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No.1714 はじけて候

15年も前の、中学校でクラス担任をしていた時のことです。

某先生が「茹で栗」を持って来て、お裾分けしてくれました。しかも丁寧に半分に包丁を入れています。その心遣いに驚きと感謝です。

後でいただこうと机の上に置いていたら、目聡く「秋」を見つけた生徒Uが、そっと茹で栗に手を伸ばします。
「これっ!」
と言って手をピシッとはたくと、
「火中の栗を拾う!」
と声を上げ、職員室から走って出て行きました。はじけてそうろう!!
茹で栗なのですが⋯、そのタイミングの良さに思わず噴き出しました。
 
「火中の栗を拾う」とは、「他人の利益のために危険を冒してバカな目に遭うこと。」の意でしょうが、この御仁は、自分の利益のために他人の栗を拾おうとしていたご様子。

栗繋がりで、旧暦9月13日の夜に見る月を指す「十三夜」の別名は「栗名月」だとか。とはいえ、新暦で言うと、今年(2025年)の「栗名月」は、11月2日(日曜日)だそうです。ちなみに、
2024年(令和6年)の栗名月は、10月15日
2023年(令和5年)の栗名月は、10月27日
でしたから、一様ではないようです。

「壺愛でて栗名月も近きころ」
 藤田湘子(しょうし、1926年~2005年)


※トップ画像は、クリエイター・TKYKさんの「焼き栗」の1葉をかたじけなくしました。「あっちっちー!あっちっち!」と嬉しそうに掌の上で転がす姿が思い浮かびます。お礼を申し上げます。