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見える世界を変える「レーシック手術」【岡本眼科クリニック】

こんにちは。
愛媛県松山市【岡本眼科クリニック】院長の岡本茂樹です。

レーシック(LASIK)は、今では広く知られる視力矯正手術ですが、私がこの治療に関わり始めた2000年前後は、レーシックに使われるレーザー機器やフラップを作成するマイクロケラトームなどの機器の改良が進み、正確に近視や乱視を治療することができるようになり、アメリカでブームが始まった時期です。

大学で角膜の研究をしていた私にとっても、まだ日本では未知の分野であり、同時に大きな可能性を感じた時代でした。

あれから25年が経ち、技術の進歩とともにレーシック手術は「最先端治療」から「成熟した治療」へと成長しました。

今回は、私が長年レーシック手術を見てきた視点と、いま現場で手術を担う河内さゆり医師の視点から、レーシック手術について解説したいと思います。


■レーシック手術の黎明期

岡本:レーシックに携わり始めたのは、今から25年前、2000年前後のことです。私は愛媛大学の眼科で講師を務め、角膜を専門としていました。

大学では、レーシックの前身となるPTK(治療的角膜切除術)やPRK(光屈折角膜切削術)といった屈折矯正手術の研究・治験に取り組んでおり、「この新しい治療を愛媛でも導入したい」と考えていました。

しかし、当時の国立大学では自費診療の導入が難しく、大学で行うには文部科学省の認可が必要でした。

その認可がなかなか下りないなか、現在の岡本眼科クリニックの前身である「幸塚眼科医院」の院長が体調を崩されたことをきっかけに、私が医院を継承し、そこでレーシック手術を本格的に始めることになりました。

2000年という年は、アメリカでレーシックが急速に広まり、大きなブームが始まった頃です。
まさにその日本でのレーシックの「黎明期」から携わってきた経験が、今の私の屈折矯正手術の基盤になっています。

下灘駅

■屈折矯正手術の仕組みとレーシックの特徴

岡本:近視・遠視・乱視はいずれも「屈折異常」と呼ばれる状態です。

  • 近視は、ピントが網膜より手前に合う状態。

  • 遠視は、ピントが網膜より後ろに合う状態。

  • 乱視は、角膜のカーブが歪んでいることで、縦横でピントの位置がずれてしまう状態です。

レーシック手術は、角膜の形をレーザーで整えることで近視や乱視などを矯正する視力回復手術です。
視力の回復が早く、痛みが少ないことから、現在も世界的に広く行われています。

手術前には、角膜の厚みや形、近視・乱視の度数などを詳しく検査し、手術が安全に行えるかを確認します。
近視が強すぎる方や、角膜が薄い方、眼疾患のある方はレーシックの適応外となる場合があります。

手術は点眼麻酔で行われ、所要時間は片眼でおよそ10分程度です。

レーシック手術の流れ
レーシック手術の流れ

■「最先端」から「成熟した治療」へ

レーシック手術と聞くと、「もう古い治療なのでは?」という印象を持たれる方もいるかもしれません。
確かに、登場した当初は“最先端のレーザー手術”として注目を集めましたが、レーシックが本格的に行われるようになった2000年から25年以上が経ち、その間に技術も安全性も大きく進化してきました。

現在のレーシック手術は、単に角膜を削って視力を矯正する手術ではなく、角膜のわずかな歪み(収差)まで補正できる「カスタムレーシック」が主流です。
これにより、より自然でクリアな“見え方”を実現できるようになりました。

かつては一部の限られた人が受ける手術だったレーシックも、いまでは長年の実績と研究によって、適応さえ検査でキチンと守れば、誰でも安心して受けられる「信頼の治療」へと成熟しています。

道後温泉別館 飛鳥乃湯泉

■ICLとの棲み分けが進み、より安全な時代に

(ここから:河内さゆり 医師)

河内:ここからは現在レーシック手術を担当している私が、今の屈折矯正医療についてお話しします。

視力を回復させる屈折矯正手術には、いくつかの方法があります。
それぞれの特徴や適応を理解したうえで、ご自身に合った方法を選択することが大切です。

【PRK(光屈折角膜切削術)】

角膜の表面を直接エキシマレーザーで削り、角膜のカーブを整える方法です。手術後に痛みや回復に時間がかかるというデメリットがありますが、角膜の表面に「フラップ」を作らないため、格闘技や空手などのコンタクトスポーツをされる方に適しています
現在では主流ではありませんが、目的によっては有効な選択肢です。


