漁港の子
同級生? もしくは兄弟……。
良く日焼けした男の子が
ジャブジャブしている。
水中メガネとモリは
砂浜に投げ捨てられたまま…。
暗くなってきたから
海中の魚は見づらいらしい…。
青い紐のビクが流されそう…
貝をオモリに波洗われる鱗が
チラチラしている……。
小さな漁港…。
傾斜あるコンクリートに
何艘もの漁船が船底を露に……。
干される網々と
鉄の大きなポッチに
グルグル巻きのロープ。
近所の人たちは、
多少のヤンチャに
口を出さない。
恐らく
何処かの漁師の子たちだろう。
夕陽が沈みかけると
しずしずと
ワカメを拾い始める。
余すとこなく
海鷲掴む二人…。
将来が楽しみな
頼もしいヤンチャでもある。
浜にあがると
素早く道具を集めて退散…。
防波堤の階段を駆け登ったかと思うとすぐさま壁に
立て掛け預けた自転車に飛び乗る…。
赤い残照に向かって
尻あげて立ち漕ぎ…。
分かれ道で
二人同時に片手をあげ
バイバイ…。
兄弟でなく同級だったか……。
あっという間の出来事に
見とれるしかない夕暮れ…。
防波堤に肘ついて眺めるさざ波。
足もとに
フナムシがゴソゴソ動くのを感じて
我にかえった。
夏休みか…………。
人生の夕暮れには
遠過ぎる記憶を辿る。
明日の夕風にも
来るだろうか…。
ポンと飛ぶ魚に明日占っても
答えは見えない。
紫濃い空
潮騒を耳に歩いてみる…。
子供らの
足跡をなぞって……。
打ち寄せる波は
今
満ち潮………………。
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