【隊員インタビュー】冨安玄さん
「自立した就農に向け、とにかく準備を怠らない」
士別で協力隊になって2年目の冨安さんは現在40歳。
畜産と農業のハイブリッド型で新規就農を目指している。
1年目は市内の法人「ペコラファーム」で羊の飼養を経験、2年目は朝日地区の農業法人「農業組合法人あさひ」で農業研修に従事している。
元々はIT関係の仕事をしていた冨安さんだが、畜産に興味があり脱サラを決意。
その後日本各地の牧場や畜産系の会社で勤務をしていた。
畜産の仕事で充実した日々を送っていた中で、腰を痛め数年間休職する。
冨安さんのすごいのはこの期間に大学に4年間通い、畜産に活かせる資格を多数取得していたということだ。未来を見据え早い段階から準備を重ねる、そんな冨安さんの姿勢は士別で協力隊になって2年目の現在も変わらない。

士別に来たきっかけは大学在学中に、士別で羊の飼養の地域おこし協力隊を募集していることを知ったことだという。羊に特化して地域おこし協力隊として活動できる地域は少なく、その特異性から士別へとやってきた。
そんな冨安さんは少し先の未来を見据え、能率的でコンパクトなスタイルで活動をしている。3年後に畜産と農業で生計を立てるためにということに結びつく直線を辿っているという感じだろうか。具体的には、協力隊の活動経費を資格取得に充て、勉強を怠らない。畜産をやるにあたって必要な重機の操作、農業で必要な資格、コンパクトで効率的な思考から協力隊としての立場を最大限に活用していると言える。
そのコンパクトな活動スタイルとは裏腹に、朝日地区の自然と人の暖かさに好感をもっているという。

「何にもないけど空は広いし田んぼは広がっているし、山は近いし、湖もある。春先はたんぽぽが一面に咲き誇るのが美しい。それにみんな優しくてちょっとお節介だったりする。」
少し話しているだけで朝日地区の好きなところがどんどん出てくる。
「新たに何か作るというより、今あるものの魅力に気づき、発信していくと人は集まると思う。」
ずっと住んでいると忘れていってしまったり、当たり前になってしまったりする目の前の風景や自然に対して、そして人の温かみについて、外から来たからこそわかる感覚を大切に、そしてそれを地域に還元する。地域に根ざし、そして自立した就農につなげる。そのプロセスを丁寧にかつコンパクトに行う冨安さん。その未来に期待が膨らむ。