【レーシック手術】

角膜の表面に「フラップ」と呼ばれる薄い膜を作り、その下にエキシマレーザーを照射して角膜の形を整える方法です。
痛みが少なく、視力の回復も早いのが特徴で、軽度〜中等度の近視の方に向いています
近年は「カスタムレーシック」と呼ばれる個々の角膜の歪みまで補正するタイプが主流となっています。


【有水晶体眼内レンズ(ICL)】

目の中に小さなレンズを挿入して視力を矯正する方法です。
角膜を削らないため、角膜が薄い方や強度近視(−6D以上)の方に適しています
レンズを取り外すことも可能で、長期的な安定性が特徴です。


【※老眼対応眼内コンタクトレンズ(IPCL)】

ICLと同じ手術方法で、老眼にも対応できるよう設計された多焦点型のレンズです。遠くも近くもバランスよく見えるよう工夫されています。


【※SMILE(スマイル)手術】

角膜だけをレーザーで削る方法で、レーシックと異なりフラップを作らないのが特徴です。
レーシックより切除範囲が少なく角膜への負担を軽減できる一方で、不正乱視の矯正など収差の補正が難しいなどの問題もあります。

※岡本眼科クリニックでは、現在老眼対応眼内コンタクトレンズ(IPCL)、SMILE(スマイル)手術の取扱いはございません

ICLの進歩によって、屈折矯正手術の棲み分けがはっきりしてきました。

すなわち、中程度までの近視(-6D以下)の近視はレーシックで安全に高い精度で近視と乱視を矯正し、それ以上の強度の近視はレーシックでは角膜を大きく削らなければならなくなるので、角膜を削らないICLで安全に手術をするという流れです。

このように各手術の特性を生かして適応を選ぶことで、屈折矯正手術は以前にも増して精度が高く、安全に行える手術へと進化しています。

いまは、患者さん一人ひとりの目の状態やライフスタイルに合わせて、最もふさわしい方法を選択できる時代になりました。

松山総合公園からの眺め

■見え方の変化がもたらすもの

河内:レーシック手術を受けられた方の多くは、見え方が変わることで日常の快適さを実感されます。
これまで左右の度数差によって眼鏡が合いにくかった方が、バランスの取れた視界になり、目の疲れを感じにくくなるケースもあります。

また、手術の翌日から「朝起きたときにすぐ周囲のものが見えるようになった」と話される方が多く、生活の中での小さな変化が喜びにつながっているように感じます。

中には、かつてレーシックを受けた方が自分のご子息を伴って来院され、ご子息にレーシックをお勧めになるケースもよく経験します。

治療の選択肢として「レーシック手術」が時代を越えて受け継がれている姿を見るたびに、医療としての成熟と信頼を実感します。

■レーシック手術と「これからの眼科医療」

河内:レーシック手術は、もはや特別な治療ではなく「日常をより快適にする選択肢」のひとつです。

「朝起きてすぐ時計が見えるようになりたい」
「コンタクトやメガネのわずらわしさから解放されたい」
「仕事中や運動のときに、もっと自然に過ごしたい」
「コンタクトレンズやメガネでは、災害などのいざという時に安全が確保できないので、目の不安を解消したい」

そうした日常の願いを叶えるために、多くの方がレーシック手術を選ばれています。

術後のハロー・グレア(光のにじみ)は、軽度〜中等度の近視ではほとんど起こりません。また、一時的に涙の量が減るドライアイも点眼でコントロールでき、半年ほどで自然に落ち着きます。

日常生活への影響はごくわずかで、仕事や運動にもすぐに復帰できます。

これからの時代は「安全性が確立された技術を、より丁寧に活かす」ことが大切だと考えています。
一人ひとりの目と向き合いながら、患者さんに合った最適な見え方を一緒に探していきたいと思います。

■これからレーシックを検討される方へ

レーシックは、メガネやコンタクトで不便を感じている方にとって、生活の質を高める選択肢のひとつです。

ただし、どんな手術にも「絶対に安全」ということはありません。
だからこそ、術後のフォローを含めてしっかり通院できる環境で、信頼できる医師のもとで受けていただくことが何より大切だと考えています。

術者、検査員の顔が見える関係の中で、納得しながら治療を進めていく。
その積み重ねが、安心と満足につながると感じています。

「見える」ことの先にある、「心地よく暮らす」という喜びを、これからも丁寧に届けていきたいと思います。

岡本眼科クリニック
院長 岡本 茂樹
医師 河内 さゆり


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