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守備の良い外野手はライトよりレフトを守るべきかもしれない

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プロ野球において外野守備の良い選手はレフトよりライトに配置される傾向にある。レフトの守備力はそれほど重視されておらず、打撃偏重の選手が置かれることも少なくない。金本知憲、アレックス・ラミレスなどは打撃偏重型レフトの代表だろうか。それに対してライトはイチロー、福留孝介、糸井嘉男など、センターを守ってもおかしくないような高い身体能力をもつ名手が守ることも多い。

しかし本当にレフトよりライトに優れた守備の外野手を置く判断は適切なのだろうか。簡単な検証を行ってみたい。

なぜレフトよりライトの守備力が重視されているのか

まずそもそもなぜプロ野球において、レフトよりライトが重視されているのだろうか。それはおそらくスローイングによる部分が大きいはずだ。

三塁までの距離が遠いライトはレフトより高いスローイング能力が求められる。例えば走者一塁からのライト前ヒットが出た際、肩の弱い選手がライトであれば、一塁走者の多くが三塁にまで進んでしまう。レフトならば三塁までの距離が近いため、スローイングに弱点があったとしても露呈しにくい。よってまずスローイングに優れた守備力の高い選手がライトに集まりやすいとはいえる。

スローイングに優れた選手は身体能力が高いため足が速いケースも多く、それによってライトに名手が多いように見える事情もあるかもしれない。

またシングルヒットだけでなく、長打の場合もスローイング能力が関わってくる。ライトの場合、外野を抜かれた打球が三塁打になりやすい。レフト線や左中間への長打の場合、レフトが捕球してから三塁までの距離が近い。これにより走者が三塁を陥れるケースはかなり少なくなる。一方でライトは三塁までがとにかく遠い。

例えばDELTAが外野を三分割して集計した2025年のデータによると、レフト方向への三塁打が40本であったのに対し、ライト方向は88本だった。万波中正をはじめ、ライトには強肩の選手が集まっているにもかかわらずこれほど偏りがでるのだ。

とはいえここまで述べてきたライト優位の根拠は基本的にスローイング、つまり走者の進塁抑止に関する部分のみだ。そしてセイバーメトリクスのこれまでの歴史を見てきた人であれば直観的にわかるかもしれないが、実はこういった進塁を防ぐプレーはそれほど多くなく、シーズン全体で見るとそれほど影響力は大きくない。二塁打になるか三塁打になるかという打球がライト方向に発生するケースはなかなか起こらない。一方でシンプルに外野にフライが飛び、追い付くかどうかという打球は多く発生する。外野手のUZR評価でも進塁抑止の貢献度(ARM)よりも守備範囲評価(RngR)のほうが大きな差を生む。

であれば仮に進塁抑止能力でライトがレフトより高い能力を求められるとしても、飛んでくる打球が多ければ、レフトに良い選手を守らせたほうがよいという可能性は十二分にありえる。

レフトとライト、どちらに飛ぶフライが多い?

前置きはここまでにして、早速どちらに多くのフライが飛ぶかを検証してみよう。今回はDELTAが取得するUZR(Ultimate Zone Rating)用の入力データで外野のフィールドを三分割した。具体的にはフェアゾーンのB~Jのゾーンをレフト、R~Yのゾーンをライトへの打球と定義した。

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