日向灘地震群(2024年8月M7.1・2025年1月M6.6)を受けて|大分で家の解体・補修を判断する基準
大分県にお住まいの皆さま。ここ数年、私たちの暮らしを脅かすような大きな地震が立て続けに発生しています。
2024年8月8日に日向灘で発生したマグニチュード7.1の地震では、観測史上初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発令され、大分県内にも大きな緊張が走りました。さらに、2025年1月には同じく日向灘を震源とするマグニチュード6.6の地震が発生し、2026年2月26日にもマグニチュード5.0の有感地震が観測されるなど、群発的な地震活動が現在も継続しています。
気象庁や地震調査研究推進本部の評価においても、南海トラフ巨大地震の発生の切迫性は極めて高い状態が続いているとされています。
このような群発活動が続く中、大分県内で築40年を超える「旧耐震基準」の住宅を所有されている方は、大きな地震が来るたびに「自分の家は本当に大丈夫だろうか」と強い不安を感じているのではないでしょうか。
この記事では、相次ぐ日向灘地震群を受けて家の老朽化に不安を抱いている大分県の方に向けて、建物の耐震基準の違いや、地震後に目視で行うセルフチェックのポイント、そして解体と補修を判断するための具体的な基準について解説します。
旧耐震基準と新耐震基準の決定的な違い
ご自宅の耐震性を考える上で、最も重要な境界線となるのが「1981年(昭和56年)5月31日」という日付です。この日以前に建築確認を受けて建てられた建物を『旧耐震基準』、同年6月1日以降のものを『新耐震基準』と呼びます。
この2つの基準は、法律が想定している「耐えうる地震の強さ」が全く異なります。
旧耐震基準の想定
震度5強程度の中規模地震で「建物が倒壊・崩壊しないこと」を目標として設計されています。つまり、震度6強から7に達するような大地震が起きた場合の安全性は、法律上保証されていません。新耐震基準の想定
震度6強から7程度の大規模な地震が起きても「建物が倒壊・崩壊せず、中にいる人の命を守ること」を目標として設計されています。
大分県内には、高度経済成長期から1980年代にかけて建てられた旧耐震基準の木造住宅が今でも数多く残っています。日向灘地震群のような強い揺れが何度も繰り返されると、倒壊を免れたとしても、建物の骨組み(構造躯体)にはダメージが蓄積されていくため、決して油断はできません。
地震後に確認したい「セルフチェック」のポイント
地震の揺れが収まった後、建物にどの程度のダメージがあったのかを知るためには、建物の損傷判定基準(無被害・軽微・小破・中破・大破・倒壊)の考え方が参考になります。
専門的な調査を依頼する前に、まずは所有者ご自身が目視で確認できるセルフチェックのポイントを整理しました。
外壁や基礎のひび割れ
建物の土台となるコンクリート基礎や、外壁のモルタル部分にひび割れ(クラック)がないかを確認します。髪の毛ほどの細いひび(ヘアクラック)であれば『軽微』な損傷とみなされることが多いですが、幅が数ミリ以上ある深いひび割れや、コンクリートが剥がれ落ちて中の鉄筋が見えているような場合は『小破』以上の損傷を受けている可能性が高く危険です。建物の傾き・扉や窓の開閉不良
家の中にいるとき、なんとなく床が傾いているように感じたり、地震の前後で「ふすまやドアが急に閉まりにくくなった」「窓の鍵がかかりにくくなった」といった症状が出たりした場合は注意が必要です。家の骨組みが歪んでいるサインかもしれません。柱・梁の損傷・屋根の変形
外から家全体を眺めたときに、屋根の棟(一番高い部分)のラインが波打って変形していないか、瓦がずれて落ちそうになっていないかを確認します。また、室内の壁紙が斜めに大きく破れている場合は、壁の内側にある筋交いなどの構造材がダメージを受けている可能性があります。
これらのチェックで気になる点がひとつでも見つかった場合は、ご自身の判断で放置せず、速やかに建築士などの専門家に相談することが重要です。
「解体・補修・そのまま」を決める判断フロー
