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「金利」@5%の威力

 やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸 (note.com)
 
やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。|損切丸 (note.com)
の続編となるかと身構えていた米CPIここでこうきたか...。こうなるとむしろ 押し寄せる「利下げ」の "波" |損切丸 (note.com) の続編になる

 5月米CPI(年率)+3.3% 予想 +3.5% 前月 +3.4%
 コア +3.4% 予想 +3.6% 前月 +3.6%

 3月に反転傾向も見られたが、何と言ってもコアCPIの低下傾向が決定的。注目すべきは*総合CPI<コアCPIの傾向が是正されてきた事。これは「人件費」の上昇圧力の緩和を示す

 *「消費税廃止」一派お得意の「コストプッシュ」。食品やエネルギー価格上昇による物価上昇を強調したいのだろうが、今FRB、ECB、そして日銀が注視しているのはコアの方。その中心にあるのが「人手不足」による「人件費」の上昇だ。「円安」や原材料価格の高騰による物価上昇は実はそんなに怖くない価格上昇自体が需要抑制効果を持つからだ。ガソリン価格が上がれば車に乗らなければ良いしキャベツが高ければもやしを食べてもいい。だが「人」はそうはいかない「人件費」が上がれば輸送費も上がる。だから中央銀行が「利上げ」して「お金」の供給量を絞る対応を取る

 これに飛びついたのが米国債。昨日(6/11)の10年債入札も好調だったが、この所実需筋の買いも目立っていた。得てしてこういうタイミングでこういう指標が出るもの。9月「利下げ」の扉が一気に開いた

 これで市場は大荒れ。ドル円は157円台前半から一気に@156円割れ。ただ対ユーロ、ポンドのクロス円を見ると「円安是正」とまでは言えないが、「キャリートレード」勢は苦しくなってきた

 一方待ってました!とばかりに飛びついたのが株・コモディティ(商品市場)・暗号資産。何しろこれでまた待望の「過剰流動性」が戻ってくる。難しいのはこれらの資産価格上昇自体が「インフレ」の芽となるため、再び「スタグフレーション」リスクに晒される点

 そこで気になるのが「金利」@5%の威力

 「金利」に詳しい人なら理解しているが「利上げ」は@5%を超えると急激に "効いてくる" 。これは「複利」コストが顕著になるからだが、@1%と@5%では負荷が全然違ってくる ↓ 

 大体「利上げ」効果が出るのに半年以上かかると言われているが、FRBが昨年5月に@5%台に引上げてから1年以上経つ。そろそろ "効いてくる" 頃だ

 FRBは段階を追って「中立金利」≓@4%程度の政策金利を目指すものと推定しているが、余程上手にやらないと「利下げ」終盤に「景気後退下の物価上昇」=「スタグフレーション」に見舞われる試練が待つ

 今一番ほっと胸をなで下ろしているのはラガルドECB総裁だろう。 "フライング" になりそうだった6月の「利下げ」も危ない賭けだったがこれでなんとか持ち堪えそう。こちらも「中立金利」≓@3%程度を目指す事になる

 一方心配なのは日銀FRB、ECB同様に「中立金利」≓@2%程度を目指すべきだが、ちょっと「円安」が和らぐとすぐ「利上げしたくない病」がぶり返す。この30年間、ずっとそう。もっとも**FRB、ECBと綿密に実務レベルの打ち合わせはしているだろうから「利上げ」路線は変わるまい

 **イエレン米財務長官(元FRB議長)が安易な「ドル売り介入」に釘を刺したのも、まずは介入に伴う米国債売りを防ぎ、日銀にきちんと金融政策=「利上げ」で対応させるためだろう

 モノの「値段」って何だろう? ー 「卵」価格高騰に思う。|損切丸 (note.com) と考えた時、FLコスト=「F(=Food)」食材費(材料費)+「L(=Labor)」人件費<60%が目処 ↓ 「モノ」の価格上昇には対応出来ても「人」は難しい特に「団塊」▼8百万人が抜けて「人手不足」の今、「人件費」が増えたからと単純に「人」を減らす事は出来ない。だから「利上げ」で「円安」を止めて「F」コストを減らし、同時に雇用の緊張感を緩める必要が生じている

 現状日本が「スタグフレーション」的状況に陥っているは30%以内に抑えなければいけない「L」コストが40%、50%と上昇しているから。それが出来ない企業の「人手不足倒産」が相次ぐのもいわば必然で、飲食店も病院も銀行もアパートも過当競争で「サバイバル」が起きている。合理的な「値上げ」が出来る状況になるまで今暫く時間がかかるだろう

 色々な意味で大きな転換点に差し掛かろうとしているマーケットだが、特に日本は「普通の国」≓「金利のある国」に戻る過程にある。そうして初めて経済が「正常化」する。手術 ≓ 改革に痛みは付き物だが病状の回復は早くなる。日銀もここが踏ん張り所「複利」コストも嵩まない@2%程度の金利など怖れるに足らず。6/14の決定会合の結果に期待しよう

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