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武士道 第16章 #77 ハワイでは戦闘的教会は富そのものの搾取と土人種族の絶滅とに完全なる成功を収めたとされている

#77  Such a heroic process may be possible — in Hawaii, where, it is alleged, the Church militant had complete success in amassing spoils of wealth itself, and in annihilating the aboriginal race;


私の訳:このような英雄的方法はハワイでは可能であるかも知れない。そこでは戦闘的教会は富そのものの搾取と土人種族の絶滅とに完全なる成功を収めたとされている。






ご提示いただいた英文の背景には、18世紀末から19世紀にかけてハワイで実際に起きた歴史的な悲劇と社会構造の激変があります。 [1, 2]

ハワイでは「白人キリスト教宣教師の到来」「先住民族の激減」「土地と富の強奪」「王国の転覆」という、植民地化のプロセスが地続きで行われました。 [1, 2, 3, 4, 5]

具体的に何が行われたのか、大きく3つの事実に分けて解説します。

1. キリスト教宣教師の到来と「富の蓄積」

1820年以降、アメリカからプロテスタントの宣教師たちがハワイへ大挙して押し寄せました。
 ハワイには古くから現地の信仰(カプ制度)がありましたが、これが崩壊したタイミングでキリスト教が急速に浸透しました。 [1, 2, 3]

  • 「彼らは善を成すために来り、大いに富み栄えた」
    ハワイには有名な皮肉の格言があります。宣教師たちは当初、布教や教育(善行)を目的に来ました。しかし、その息子や孫の世代になると、ハワイの広大な土地を次々と買収し、サトウキビの巨大な商業プランテーション(農園)経営者へと姿を変えていきました。 [1, 2]

  • 富と権力の集中
    彼らはハワイの土地、銀行、海運、政治のすべてを支配し、文字通り「莫大な富を蓄積(amass wealth)」していきました。これが英文にある「教会が富の獲得に成功した」とされる背景です。 [1, 2, 3]

2. 先住民族の激減(絶滅の危機)

英文で「先住民族を絶滅させる(annihilating the aboriginal race)」と過激に表現されている通り、白人の到来以降、ネイティブ・ハワイアンの人口は恐ろしい勢いで減少しました。 [1, 2]

  • 致命的だった「伝染病」
    それまで他国と交流がなかったハワイアンは、欧米人が持ち込んだ天花(天然痘)、麻疹(はしか)、インフルエンザなどの病気に対して全く免疫を持っていませんでした。これにより、最盛期には数十万人いたとされる先住民族の人口は、わずか100年ほどで数万人規模へと激減し、文字通り「絶滅」の危機に瀕しました。 [1, 2]

  • 文化の破壊
    キリスト教化が進むにつれ、ハワイ独自の宗教、伝統的な土地管理システム(アフプアア)、さらにはフラダンスや伝統航海術なども一時期「野蛮なもの」として禁止・弾圧されました。 [1, 2, 3]

3. ハワイ王国の武力転覆とアメリカ併合

富を蓄えた宣教師の末裔やアメリカ人実業家たちは、自分たちの砂糖ビジネスをさらに有利にするため、ハワイの政治そのものを乗っ取る計画を立てました。 [1, 2]

  • 銃剣憲法(1887年)
    白人勢力は当時のハワイ国王に銃を突きつけ、先住民族の参政権を奪い、白人富裕層に都合の良い憲法を無理やり認めさせました。 [1]

  • 王国の滅亡(1893年)
    最後の女王であるリリウオカラニ女王が先住民族の権利を取り戻そうとすると、アメリカ人プランテーション経営者たちは米軍の協力を得てクーデター(武力政変)を起こし、ハワイ王国を滅ぼしました。その後の1898年、ハワイは正式にアメリカ合衆国に併合されました。 [1, 2, 3]

まとめ
 
この英文の筆者は、ハワイの歴史を「キリスト教(教会)が、現地の人々を病気や文化破壊で追い詰め(絶滅させ)、その土地と富をそっくりそのまま奪い取ったプロセスである」という非常に批判的な視点(あるいは当時そうした告発がなされていたという事実)に基づいて語っています。 [1, 2, 3]




リリウオカラニ(最後のハワイ王(女王))

著者コメント:このような話を読むと、現代日本もかなり気をつけないといけないと思う。今の自民や維新って本当にバカ、というか、足枷をはめられている様に見える。勇気を持って足枷を振り解いて欲しい。あなた方がやらないと我々はどうにもならない。あなた方が殺されることを恐れていたら、我々が絶滅されてしまうのだ。



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橋本 このたびはご評価をいただきありがとございます。また、チップまで下さるとは私にとって大変な喜びです。さらに英文訓読の役を進め、アップさせていきたいと思います。