みんな物語を生きている。
「私たちはみんな、自分だけの物語を生きているんだな」
と、最近やっと実感としてわかるようになってきました。
頭の中で考えた物語を。
ひとりよがりの物語を。
正確に人や物事を見ているわけでも理解しているわけでもなくて、自分の考えや思い込みや決めつけで人や物事を見て判断して作り上げた、自分だけの物語を。
それがたとえものすごく歪められて現実とは乖離したものであっても、それに囚われ固執しているために自分でその歪みに気づくことはなかなかできないもの。
なにかのきっかけで自分が知らなかったエピソードや事実を知って、物語がガラリと書きかわることがあります。
自分が長年思い込んでいた古い物語から、新しい真実の物語へ変わる、奇跡のような瞬間が。
そしてそれは不意に突然のことだったりします。
半世紀以上を生きといてみると、そういうことがぽつりぽつりと起こりますね。
「私、ずっと間違っていたのかもしれない」
「色々と勘違いしていたのかもしれない」
そう感じる瞬間が。
そしてこういうことは、人生後半にならないとわからないようになっているのかもしれませんね。どうやら私たちは自分の思い込みが生み出した物語という夢の中で勘違いして、苦しんだりもがいたりしながら生きるようになっているようです。
他者を深く理解するのも、自分の人生を紐解いて理解するのも、長い時間がかかりますね。
自分が作り出した物語という小さな箱の中から飛び出して、本当の人生という大きな世界を生きはじめるのが人生に隠された壮大なテーマであり、生きる醍醐味なのかもしれません。
そんなことを思う、今日この頃。
50代というのはなかなかに味わい深くおもしろいお年頃です。
