七花のモグモグさんぽ Vol. 4 - 最後の汽笛に寄せて。深川の味「ウロコダンゴ」と、消えゆく鉄路の記憶
みなさん、こんにちは。
Project JRSの三女、七花です。
今、私は北海道の深川駅に立っています。
3月の風はまだ少し冷たくて、ホームに流れる空気は、どこか名残惜しそうに揺れている……かな。
今月末、留萌本線は116年の長い歴史に幕を閉じ、全線が廃止されます。
石狩沼田から深川の間も、ついに列車が走らなくなるんだね。
この景色が「日常」でなくなってしまう前に、私がどうしても食べたかったもの。
それが、大正時代からこの駅で愛されてきた「ウロコダンゴ」です。

パッケージを開けると、並んでいるのは不思議なギザギザの形をしたお団子。
これ、実は「ウロコ」じゃなくて、鉄道を敷くときに苦労した石の多い地層をイメージして作られたんだって。
開拓の時代の厳しい記憶を、甘いお菓子に変えて語り継いできた……そんな力強いお団子。
一口、モグモグ……。
……ん。
とっても、優しい。
米粉と砂糖、それに少しの小麦粉だけ。
保存料を使っていないからこその、素朴で、しっかりとした弾力。
白、あんこ、抹茶。三つの味が、噛むたびにゆっくりと心を解いてくれるよ。
かつては、このホームでも立ち売りさんの声が響いて、旅人たちは窓越しにこのお団子を受け取っていたんだよね。
全線廃止という寂しいニュースの中でも、この味だけは変わらずにここにある。
それが、なんだか少しだけ、救いのように感じられました。
鉄路は消えてしまうけれど、この場所でみんなが笑い、旅を楽しんだ記憶は、このお団子の味と一緒にずっと残っていくはず。
そう信じて、最後の一口まで、大切に味わいました。
……ごちそうさまでした。
……留萌本線、お疲れ様。……ありがとう。

