フランス語文法 形容詞の性数一致

フランス語の大きな特徴の一つに、「形容詞の性数一致(せいすういっち)」というルールがあります。
形容詞(「美しい」「だます」など)は、単独で形が決まっているわけではありません。修飾する名詞の「性別(男性か女性か)」と「数(単数か複数か)」に合わせて、パズルのように形を変化させる必要があります。
今回の「Les apparences sont trompeuses」を例に、この変化の仕組みを具体的に解説します。

1. 名詞のステータスをチェックする
まず、主語である名詞のステータス(性別と数)を確認します。
名詞:apparence(外見)
性別:女性名詞
数 :後ろに s がついているので複数形
つまり、この名詞は「女性・複数」というステータスを持っています。
2. 形容詞を名詞のステータスに合わせる
「人をだます」という意味の形容詞(trompeur)は、名詞が「女性・複数」のとき、以下のように4段階で形を変化させます。

名詞(apparences)が「女性・複数」なので、形容詞も一番下の「trompeuses」という形を選んでドッキングさせているのです。
3. なぜ英語と違ってこんな変化をするのか?
英語の形容詞(deceiving)は、名詞が男でも女でも、単数でも複数でも形は変わりません。
しかしフランス語では、「名詞と形容詞はワンセットで同じ性別・数の服を着る」というルールになっているため、このように語尾が変化します。
別の単語(男性名詞)で比べると一目瞭然!
もし、修飾する名詞が男性名詞の「Le miroir(鏡=男性単数)」だったらどうなるでしょうか?
鏡(男性単数)の場合:
Le miroir est trompeur.(その鏡は騙し絵のようだ / 見かけ通りではない)
※基本形の「trompeur」のままになります。
外見(女性複数)の場合:
Les apparences sont trompeuses.
※女性複数の「trompeuses」に変化します。
このように、フランス語の形容詞は常に相棒となる名詞の顔色(性別と数)を伺って形を変える性質を持っています。

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