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武士道 第14章 #35 音楽・舞踊は生活に優雅と明朗を附加するを以て足ると爲し、決して虚栄奢侈を養ふ爲めでなかった

#35  Here again  we see the same idea prevailing  which we notice in the training of youths — that accomplishments were ever kept subservient to moral worth   just enough of music and dancing to add grace and brightness to life,  but never to foster vanity and extravagance .

私の訳:ここで再び我々は青年の教育について知っているところの広く行き渡っている同一の観念を見るのである ― 芸道は常に道徳的価値に対し従属した地位に置かれている。音楽・舞踊は生活に優雅と明朗を附加すれば十分であり、決して虚栄心や贅沢を養うためでなかった。

著者コメント:just enough of ・・・の訳が難しい。which is を補って考え、またこの関係代名詞を非制限用法として扱って訳すると良いかもしれないが、苦しい解釈である。(令和8年1月20日)


新渡戸稲造の著書『武士道(Bushido: The Soul of Japan)』の一節ですね。当時の教育方針がよく表れている非常に美しい文章です。
まずは文脈を汲み取った日本語訳と、重要な英単語の解説をまとめました。

日本語訳
「ここでもまた、青少年の教育に見られたのと同じ理念が支配的である。すなわち、諸芸(たしなみ)は常に道徳的価値に従属するものとされていたのである。音楽や舞踊は、人生に優雅さと輝きを添えるには十分な程度に重んじられたが、虚栄心や贅沢を助長するほどに深入りすることは決してなかった。」

ワンポイント解説
この文章の核は "kept subservient to" という表現です。「技術は大事だけれど、それはあくまで人間性を磨くための道具に過ぎない」という、武士道における教育の優先順位を明確に伝えています。

覚えておきたい英単語・表現
Prevailing
 /prɪvéɪlɪŋ/
意味: 普及している、支配的な、広く行われている
解説: その場や時代で「主流となっている」考え方を指します。

Subservient /səbsˈɚːviənt/
意味: 従属する、二の次にする、卑屈な
解説: ここでは「~の下に置かれる」という意味で、スキル(芸)よりも人格(道徳)が上位にあることを示しています。

Accomplishments /əkάmplɪʃmənts/
意味: 嗜み(たしなみ)、芸事、成就、才能
解説: この文脈では、教養として身につける音楽やダンスなどの「芸事」を指します。

Moral worth
意味:
 道徳的価値、人格の尊さ
解説: 内面の徳や、人間としての正しさを指します。

Foster /fˈɔːstɚ/
意味: 育む、助長する、促進する
解説: 良い意味でも悪い意味でも「何かを成長させる」ときに使われます。

Vanity and extravagance
意味:
 虚栄と贅沢(放蕩)
解説: 見栄を張ること(Vanity)と、度を越したお金や時間の使い方(Extravagance)をセットで戒める表現です。




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橋本 このたびはご評価をいただきありがとございます。また、チップまで下さるとは私にとって大変な喜びです。さらに英文訓読の役を進め、アップさせていきたいと思います。