで、我々人事に求められるのは、こうした懸念点も押さえながらも、より広く機会を提供できるように、チャレンジしていくことではないかと思います。


(参考情報)

*1 Forbes「学歴不問の「スキルファースト採用」、人材維持率がほぼ倍との調査も」https://forbesjapan.com/articles/detail/71455(2024年6月9日アクセス)

*2 リクルート「「スキルファースト採用」の推進で学歴の障壁を取り除く ― Indeedの取組み」https://recruit-holdings.com/ja/blog/post_20240326_0001/(2024年6月9日アクセス)

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