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投資は "こっそり" 手掛けるもの - ぶっ壊れたJGB

 "街では金(Gold)や銀(Silver)が大人気です" 

 半年ぐらい前、国営放送の朝の情報番組で放送しているのを見て "ブームの終わり" を確信したがやはりその通りに展開した。いつもはマーケットとか相場とかのニュースを流さないテレビ番組で取り上げるようになれば、それは世の中の隅々まで行き渡っている証拠。田舎のお爺ちゃん、お婆ちゃんまで買うようになればそれ以上購買層は広がらない。日本のバブル末期が典型的で、主婦同士が株の話をするようになればほぼジ・エンド

 「ゼロサムゲーム」の理屈 - 最後は「自分自身」が鍵|損切丸 を読めばご理解頂けると思うが所詮マーケットは「お金」の奪い合い。 "ブーム" の時は皆が儲かっている錯覚に陥るが "山高ければ谷深し" 。自分が儲かったという事は(「損切り」とかヘッジコスト等の名目で)他の誰かが損しているはずで、中長期で俯瞰すれば市場参加者が全員儲かることは無い

 だから本当に勝つ人の投資は "こっそり" 手掛けるもの。誰もそうとは気がつかないうちに "新たな投資" に乗り換えている事が多い。上昇相場の間に売る方が楽だからだ。 "ブーム" 自体は続いているのに人によっては2年も3年も前に始動していることもままある。不動産でも株でもそうだが下落相場に転じてから売るのはキツい。特に市場流動性の低い小型株等は大変

 どんな相場でも上下動の波があり、それが「チャート」になって現れる。だからトレーダーの中には「チャート」だけを見て売買する専門家もいるが下手な気持ちが入るよりはいいかもしれない。考えようによっては一種の統計学なのだがその点はAIの方が優秀。「人」が上回れるとしたら相場の転換点を見分ける「勘」あるいは「感」。長年投資で実績を上げている「人」はその点が常人より優れており、だから他人に先んじて "こっそり" 動く。タイプとしては臆病な「人」が多い

 相場は怖いものだ。+何千万も儲かっているポジションが一瞬で▼数億円の損に転じることもままある。筆者が30年近くリスクに向き合って強く認識したのは相場の「山」や「谷」の頂点や底でキッチリ売買するのはほぼ不可能であること。だから臆病な「人」は "7合目" ぐらいから相場を下りようとする "8合目" "9合目" を狙って全部台無しになるよりマシだからだ

 +100兆円単位のバラマキが為されたコロナ危機を経て起きている今の「流動性相場」はまさに空前絶後。しかもHFT(高頻度取引)、AIプログラム等のテクノロジーの発達で臆病な「人」も封印されている。正直「損切丸」も "ブーム" がどこまで続くか判らないから「毎月自動積立」で「新NISA」を手掛ける「勇者」には感心する(苦笑)。とりあえずこの数年は買いで入った「勇者」が勝っているわけでその点は認めざるを得ない。だが未だにこの「山」が何合目なのか見当がつかない

 だから「お金」の需給を示唆する「金利」だけが頼りになる

 マーケットに「異次元のお金」500兆円強を大量にばら撒いてきた日銀・JGBに焦点が当たるのは当然だろう。5倍のレバレッジ(借入を元手にした回転売買)がかかれば3,000兆円もの「円キャリートレード」になり得る。「円安」を起点に世界中の「投資」に影響が及んでいると見て間違いないが、その肝心要のJGBがぶっ壊れてしまった

 市場のテコの原理でもあるが、支点 ≓ 政策金利であるO/N(今日-翌営業日の1日物の金利)を無理に "ピン止め" した事によって長期金利の振れ幅が大きくなってしまっている。結果「円安」も止まらない

 そしてそれは「ドル」「米国債」の最大の買い手である日本からの投資減退を示すことになり影響はマーケット全体に及ぶ

 象徴的なのが日米とも「イールドスプレッド」=10年国債利回り-株の平均配当率がプラスに転じ、国債投資に妙味が生まれ始めていると言う点。だが株価が下がってしまっては自分たちの高額ボーナスが得られない投資銀行 ≓ ウォール街はいつもの如く粘る粘る。日本のバブル後期もそうだったが相場には "慣性の法則" が働くので「イールドスプレッド」がプラスになったからといってすぐに株価が下落する訳では無い。この辺りの判断は難しい

 まあ今が相場の何合目でそれでも8、9合目を目指すかは「人」それぞれ。ただ "7合目" で相場を下りようとする臆病な「人」なら「金利」は気になって仕方があるまい。TACOだか何だか知らないが世界の中心であるべき米大統領があのざまだから相場もはっきり言って滅茶苦茶だ。今「金余り」のベンチマークになっている韓国KOSPI指数の動きもおかしい(かつてのビットコインの様)。10年JGBが「@3%」と囁いて突っ走った時一体何が起きるのか。空前絶後の相場だけに予断を持たずに注視している

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