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【SS 12月16日】電話創業の日

【今日は何の日ショートショート】- 電話創業の日

 1890年(明治23年)のこの日、東京市内と横浜市内の間で日本初の電話事業が開始された。(千代田区に設置された電話交換局が営業を始めた日である)
サービス開始当初の電話料金は定額制で40円だったそうだ。現在の勝ちにして24万円相当だということなので、かなり高価なサービスだった。もちろん、固定電話同士で電話をかけるために交換手がいて、それぞれの電話を接続して会話ができるようにしていた。


【SS】電話今昔物語

 電話は、固定電話と公衆電話の時代から携帯電話へとその主役は移行し、いまではスマートフォンが標準となっている。この間130年ほどの進化である。

 我が家に固定電話がやってきたのは確か中学生の頃だったから、50年くらい前の話である。いわゆる黒電話というやつである。電話番号は電話機の前面に付いている数字に指を入れて右に回す。それを電話番号の数字分全部繰り返す。すると相手方の電話の呼び出しがなって、つながる。デジタルのデの字もない超アナログの電話だった。

 当時、街の中には数多くの公衆電話があった。電話ボックスと言われるタイプや煙草屋さんなどの前に置いてある赤電話がメジャーで10円玉を入れてかけられた。かけられる時間は、確か10円で3分だったと記憶している。もちろん10円を追加するたびに3分延長された。家庭の電話は7円で3分だったと思う。

 しばらくすると電話機も黒だけではなくカラーが選択できる時代へと突入し、なぜか電話機にかけるための専用カバーなども流行した。我が家では黒電話からアイボリーのちょっとスマートな形の電話機に代わり、カバーも掛けていた。

 固定電話大全盛時代である。友達と連絡や約束する時も固定電話を使った。ただ、女子に連絡する時は家の電話だと親に聞かれるのでわざわざ外の公衆電話に走ったものだ。次第に、公衆電話も機能が向上し、100円玉が使えるようになり、テレフォンカードというプリペイドカードも使えるようになった。遠くで働く子供が実家に電話する時はかなり料金も嵩むので料金受信者払いという掛け方までできるようになった。これは結構便利だったと記憶している。

 その後携帯電話というものが誕生する。かなり大きな携帯電話で大きなバッテリーも同時に持ち運ぶというもの。月額の基本料金がべらぼうに高かったため、一部の富裕層から利用が始まった。そして同様の電話が車に付けられるようになり自動車電話となった。この後しばらくの期間は携帯電話や自動車電話は一部のお金持ちが利用する機器となっていた。この時サラリーマンや女子学生の間ではポケベルが一躍大流行したことは有名である。

 そのポケベルも携帯電話に少し遅れて登場したPHSという低料金のサービスによって駆逐されていった。企業も料金の安いPHSを採用するところが多かった。ただし、都会では問題なく利用できるが地方に行くと基地局がなく使えない場所が多かった。なので、都市部中心で流行していった。

 その後携帯電話を普及させるために各キャリアはほぼタダ同然で携帯電話を販売し月額利用料金で成り立つビジネスモデルを展開し始め、爆発的に携帯電話が利用されるようになり、それと同時にPHSは姿を消していった。

 ここまで来ると現在のガラケーと呼ばれているものとほぼ同じである。テレビの機能がついたりカメラがついたりして、次第に多機能化していったのである。そしてついに、AppleがiPhoneを世の中に送り出し、音楽も聴けるし写真も動画も撮れるし見れる、そしてインターネットも利用できるという夢のようなガジェットを世の中に出したのである。それがスマートフォンである。私もiPhone4から利用し始めて今日に至っている。

 過去を振り返ると、スマートフォンが登場するまでにも、ポケベル、PHSはサービスを終了し役割を終えていた。固定電話もほぼ役割を終えていると言っても良いだろう。各家庭にはブロードバンド回線が引かれ、必要ならIP電話を利用すればいいからだ。新しいものが登場すると古いものは当然のようにその役割を終えることになる。それは仕方のないことだ。

 では、スマートフォンの次はどうなるのだろうか? 世の中にスマートフォンが登場してからすでにそれなりの年月も経過してきた。この後は一体どうなっていくのだろうか。通信のスピードや容量はどんどん増えていくのだろうが、果たしてスマートフォンの形はどうなるのだろう。もはや電話機とは言えないスマートフォンではあるが、これ以上の電話が世の中に出てくるのだろうか?

 もしかしたら、アバターやホログラムと連携し、あたかも目の前に相手がいるような感覚で話ができるように電話機が進化するのかもしれないし、人間の五感と連携して考えるだけで電話機を操作できるようになるかもしれない。まさか、電話の機能自体を体の中に埋め込んでしまうことにはならないだろうと思うのだが、あり得ない話ではないかもしれない。そう思うと未来は怖いと思ってしまう。

 少なくともバッテリーレスで稼働する薄型軽量スマートフォンになってくれると嬉しいと願う自分がいる。


今回は、創作というより記憶と期待のアウトプットのような内容になったが、姿形を含めてドラスティックに進化した電話機はとても興味深い発明のひとつではないだろうか。


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