武士道 第14章 #93 アメリカ独立宣言に言う「平等」とは、「法の下ではすべての人間は平等である」ということに過ぎない
#93 When the American Declaration of Independence said that all men were created equal , it had no reference to their mental or physical gifts; it simply repeated what Ulpian long ago announced, that before the law all men are equal .


私の訳:
アメリカ独立宣言が「すべての人間は平等に造られている」と言ったとき、それは知的・身体的能力に言及したわけではない。それは、ウルピアヌスがはるか昔に発表した「法の下ではすべての人間は平等である」ということを単に繰り返したに過ぎない。



1. 核心となるキーワード
Declaration of Independence: 独立宣言(アメリカの歴史的な文書)
Created equal: 平等に造られた(「生まれながらにして平等」という文脈でよく使われます)
Reference to ~: ~への言及、~に関連すること
Mental or physical gifts: 知的、または身体的な才能(giftは「神から与えられた才能」というニュアンスがあります)

2. 文脈を支える重要単語
Simply: 単に、ただ単に
Repeat: 繰り返す、再唱する
Announce: 宣言する、発表する
Before the law: 法の下で(法律の前に)

3. 覚えておきたい表現・構造
had no reference to...: 「~とは無関係である」「~に言及したものではない」
例:The rule has no reference to age.(その規則は年齢とは無関係だ)
what Ulpian long ago announced: 「ウルピアヌスがずっと昔に宣言したこと」
関係代名詞の what(~のこと・もの)が使われており、文全体の中で「繰り返した内容」を指しています。







「反誦(はんしょう)」は、心の中で、または声に出して、同じ言葉や文章を繰り返し唱えることです。特に、書かれている内容の意味をよく噛みしめながら、何度も繰り返して確認・記憶する行為を指します。信仰や勉強の場面で、言葉の持つ力や意味を深めるために使われます。
意味: 繰り返し唱えること、または読んで内容を深く味わうこと。
類語: 反復誦唱、暗誦、詠唱、復唱、噛みしめる、吟味する。
この言葉は、ただ音読するだけでなく、「意味を理解して何度も口にする(心に留める)」というニュアンスを強調する際によく用いられます
「往昔(おうせき/おうじゃく)」は、遠い昔、いにしえ、過去を指す名詞です。過ぎ去った年月や、はるか昔の時代を表す言葉として使われます。類義語には「往時」「古往」などがあり、主に過去を偲ぶ際や、歴史的な背景を述べる際に見られる表現です。
詳細な解説
読み方: おうせき、おうじゃく
意味: 遠い昔。過去。いにしえ
構成:
「往」:過ぎ去る、過去の
「昔」:大昔、過去
類語・関連語:
「往昔」は、昔のことを懐かしむ「懐古」や、昔を思うといった脈絡で使われることが多いです

古代ローマの法学者ウルピアヌス(Ulpian)が『学説彙纂(Digest)』で述べた「万人は法の下に平等(自然法において)」という考え方は、日本語では以下のように表現されます。
「自然法においては、すべての人間は平等である」
また、関連する文脈を含めて以下のように訳されます。
「法(自然法)においては、万人は平等である」
「市民法上は別としても、自然法によれば、すべての人間は平等である」(奴隷制が存在したローマにおいて、奴隷も人間としては平等であるという文脈で使用された)
背景:
ウルピアヌスは、ローマの法律がすべての人に適用される、自由と平等を前提とする「自然法(jus naturale)」の考え方を支持していました。これは後の人権思想の源流の一つともされています。
ウルピアヌス(170頃-223)は、3世紀初頭に活躍したローマ帝国の著名な法学者です。『ローマ法大全』(特に学説彙纂)の約3分の1を占めるなど、その法理論は古代ローマ法および現代法に極めて大きな影響を与えました。公法と私法の区別を明確にし、正義を定義したことでも知られています。
主な業績と特徴:
公法と私法の区分: 法を国家に関する「公法」と個人の利益に関する「私法」に定義し、体系化した最初期の学者とされる。
正義の定義: 正義を「各人に彼のものを与えんとする恒常的意思(suum cuique tribuere)」と定義した。
法学の体系化: 『告示注解』(Ad edictum)83巻など、膨大な注釈書を残し、先人の学説を整理・発展させた。
「万民法」への貢献: ローマ市民以外の者にも適用される普遍的な「万民法」の概念を発展させた。
元首の法源性: 「元首の意思は法律としての効力を有する」と主張し、皇帝(元首)の立法権を法的に裏付けた。
彼はアレクサンデル・セウェルス皇帝の近衛長官を務めたが、反乱により殺害された。ローマ法学者の中でも特に高い権威を持ち、426年の引用法では5人の権威ある法学者の一人に数えられた。






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