地震のダメージや老朽化が気になり始めたとき、建物を今後どうすべきかを決めるための判断フローをご紹介します。
ステップ1:専門家による「耐震診断」を受ける
まずは現在の家がどれくらいの地震に耐えられるのか、正確な数値を把握することが第一歩です。木造住宅の専門家による耐震診断を受けると、「上部構造評点」という数値が算出されます。この評点が「1.0未満」の場合は『震度6強以上の大地震で倒壊する可能性がある』と判定され、特に「0.7未満」は倒壊の可能性が高い非常に危険な状態とみなされるため、何らかの対策が必須となります。ステップ2:耐震改修費用と解体費用の比較
評点が1.0未満だった場合、次に「耐震改修(補修)工事にかかる見積もり」と「建物を解体して更地にする見積もり」の2つを取得して比較します。ステップ3:将来のライフプランと照らし合わせて決断する
「基礎からやり直す大がかりな耐震改修が必要で、費用が数百万円かかる」という場合、その家にあと何年住むのかというライフプランが判断基準になります。もしご自身が高齢で、将来的に子どもたちが家を継ぐ予定がないのであれば、高額な改修費をかけるよりも、早めに解体して更地にし、安全な場所へ住み替える(または土地を売却する)ほうが、経済的にも安全面でも理にかなっているケースが少なくありません。
解体を決断した場合は、大分の審査済み業者から相見積もりを取れる仕組みが2026年夏に始まる予定です。費用の目安を客観的に比較することで、より納得のいく判断ができるようになります。
大分県・大分市の耐震診断・耐震改修補助制度
耐震診断や改修工事には費用がかかりますが、大分県内の多くの市町村では、旧耐震基準の住宅を対象とした手厚い補助金制度を用意しています。ここでは大分市の2026年度(令和8年度)の制度を例にご紹介します。
大分市の木造住宅耐震診断補助
1981年(昭和56年)5月31日以前に着工された木造一戸建て住宅の耐震診断を行う場合、市から診断費用の大半が補助されます。最大で11万円程度の補助が受けられるため、自己負担を数千円から数万円程度に抑えてプロの精密な診断を受けることが可能です。大分市の木造住宅耐震改修支援事業
耐震診断の結果、耐震性が不足している(上部構造評点が1.0未満)と判定された家屋に対して耐震改修工事を行う場合、大分市では改修費用に対して基本120万円、一定の要件(面積が広い、評点が著しく低い等)を満たせば最大『150万円』の高額な補助金が支給されます。
これらの補助金を利用するためには、必ず「業者と契約する前(着工前)」に大分市役所の担当窓口(土木建築部 住宅課など)へ申請をおこない、交付決定を受ける必要があります。また、毎年度の予算枠や申請期限(例年12月頃に締め切られることが多いです)が設けられているため、利用を検討する際は早めの相談が不可欠です。
大分市以外の市町村(別府市や中津市など)にお住まいの方も、ご自身の自治体の建築担当窓口へ問い合わせてみてください。
安全な未来へ向けて、まずは現状を知ることから
日向灘を震源とする地震活動は現在も続いており、南海トラフ巨大地震への警戒も解かれることはありません。「いつか大きな地震が来たらどうしよう」と不安な日々を過ごすのは、精神的にも非常に大きな負担となります。
不安を解消するための最初のアクションは、建物のセルフチェックを行い、専門家の耐震診断を利用して「ご自身の家の現状を正しく知ること」です。その結果をもとに、補修して住み続けるのか、それとも解体して新しい一歩を踏み出すのか、ご家族でしっかりと話し合ってみてください。
「あの地震から、ずっと気になっている」という方へ
気になっているうちに動くことが、最大のリスク軽減です。大分解体工事センターは2026年夏スタート予定ですが、いま事前登録しておくと、サービス開始のお知らせが最初に届き、開始日からそのまま相場確認・相見積もりに進めます。
登録は無料、電話番号は業者に渡りません。開始までの間も、補助金や相場の情報がLINEで届きます。
#大分 #日向灘地震 #南海トラフ #解体工事 #耐震診断 #旧耐震基準 #大分県 #地震対策 #耐震改修 #空き家
