「金利」は「投資」の最大のライバルⅢ -「利下げ」が止まれば国債を買う動機は失せる
また米国債が売られ出した。FXや株同様、米国債トレーダーも「キャピタルゲイン」(売買による収益)を狙っているため「利下げ」が止まれば国債を買う動機は失せる。そうなると売って ”リアルマネー” の壁|損切丸 を試すことになる。これはグローバルな金利投資家も同じだ


金利が下がれば国債も買われる。「利下げ」という "人参" が目の前にぶら下がっているからトレーダーは「買い」に動く。だがその「利下げ」が最終局面に達すれば状況が大きく変わる。「キャピタルゲイン」という大きな動機が失われれば今度は「売り」を狙う
ただターミナルレートを決め打ちするのはリスクも高いので、経験を積んだプロは「スティープニング」=短期債買い+長期債売りを仕込んでくる。*仮に1~2回「利下げ」が増えても短期債の「買い」が長期債のやられを埋めてくれるし、金利の底打ちが確認されれば売られるのは不確定要素が多い長期債ということになる。こうすれば金利の絶対レベルをあまり気にせずに中長期的に相場を張れる。今の米国債はまさにそういう局面
*筆者も好んだ取引手法だが、市場全体であまりにポジションが偏ると 続・マーケットでは必ず「逆」をする奴が出て来る - 「先回り」の「先回り」、更にその「先回り」?|損切丸 いつも油断は出来ない
前稿で 漂流する「金利」-「お金」はある所にはあるが無い所では全然足りない|損切丸 という言い方をしたが、「中立金利」↓ に近づいてきたFRBもECBも「利下げ」は最終局面。SNB(Swiss National Bank、スイス中央銀行)も再度「ゼロ金利」に接近している。 ”周回遅れ” で最後尾にいたはずのBOJ(日銀)がいつの間にか「金利上昇」競争の先頭に立っているというおかしな展開。ただ得てして日本はこういうことが多い



2つの「異変」 - 10年米国債のタームプレミアムと「イールドスプレッド」がプラス圏へ|損切丸 で頭が重くなってきた米株にはその兆候が見えつつある。「イールドススプレッド」も株価の調整でやっとマイナス圏に戻ったが、ここにきての長期金利上昇で再度下押し圧力が増している。こうなると投資家は「@5%近い米国長期債か米株か」の選択を迫られる
日中の外貨準備をはじめ大量の米国債(特に長期債)を保有するグローバル投資家は頭が痛い。「ドル高」で補えているうちはいいが、保有債のキャピタルロス(売買損失)が上回ってくると「売り」を考えなければいけなくなる。それは**即ち「ドル売り」に直結し、アメリカから資本が逃げていくことを意味する
**最近米国債が売られてもドルが買われなくなってきたのはそのため。この事が持つ意味は極めて重要。日本の5倍近い36兆ドルもの米国債務のほとんどは海外資本頼み。それが「株本位制・アメリカ」の本質である
その米国債売り=ドル売りの中には財務省・日銀による「ドル売り介入」も含まれる。穿った見方をすれば日銀の「利上げ」を先送りして「ドル円」を買わせ、米国債の「利食い」を狙っているとも考えられる(財務官僚にはそういう感覚もあろう)。ただ「円安」でコストだけ押しつけられる日本国民や輸入企業にとってはいい迷惑である。1,000兆円強の「預金者」然り
ただ "希望の光" は「103万円の壁」問題等で "老人天国" の本質に日本人が気づいてきたこと。「お給料」が上がったはずなのに自分の給与明細を見てあまりに多い「社会保険料」の天引きに愕然とした人も多かろう。退職後の「損切丸」でさえこの8年間で倍になっている。はっきり言って異常。ここまで来てようやく ”堪忍袋の緒が切れた”
日経平均が@40,000円に戻ってきたのはこの「変化」が大きい

「大黒屋、おまえも悪よのう~」「お代官様もお人が悪い」
実は不当に高い「年貢」に苦しんできたのは江戸時代から何ら変っておらず、この国の "悪習" 。人はなかなか変らないものだが、さすがに「6公4民」は我慢の限界。スウェ-デンで一時「7公3民」に達した時に国民が働く意欲を無くしたそうだが、急激な「円安」を加味すれば同じような状況
韓国情勢の急変もあって12/19の「利上げ」は見送りのようだが、願わくば「ドル売り介入」による保有米国債の「利食い」という "深慮" があって欲しい。そういえば7月も「介入」が先だった
「103万円の壁」に対しても与党が「123万円」なんてふざけた返事をして国民の激怒をかっているが、政治的にはなんとも稚拙。これではまともに予算案も通らないし、いざとなれば「不信任案」を可決して選挙に突入することも出来る。そうなれば与党の惨敗は必至。メンツなのか驕りなのか、政治的には「178万円」を丸呑みした方が良かったはずだが...
いずれにしても与党過半数割れで「投票」による "示威行動" が可能になった選挙民はもう黙ってはいまい。「円安」=「円キャリートレード」を止めるための「利上げ」も同じラインに並ぶ。30年以上日本の相場を見てきたがやっと望まれた「変化」が訪れそう。そうなれば(紆余曲折はあろうが)冗談抜きに日経平均@50,000円も展望出来るようになる。それでやっと①過剰な「円安」②割安な日本株・不動産価格③低賃金・低価格が是正されることになるだろう。大きな期待を込めて
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