やっぱり「金利」は凄い
娘が「銀行にあるお金を定期預金にしたい」と言い出した。ネット銀行を中心に1年定期@1.0%なんてところが出てきたからだ。100万円預ければ年間+1万円、預金保険目一杯の1,000万円預ければ+10万円にもなる。源泉税▼20%は引かれるが、それでもバイトで稼ぐ学生にとって無視できない額だ
やっぱり「金利」は凄い
ではこの「利息」どこから来るのか(財源?)。答えは「国」、もっと具体的には財務省からだ。銀行は多くの資金を「国債」(JGB)運用に回し、その運用益から「預金金利」を払う構造になっている


こう書いてくると勘の良い読者は気づくはずだが「XXXミクス」とか「異次元緩和」は「金利」を下げた分自由になる「お金」を好き勝手に使う政策だった事が判る。「財務省解体デモ」が盛んなようだが、役人というのは指示された仕事を忠実にこなすだけ。「お金」を好き勝手に使いたいのは大臣をはじめとする政治家。これを変えるには「選挙」しか無い
「ゼロ金利政策」は1,000兆円強もの「預金大国」日本では一種の「預金税」として機能してきており、そこで浮いた年間+10兆円もの「利息」を「国」≓ 政治家が好き勝手に使ってきた。「投資」の概念が無いからオリンピックとか万博とかやたら高額な ”箱物” に使われ ”死に金” になった
+1%の「利上げ」は「103万円の壁」を178万円に上げるのと同等の減税効果がある。そしてもっと大事なのが「利息」が公平に分配される点。それが「金利」本来の機能であり「失われた30年」のように「国」が何でもかんでも「大きな政府」に吸い上げて、選挙対策のために恣意的にばらまく政策の終わりを意味する。まさに「時代の転換点」
未だに「利上げ反対」を叫ぶ一派があるが、巨額の「お金」を自由に使いたい政治家のプロパガンダに乗せられていないか、考え直した方が良い
年間▼47兆円もの「医療費」を筆頭に減らない「社会保障費」も「シルバーデモクラシー」以外の何ものでも無い。最近になってようやく*「医療費」削減の話が遡上に上ってきたが、60歳以上の政治家は自分達も含め「反対」一辺倒。老人票が減るのを怖れている
*最近では「高額医療費」の上限引上げの話で揉めに揉めたが、「お金」の面でも▼2,000億円程度しか削減できず根本的な解決にはほど遠い。とりあえず "当たり" を付けようとしたのかもしれないが、結局「I師会」の反発もあって立ち消え。これでは単なる "嫌がらせ" だ
”1億円あれば利息だけで一生暮らせる”
「バブル期」にはこう言われ、だから宝くじがバカ売れした。当時預金金利は+5%以上あったから1億円あれば+400万円以上「利息」収入が見込めた。だが「金利」とはよく出来た代物で、そういう時は物価も不動産も株価も+5%以上値上がりする。今のアメリカがそういう状態で、モーゲージ(住宅ローン)金利が@6%を超えてもまだ借り手が後を絶たない。結果、卵1ダース(12個)で@2,000円なんて異常事態を招いている。こうなると金利が@5%近くあっても ”一生は暮らせない”


連邦政府の税収+1.8兆ドル(≓266兆円)を含む歳入が+3兆ドル(≓440兆円)以上と日本の5倍もあるアメリカだが、政府債務が35兆ドル(≓5,200兆円)で日本の4倍強、「金利」が@4%と日本の4倍超あり金利負担はざっと16倍強。いかに「例外主義」(American Exceptionalism)といえど限界に近い。本音では「金利」を下げたいが「関税」等々、「インフレ」見通しは改善しない。「スタグフレーション」崖っぷちと見ていいだろう
確かに対GDPでは政府債務残高が125%程度の「アメリカ」に比べ200%を超える「日本」は最悪の状態だが、「金利」を加味すると状況は違ってくる。良くも悪しくも1,000兆円を超える「預金」が日本の低金利を可能にしており、「スタグフレーション」に近いのはアメリカの方だ
やっぱり「金利」は凄い
冒頭に話を戻すと、ここに来てネット銀行等資金力の劣る銀行が「預金」集めに奔走するのは、金利上昇に伴って「預金流出」が加速する見通しが強まっているから。「新NISA」等で引き出される「お金」も増えているだろう。実際「バブル期」は「預金獲得競争」が熾烈だった。「お金」が商品なのだからそれが枯渇すれば商売あがったり、最悪「破綻」である
「金利」の復活でやっと日本は「投資元年」を迎える事が出来る。そもそも「投資」の基本は「金利」であり、株や不動産はそれとの比較で考えるもの。@5%を超えるJ-REITや高配当株に1,000万円振り向ければそれだけで年間+50万円以上(除.源泉税)貰えるわけで、あとはリスクとの兼ね合い
20年近く「金利」を封じられてきた銀行や生損保の株価が上がらなかったのも当然で、最近戻しているのは一種の「正常化」と言えよう。これは日本の個人投資家も同様。今後はもっと「金利」に注目が集まるだろう

