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サカおじ道具沼 その3アパレル編

暑いのか寒いのか、まずそこからわからない

このところ急に暑くなりました。
いや、暑いだけならまだいいんです。朝はちょっと寒い、昼は普通に夏、夕方から風が出る、帰るころには汗冷えする。

「花冷え」なんて、昔の人は風流なことをいったもんですが、私などは単に薄着でお腹が痛くなるだけの「腹冷え」で、お腹を押さえて怪しい動きが増えるだけですから、みじめなもんです。

元々かなりの暑がりなのですが、最近は男性更年期障害なのか、妙に手足が冷えることもあって、ますます何を着たらいいのかわかりません。ノースリーブで行くと開始前だけ寒い。長袖で行くとアップの時点で後悔する。ピステを着ると5分で蒸し上がる。脱ぐと荷物になる。着るものひとつ決めるだけで、もう試合前から小さく負けています。

サッカーのウェアには、ノースリーブ、半袖、長袖、ピステ、ジャージジャケットなど色々あります。
選択肢は豊富です。豊富なんですが、47歳にもなると、オシャレとか機能性以前に、まず「変な情報を足さない」が大事になってきます。

中年がレプリカシャツを着ると情報量が多すぎる

その代表例が、レプリカシャツです。

もちろん、見るのは好きです。
子どもが大きめのユニを着てボールを蹴っているのなんて、あれはもう無条件で良い。頑張れよ、未来あるな、と思います。
でも中年が個サカで着るとなると、急に話が変わってくる。

こちらはただ楽しく蹴りに来ただけなのに、胸元にクラブ名、背中に選手名と番号が入った瞬間、プレー以外の情報量が多すぎるのです。

「あのチームが好きなんだな」
「あの選手推しなんだな」
「今日はその人格設定で来たんだな」

みたいなものが、勝手に発生する。ノイズでしかない。

しかも、他人としては非常にいじりづらい。
プレーが上手ければ上手いで「おお、似合ってる」となるのかもしれませんが、たいてい個サカはそんなきれいな世界ではありません。

着るならせめてツッコミ待ちまで振り切りたい

たとえば「リネカー」を着ているのにプレーがやたら汚いとか、
「イルハン」を着ているのに顔面に王子感が一ミリもないとか、
そういう“ツッコミ待ちウェア”には、たしかにロマンがあります。

ただ、そこまで振り切る勇気はない。
結局、中年は中年らしく中途半端なところに落ち着きがちです。

髪がやや薄いレベルな程度で「スキラッチ」を着てしまう。
一番いじりづらいところに着地する。
そういうことが起きます。

しかもネタとして微妙なだけでなくら今の若い人にはスキラッチもイルハンも全く通じません。周囲からは「なんか昔の人の名前が書いてある服」としか認識されない可能性もある。つらい。イタリア代表が弱いのでなおさらつらい。

レプリカシャツはプレー用としては意外と弱い

さらに実用面でも、レプリカシャツはプレー用としてはあまり向いていません。
着て、洗って、擦れていくうちに、番号もネームもスポンサーロゴも少しずつ剥がれていく。気づくと、かつての栄光を知る者だけが見守る、非常にもの悲しい布になっていることがあります。

そして中年アパレル最大の敵が、汗臭です。

これが本当に厄介です。
最近のちゃんとしたスポーツウェアは、消臭や抗菌がかなり進歩していて、「あれ、昔ほど地獄じゃないな」と思うことも増えました。
でもレプリカシャツは、見た目やファンアイテム性が優先されていることが多く、プレー用インナーみたいな“臭くならなさ”に投資しているわけではない。結果として、気に入って買ったシャツでも、扱いに困ることになりがちです。

結局いちばん偉いのは、臭わない地味シャツ

というわけで、現時点の結論はこうです。

臭わない地味なシャツが一番。

華がない。夢もない。
サッカーウェアの話なのに、着地が「地味で臭わない」なの、あまりにも生活です。
でも、だいたい上からビブスを着るわけですからね。何を着ていても結局ほぼ見えない。だったら、見栄えより生存性というか、着ていて自分の匂いにダメージを食らわないのが一番です。

「氷撃」の強みは冷感よりもむしろ消臭力

その意味で最近かなり助かっているのが、「氷撃」シリーズです。

正直に言うと、最初は名前がちょっと怪しいと思っていました。
シリーズ名が氷撃。メーカー、よく分かりません。覚えてない。
メーカーが前面に出している「接触冷感」についても、個人的にはまだそこまで信じていません。接触冷感って、着た瞬間だけちょっと冷たいとか、メントールっぽい気がするとか、そのへんで終わることも多い。発展途上感はあります。

でも、このシリーズの本当に偉いところはそこではない。

臭くならない。

ほぼこれに尽きます。

中年に必要なのは「冷たさ」よりレイヤリングの自由

しかも、この「臭くならない」が何を可能にするかというと、安心して重ね着できるのです。

重ね着の何がつらいかというと、3枚着ているうちの1枚でも臭くなりやすい素材が混じると、全体が終わることです。
犯人は1枚なのに、判定は全身有罪。自分がつらいし、たぶん周りはもっと辛い。
これが重ね着の怖さです。

その点、氷撃シリーズでノースリーブのインナーと半袖シャツを揃えておくと、土台がかなり安定します。下が臭わないと、その上に長袖を足してもまだ戦える。寒ければ長袖を着る。暑くなったら脱ぐ。その後着る。その往復に耐えやすい。

つまりこれは、冷感ウェアというより、気温の読めない中年がその日を無事に終えるためのレイヤリング装置です。

おしゃれより先に、生存条件を整える

若い頃は、ウェアなんてかっこよければよかったんです。
多少蒸れようが、洗えばいいし、臭っても勢いでごまかせた。
でも47歳になると違います。

かっこよさも大事。
機能性も大事。
しかし最終的には、
「始まる前に寒くない」
「走るときに暑すぎない」
「脱いでも荷物として邪魔すぎない」
「少し時間が経ってから洗っても、臭いが残りにくい」
このあたりの、あまり夢のない条件。
匂わなければ、それが王様です。

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