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もう間に合わない - マーケットは "熱狂" まであと一歩

 日銀が「利上げ」に追い込まれつつある10兆円もの「円買介入」の効果乏しく、今までのパターン通りジリジリと「円安」へ。それもそのはず、ヘッジファンド(HF)等市場参加者は安い「お金」を借りるべく今まで通り「円キャリートレード」を続けるのみ何しろ@1%以下で大量に借りられるのだから彼らがこのチャンスを見逃すはずはない。手にした「ドル」を米株や他の投資資産にぶっ込むのは合理的市場行動とも言える

 政治に介入されて(?)4月利上げを見送った日銀だが、こうなると6/16政策決定会合で+0.25%程度の「利上げ」ではもう間に合わない依然@1%程度で安い「お金」を借りられるのだから "熱狂" まであと一歩のマーケットは止められない。本気でブレーキをかけたければ+0.50%以上の「利上げ」が必要だが、4月の様子を見ているとそれが不可能であることが判る。大幅利上げを全く織込んでいないJGBの暴落も気になる

 まあそれでもJGBの「暴走」は止められまい。JGBトレーダー達が「損切丸」と同じ臭いを嗅いでいるなら日銀による「利上げ前倒し」は意識するはず。もうこうなると売りが売りを呼び "恐怖" が市場を支配する「赤信号みんなで渡れば怖くない」日本人の相場はいつも一方方向。誰かが「10年JGB@3%」と呟けば突っ走る

 「金余り」のベンチマークとしてビットコイン(BTC)→Gold(金)と移行してきたが、同じ中規模のマーケットとして今機能しているのは韓国KOSPI指数。まさに "熱狂" 状態。かつてのBTCやGoldがそうであったように、こうなると株価なんていうのはただの数字の羅列"上がるから買う" の理屈がまかり通れば誰も適正価格なんて考えなくなる。かつての日本のバブル期の日経平均@3万台然り

 ただ突っ走るのはマーケットだけではない。「インフレ」もそう

 株価の上昇が「インフレ」ないし「ハイパーインフレ」のサインだとすれば株価の急騰にも一定の理屈がつく。あとは同時に「暴走」する「金利」との兼ね合いになってくる。FRBでは "Tariff Man" から送り込まれた理事があっけなく退任するようだし、次第に「インフレ」シフト→「利上げ」が鮮明になろう。こうなると「暴走」は止まらなくなる

 世界各国のCPIを見ても物価の上昇傾向は鮮明だ

 これでECBが利上げに参戦すれば世界の3極が同方向に動く事になり "危険サイン" が点灯。周回遅れのはずの日銀が気がつけばまたも先頭ランナーに。筆者には一種のデジャブであり、どこかで見てきた光景が繰り返される

 だが今回は "桁" が違う。世界の債務は5京円に達しもはや「インフレ税」でさえも回収不能な額。どんなベテラントレーダーでも参照すべき事例が過去になく、どういう結末を迎えるかは完全に未知数。加えてHFT(高頻度取引)とかAIとか「人」が支配できない領域が増えており、「円キャリートレード」も1,000兆円単位と空前の規模に積み上がっている

 そういう認識は少なくとも日銀・FRB・ECBの中では共有されており、いわば「誰が風船をつつくのか」という議論になってくる。このまま放置してもいずれ破裂するなら早く割った方がいいに決まっているが、特に日銀は "恐怖" を感じているはず。何しろ「円キャリートレード」がマーケットのど真ん中に陣取っているのだから

 とは言え何もしないでいればマーケットの "熱狂" もJGBの「暴走」も「インフレ」も「円安」も止まらない。日銀は後講釈の如く「ビハインド・ザ・カーブのリスク」なんて言及しているが実際は「既に手遅れ」。ここまで "熱狂" +「暴走」を許せば止めるのは至難の業。 "ただ" では済まない

 怖い事を言うようだがリーマンショック(2008)の前も株価は高騰したし世界恐慌(1929)前も然り。古くは中世の "チューリップバブル" も同様。暴落の前には必ず暴騰≓ "熱狂" が起きる。今回はどうだろう。出回っている「お金」の量だけでいえば史上最大。問題の核心は日米も含め各国ともこれ以上「借金」が出来ないことかつての金融危機は「借金」を重ねる事で補ってきた。リーマンショックでは中国の「借金」でかろうじて難を逃れたが、それも不動産バブル崩壊でジ・エンド。今回は打つ手がない

 次の金融危機は「国家債務危機」になると言われているが、それがどういう事を示唆するのか。第二次世界大戦後の日本のように「資産税」で国民資産の半分を召し上げるのか、あるいは今持っている1,000円を100円の価値に強制減価する様な暴挙にでるのか。考えれば考えるほど空怖ろしくなる。いずれにしても膨大なコストがかかるが、そのコストは徴税権を持つ「国」が補ってくれる訳ではない。必ず一般市民(除.お金持ち)にのしかかる。ここまで事態が突っ走ると「投資」もそこまで熟慮して臨む必要がありそうだ

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