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夕方四時から #いい時間とお酒

 私には晩酌の習慣がある。妻からは休肝日を作るようにいつも言われてはいるのだが、なかなか身についてしまった習慣は崩すことができない。

 夕方四時過ぎ。冬になるとそろそろ太陽も西に傾き始めようとする時間。我が家からは直接西に沈む太陽は見えないのだが、ちょっと離れたところに聳え立っているマンションの窓ガラスに反射する夕日が楽しめる。日が沈む頃になると、マンションの窓ガラスに反射している夕日も真っ赤に燃える。春ごろであれば反射した光が部屋の中まで差し込んでくるのだが、季節の移ろいとともに太陽が沈む位置も動いてしまい、冬になると部屋の中に光は入らなくなる。少し残念である。

 私は机の前に座り、右手にある窓越しにその光景を見ながら、左手でグラスを燻らせる。もっぱら焼酎のロックになることが多いのだが、時には気取って琥珀色のウィスキーになることもある。いずれにしても大きな丸い氷が一つだけ入っているロックであることには変わりがない。なんともいえないゆったりとした時間が流れる。

 目の前には、新しい小説を綴るための真っ白な画面がパソコンに表示されている。私は、浮かんでもいないアイデアを捻り出すために、キーボードを叩き始める。一口飲んだロックの焼酎はサツマイモの甘い香りと共に喉元を麗していく。ほんの少し時間が経つと何も食べていないせいか、ほんのりといい気持ちになっていく。

 パソコンに向かって飲む時はつまみを食べない。キーボードを汚したくないから。アルコールが体内に入ると、私の脳の中で何かが一気に活動を始める。そう、これまで生きてきた時間の記憶が呼び覚まされるようにいろんなことを思い出すのだ。その時、私の左手は無意識のうちにグラスを抱えて口に運ぶ。一口飲んでグラスを元の位置に戻すと自然にキーボードから文章を入力し始める。一旦入力した文字は何度も修正されるので、踊り出した文章が落ち着くまでに時間がかかる。納得すると左手はグラスにのびる。何とも言えない自己満足の時間だ。

 こうして今日も白い画面が文字で埋め尽くされていく。毎日書いているショートショートの小説が出来上がる。もちろん、見直さないと誤字脱字が多い。それでも高揚感を感じる満足な時間を迎えることができる。その方が価値があると感じている。

 ほぼ一時間が過ぎた頃、妻の呼ぶ声と共に胃袋を刺激するような夕飯の香りが鼻に届く。私はその香りに惹かれるようにキーボードから手を離し、飲みかけのグラスだけを持ってダイニングに移動する。いつの間にか太陽は沈んでしまい星空に変わり始めようとしている時間だ。冬の日は短い。

 今日の夕食はどうやらおでんらしい。大根がうまそうだ。だとすれば、日本酒か焼酎か。呼ばれる前までは、焼酎を飲んでいた。ならば日本酒に切り替えるいいタイミングのようだ。このあとは夕飯のおかずのおでんを肴に、日本酒の時間の始まりである。これもまた格別な時間。

 ここ一年で定着した私のお酒タイム。毎日の晩酌を楽しみながら、次の日に酔いを残さないために、早い晩酌の習慣が身についた。出かけないで家にいる毎日の夕方四時過ぎから六時過ぎまでは私の執筆&晩酌タイム、夕食タイムへとつながる。前半はお酒の味を楽しみ、後半はその日の妻の料理とともにお酒を楽しむ至福の時間。思考回路を活発化させるための毎日の楽しみである。と自分に言い聞かせて至福の時間を今日も楽しんでいる。

※ タイトル画像はAIで生成したものであり、実際の風景ではありません。


下記の企画が目に入り応募してみました。

#いい時間とお酒 #ノンフィクション #習慣

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