第6回/全7回:IOWNへの接続【IOWNを「嘘をつかないインフラ」へ。コグニティブ・ファウンデーションに論理の脊髄を】

第6回/全7回:IOWNへの接続
【IOWNを「嘘をつかないインフラ」へ。コグニティブ・ファウンデーションに論理の脊髄を】
光時代の圧倒的なネットワークインフラとして期待される「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」。
その中核をなすコグニティブ・ファウンデーションが「自律的な神経系」であるならば、私たちが提唱する数理完備化は、まさにその神経系を支える「論理の脊髄」です。
自律的に最適化を繰り返す未来のネットワークが、AIのハルシネーション(誤判断)によって一瞬でも破綻すれば、社会インフラとしての信頼は失われます。そこに不可欠なのが、確率に依存しない「数理のハードなガードレール」です。
■ なぜ、今「外側から」未来を完成させるのか
かつて1990年代、私はNTTの研究所でOSPFやBGPといったインターネット routing プロトコルの開発・信頼性向上に黎明期から携わっていました。そのとき培ったネットワークトポロジー解析の知見と、1993年に発表した「グラフ書き換え(GRS)」の理論。
33年の時を経て、この二つの点がつながりました。
AIの推論における「誤配線」を数理的に検閲し、矛盾を剪定して唯一の正しい形(正規形)へと収束させる。このアプローチを社会実装するためには、組織の内側という枠を超え、一人の研究者として広く世界へ知見を解き放つ必要がありました。
私は今、たまたまOBという立場にあります。 だからこそ、組織の利害から離れた客観的な視点で、NTTが生んだ数理の知見を広く世界へ解き放ち、外側からIOWNの完成を応援することができる。これもまた、私の果たすべき一つの役割(天命)だと感じています。
■ 巨大AI時代だからこそ、数理の誠実さを
AIを単なる「確率の魔法」のままにしておいてはならない。
インフラの安心・安全を担保するのは、どこまでも決定論的な「信頼の数理」です。
全7回にわたってお届けしてきたこの連載も、次回がいよいよ最終回となります。
近日、この新理論(TGRS)の実装拠点として「数理完備化研究所」を正式に始動させます。論文(arXiv)の最終仕上げも佳境を迎えています。
AIの未来を、数学4000年の歴史とともに正道へ戻す。
その新章の幕開けを、ぜひ見届けてください。
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